ジャマイカ湾野生生物保護区(ニューヨーク) 最終

アメリカウズラシギ ( Pectoral Sandpiper / Calidris melanotos ) 。
日本で数少ない旅鳥として、たまに見られることがある。北極圏で夏を過ごし、秋に南米への渡り途中に寄って行くので保護区で見られるのは若鳥が多い。顔から喉と胸にかけて縦縞があり、腹の白さとのコントラストが明瞭。嘴の根元が黄色で先が黒いのが特徴。日本全国で旅鳥として見られるウズラシギ ( Calidris acuminata ) とほぼ同じ大きさで、アメリカウズラシギの方が赤い色が少ない。

アメリカオオハシシギ ( Short-billed Dowitcher / Limnodromus griseus ) 。
日本では非常に稀な迷鳥であるが、秋の渡り時には大西洋沿岸でよく見られ、保護区にも数多く寄って行く。一方同じ仲間の日本で冬鳥として見られるオオハシシギ ( Limnodromus scolopaceus ) も保護区ではアメリカオオハシギに混じって見られることがあるが数は少ない。鳴き声が異なり、アメリカオオハシシギは柔らかく早口で「テュテュテュ’’’’’’’’」と繰り返すが、オオハシシギは鋭く高いピッチで「ピッピッピッ’’’’’’」と澄んだ声で鳴くので、私は地鳴きを識別のよりどころとしている。

冬羽のヒレアシトウネン ( Semipalmated Sandpiper / Calidris pusilla ) 。
日本ではまだ記録されてないが、保護区では大変数の多いシギの一種である。日本全国で見られるトウネン ( Calidris ruficollis ) とほぼ同じ大きさでヒレアシトウネンは赤色が少ない。

アメリカヒバリシギ ( Least Sandpiper / Calidris minutilla ) の若鳥。
日本では非常に稀な迷鳥であるが、この保護区では数多く見られる。世界のシギ類の中で最も小さく、たった12センチとスズメの大きさで実に可愛い。背中の白いV字線が特徴である。日本全国で見られるヒバリシギ ( Calidris subminuta ) と比べると小さく、足が少々短いためエサ取りの姿が異なる。

アメリカオオハシシギと一緒に休むヒメハマシギ ( Western Sandpiper / Calidris mauri ) 。
旅鳥としてまれに日本でも見られることがある。冬羽はヒレアシトウネンと非常に似ているので見慣れないとフィールドでの識別は難しいが、ヒメハマシギは嘴の先端が少し下へカーブしているのが特徴。
- 2015.12.20 Sunday
- ニューヨーク郊外の自然歩きホットスポット
- 05:45
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- by シンラン