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米国アリゾナのソノラ砂漠に住む鳥好き花好き動物好きのおじさんがおとどけするアメリカの自然情報です。

ニューヨーク郊外デラウエアー・ウオーターギャップの春(2012年)

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     Eastern Towhee
    ワキアカトウヒチョウ(Eastern Towhee)
    今年も春のSongbird(春に南から渡って来る鳴禽の総称)の渡りの時期に丁度ニューヨークへ戻っていたので再び近郊で鳥見をする機会があった。昨年何回か訪れて堪能した早朝のSongbirdの朝の大合唱が忘れられず、今回もそんな期待を胸に再度「デラウエアー・ウオーターギャップ」を訪れてみた。ニュージャージーとペンシルベニアの州境を流れるデラウエアー川沿いの森林の中を通る「オールドマインロード」がそのスポット。ここでは車で声を聞きながら止まっては見る楽な鳥見が出来る。近年は何処へ行ってもこれほどボリュームのある朝のコーラスはほとんど聞けなくなった。

    Palm Warbler

    ヤシアメリカムシクイ(Palm Warbler)
    北米で見られる約990種類の鳥のうち私はアメリカムシクイが特に好きである。ほとんどの種類が冬を中南米のコーヒー園で過ごし、4月に入ると春風に乗ってメキシコユカタン半島からガルフ湾を渡って北上してくる。ヤシアメリカムシクイは肌寒くまだ春の兆しにはほど遠いころすでに姿を現わし、枯れ枝で春の歌を聞かせてくれる。

    Prairie Warbler
    チャスジアメリカムシクイ(Prairie Warbler)
    アメリカのバーダーがよく口にする"Migratory Traps"と呼ばれる場所はアメリカムシクイや夏鳥たちが集中して通って行くスポットで、こんな所で毎春彼らが来るのを待ちわびる喜びは格別である。テキサスのハイアイランドやニュージャージーのケープメイ、オハイオのマギーマーシュなどが超有名な「マイグラトリー・トラップ」であるが、ここ「デラウエアー・ウオーターギャップ」もそれらに負けないぐらい鳥の数が多く春の重要な探鳥地である。

    Black-throated Green Warbler
    ノドグロミドリアメリカムシクイ(Black-throated Green Warbler)
    アメリカムシクイはユーラシア大陸には存在せずアメリカにしか生息しない鮮やかな色彩の鳥で、北米では54種類見られる。"Wood Warbler"と呼ばれオオアメリカムシクイを除いてはほとんどが全長12センチから14センチと日本のシジュウカラより小さい。こんな小さな体で毎年春と秋には何百キロという遠距離の渡りをするのでよけい人々の興味を集めるのかもしれない。

    Blue-winged Warbler
    アオバネアメリカムシクイ(Blue-winged Warbler)
    アメリカムシクイは渡り鳥のなかでもなぜこんなに人気があるのだろうか・・・。それは多くのアメリカムシクイに色々な色彩のパターンがあり、しかも非常に鮮やかな明るい色が多いのと、体が小さく動きが機敏であり、高い木の葉の裏表をちょこまかしてエサ取りをするのである程度フィールドでの経験を積まないと見るのが難しい・・・・などが魅力なのかもしれない。とにかくベテランバーダーはまず耳で追い囀り、コール(地鳴き)で聞き分け、そして最後に目で追ってすばやく識別する。私の例だとこれが出来るようになるまでやはり5年近く掛かってしまった。

    Golden-winged Warbler
    キンバネアメリカムシクイ(Golden-winged Warbler)
    多くのバーダーが憧れる格別なアメリカムシクイである。エレガントで美しくハンサムな鳥で、虫のような声で囀る。その数は年々減ってきており、そのため営巣地が似ている近種のアオバネアメリカムシクイとのハイブリット種(交配種)であるブリュースターアメリカムシクイの数が増えて来ているのが問題視されている。キンバネアメリカムシクイはオープンフィールドで5年未満しか経っていない潅木を特に好むが、近年宅地開発によってこのような環境は少なくなってきている。そのためか電力会社によってよく潅木が管理され適度に刈り残してある送電線用地の再生林を営巣場所に利用する数が増え、最近ではこのアメリカムシクイを効率よく見れるスポットの一つとなっている。

    Cerulean Warbler
    ミズイロアメリカムシクイ(Cerulean Warbler)
    冬を過ごす中南米の自然環境が近年いちじるしく変化してきている影響でミズイロアメリカムシクイの数は激減してきており、見れる機会が少なくなった。このムシクイはメジロと同じ大きさで小さくしかも高い木を好みエサ取りはもっぱら天辺の樹冠でやることが多いので双眼鏡でとらえるのが難しい。

    Black-and-White Warbler
    シロクロアメリカムシクイ(Black-and-white Warbler)
    アメリカムシクイのなかでも大変変っていて、大きな樹木の幹や枝をゴジュウカラのように自由自在に横に歩いたり逆さまになったりしながらエサ取りをする。数が多いのと目の高さで囀ることが多く初心者でも見易いワーブラーである。

    Hooded Warbler
    クロズキンアメリカムシクイ(Hooded Warbler)
    早朝の大合唱を聞いているとその中でも比較的数多く鳴き声が聞こえてくるムシクイである。大きな黒い瞳がとても印象的で、アメリカムシクイの中でも一番目が大きいと言われている。地上近くに巣を作るのでグラウンドへ下りて来てエサ取りすることが多く近距離で見られる楽しいワーブラーである。

    Yellow-rumped Warbler
    キヅタアメリカムシクイ(Yellow-rumped Warbler)
    このキヅタアメリカムシクイは東種の"Myrtile"と呼ばれる種で喉が白いのが特徴。アリゾナなど西側で見られるのは喉が黄色い"Audubon"種である。

    Ovenbird
    カマドムシクイ(Ovenbird)
    アメリカムシクイの中では珍しく主にグラウンドを歩きながらエサ取りをしたり囀ったりする変ったやつで
    ある。しかし繁殖期だけはテリトリー宣言をするため目の高さの枝に上がって横に歩きながら囀る姿が
    見られる。"Teacher(先生),Teacher,Teacher"と聞きなされる声で鳴く囀りは森の中でよく響く。

    Brown Thrasher
    チャイロツグミモドキ(Brown Thrasher)
    アリゾナなど西側ではほとんど見られないSongbirdの東種で、ニューヨーク近郊では公園や庭などでもよく現れる。背中から尾にかけての赤茶色が日に映えて実に美しい。

    White-breasted Nuthatch
    ムナジロゴジュウカラ(White-breasted Nuthatch)
    日本のゴジュウカラより少し大きい。全米各地の公園や森林で一年中見られる身近な鳥である。繁殖期になると大変人懐っこくなりおもしろい行動をする。特に公園にいる人なれしたゴジュウカラは双眼鏡を首から提げて鳥見をしながら歩いていると何となく近くのそれも目の高さの枝に寄って来て甘えた声で鳴きながらついて来る。やおらポケットからピーナツを取り出し近くの岩の上に置いてやるとすぐ捕りに来るし、時には手のひらにのせたピーナツも捕りにくることがある。こんな時日本のヤマガラを思い出す。

    Porcupine
    カナダヤマアラシ(Porcupine)
    春先は冬眠から覚めたばかりの熊にちょくちょく出会う。この森は熊がけっこう多く鳥見をしていても遠い距離であるが時々双眼鏡の視界に入ることがある。ヤマアラシはめったに会う機会が無い動物だが、早朝でまだ肌寒いためか枯れ枝で体を丸めて眠そうな顔でじっとしていた。

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