title





米国アリゾナのソノラ砂漠に住む鳥好き花好き動物好きのおじさんがおとどけするアメリカの自然情報です。

大草原の動物や鳥たち(南アリゾナ)

0
     Buenos Aires N.W.R
    我家からまっすぐ南へ車で2時間ほど下ったメキシコとの国境沿いに広大な草原「ブエノスアイレス国立野生生物保護区」がある。250キロ近いドライブとはいえ車も少なくまっすぐな道路なのでほとんどクルージング走行ができ、アクセルから足が解放されるので運転が楽である。ここは見渡す限りの草原で素晴らしい景色が楽しめるのと、珍しい動物そして冬を過ごすたくさんの渡り鳥たちに会えるので今年も3月に早起きして出掛けてみた。

    Buenos Aires N.W.R 2
    遠くに荘厳なバブオキィブアリー山(2,360メートル)と樫の森林地を一望する477,500平方キロの大草原はビロードのカーペットを敷いたような美しい砂漠草原である。特別保護されている北米にだけ生息する動物プロングホーンがのんびりエサ取りをしている姿を見ながら、ウイークデーで人がまったく居ないトレールを歩く。

    Pronghorn
    プロングホーン(Pronghorn 学名Antilocapra americana)
    特別保護されてるプロングホーンはアンティロープの仲間の中型の動物で、北米のみに生息している独立した一種である。アリゾナではこの保護区のみでしか見られないが、コロラドからモンタナにかけての中央草原地帯でも見られる。プロングホーンは”レイヨー”によく似ているので、間近かに見てるとアフリカのサバンナに居るような錯覚を覚える。

    Barn Owl
    メンフクロウ(Barn Owl)
    この保護区は昔一部が牧場だった所で今でも古い納屋が残っており、管理人からの「メンフクロウがここ数年営巣していたが、年をとったせいかついに一羽だけになってしまった」との情報で、さっそく納屋へ行ってみる。早朝で人が誰も居ないのでラッキーにも納屋のわきの潅木でゆっくり休んでいるメンフクロウを見ることが出来た。かってはアメリカ全土で普通に見られたフクロウであったが、近年、牧場や農家の納屋が少なくなったためその数も激減しており、今ではめったに見られないフクロウの一種となってしまった。

    Mountain Bluebird
    ムジルリツグミ(Mountain Bluebird)
    南アリゾナは多くの渡り鳥の冬の越冬地となっている。草原にはところどころ樫の林が点在していて、頭や背中のブルーが日の光に輝いて美しいムジルリツグミがひらひらと舞っている。彼らは夏に入ると1,500メートル以上の高原で暮らしており普段はめったにお目にかかれる鳥ではないが、冬は10羽前後の群で平地に下りて来るので大変見易い。北米で見られる他のルリツグミ2種のような栗色の部分がなく、全身ルリ色と白のみのシンプルな清楚な美しい鳥である、

    Says Phoebe
    チャイロツキヒメハエトリ(Say's Phoebe)
    心地良い春風に吹かれながら、さざ波のように揺れる草原を見ているとボーと眠くなってくる。
    時々杭や背の高い草からヒラヒラヒラ・・・と空中に舞い上がっては虫を捕って再び同じ所に戻るツキヒメハエトリの動きにハッとして我に返る。

    Glass Land
    この保護区はたくさんの人々のボランティア活動によって維持されている。この日管理事務所で話をした
    ボランティアの管理人夫妻は大きなキャンピングカーで冬はアリゾナの公園、夏はオレゴンの公園と一年の半分以上を Songbird (春の渡り鳥)のような渡りの生活をしている。アメリカには結構この手の老夫婦がたくさんいる。保護区でボランティア活動をする代償にキャンピングカーの駐車代やそれに伴う電気、
    水などの無料サービスが受けられる。彼らはもと学校の先生夫婦でアメリカの中流階級であるが、こうしてのんびりと自分のしたいことをして老後の人生を送っているのは実にうらやましい。

    Skeleton
    保護区のレンジャーが「おもしろい標本でしょう・・・」と説明をしてくれた”骨格標本”
    北米で2番目に大きいアメリカワシミミズク(左56センチ)と小さなコスタハチドリ(右9センチ)のスケルトンが並べられてある。

    Arizona Woodpecker
    チャバネアカゲラ(Arizona Woodpecker)
    Oak Woodland に入るとキツツキやカラ類に出会える。チャバネアカゲラもその一種で、キツツキの中でも唯一茶色の羽である。北米では南アリゾナの一部でしか見られず、数年前英名を「アリゾナキツツキ」と変更された。

    Praire Falcon
    ソウゲンハヤブサ(Prairie Falcon)
    草原ではハイイロチュウヒと共に比較的普通に見られる鷹。ハヤブサと同じぐらいの大きさで杭や電柱に止まってエサ探しをしている姿をよく見る。

    Smuggler
    この保護区はメキシコと国境を接しているので、近年増え続けて問題となっている「違法密入国者」の取り締まりが非常に厳しい。主たる道路には検問所が数多くあり、通過の際は私のような外国人はグリーンカード(長期居住許可証)かパスポートを提示させられる。そして道路のところどころにはこのような「違法密入国者の出没に注意」と書かれた看板が立ててある。彼らの中には麻薬の売人が多く、時々「銃の撃ち合いがあった・・・」という新聞記事を目にすることがある。人のいない早朝に大きなレンズを持ってウロウロしなくてはならない私にとっては緊張する探鳥スポットである。

    コメント
    こんにちは。初めまして、ノースカロライナ在住ソノラン砂漠大好きなmegと申します。といっても、今までにアリゾナには3回、そしてTucsonには一度しか行った事がないのですが。アリゾナの旅に際して、以前のバージョンの『藤波レポート』は何度も何度も読み返し予習させていただきました。こちらの新しいサイトを先日拝見してびっくり!なんと現在はアリゾナにお住まいになられているのですね。素敵な生き物達に素敵な写真で、これからも楽しみに拝見させていただきます。
    五大湖近辺のアメリカムシクイ情報もとっても興味深く拝見しました。今年はここNCでは早めに渡ったアメリカムシクイもいますが、全体的に遠くから飛んでくるアメリカムシクイ達は遅めなイメージです。。。
    • meg
    • 2012/04/21 2:32 AM
    藤波さん、お元気ですか?
    本当にお久しぶりです。私は元気にしております。
    素敵な写真の数々・・素晴らしい人生を謳歌されているのですね。またメールいたします。
    • Masako Kiyama 鬼山 雅子
    • 2012/05/07 11:10 PM
    megさん。コメント(昨年4月)をありがとうございました。megさんのブログ[Taking Flight]を時々見てます。写真が美しいのに驚いてます。アリゾナの旅のご予定がございましたら、メールください。情報をさしあげます。
    • 藤波
    • 2013/03/01 8:13 AM
    コメントする








       
    この記事のトラックバックURL
    トラックバック

    calendar

    S M T W T F S
      12345
    6789101112
    13141516171819
    20212223242526
    2728293031  
    << January 2019 >>

    selected entries

    categories

    archives

    recent comment

    • ソノラ砂漠のオアシス、スイートウオーター水再生処理場 2018年春(その1)
      藤波
    • ソノラ砂漠のオアシス、スイートウオーター水再生処理場 2018年春(その1)
      tokumitsu yayoi
    • 意外と身近に居る猛毒なガラガラヘビ 2018年夏
      藤波
    • 意外と身近に居る猛毒なガラガラヘビ 2018年夏
      yayoi
    • ソノラ砂漠のオアシス、スイートウオーター水再生処理場 2018年春(その1)
      Yayoi Tokumitsu
    • ソノラ砂漠の秋の話題 ガラガラヘビ住宅街に現れる 2016年
      YUko
    • ソノラ砂漠の秋の話題 ガラガラヘビ住宅街に現れる 2016年
      藤波
    • ソノラ砂漠の秋の話題 ガラガラヘビ住宅街に現れる 2016年
      Yuko
    • アリゾナ・ソノラ砂漠のオアシスで見る冬鳥たち(2012年3月 その3)
      Fujinami
    • アリゾナ・ソノラ砂漠のオアシスで見る冬鳥たち(2012年3月 その3)
      Kumiko

    links

    profile

    search this site.

    others

    mobile

    qrcode