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米国アリゾナのソノラ砂漠に住む鳥好き花好き動物好きのおじさんがおとどけするアメリカの自然情報です。

カタリナ州立公園 2017年春 その(9)

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    ブユムシクイ巣作り
    巣作り中のブユムシクイ ( Blue-gray Gnatcatcher ) 

    ​カタリナ州立公園では山の麓のキャニオン ( Canyon ) で写真のブユムシクイ ( Blue-gray Gnatcatcher ) 、山麓から離れたサボテン林の砂漠ではオグロブユムシクイ ( Black-tailed Gnatcatcher / Polioptila melanura ) の2種類のナットキャッチャー ( Gnatcatcher ) が見られる。南アリゾナでは総体的に西側の南部でしか見られないオグロブユムシクイの方が数多い。この2種は非常によく似ていて、初心者には識別が難しい。大きさと鳴き声、尾の裏側の模様の違いから識別する方法がベストである。
     
    ブユムシクイ雄雌
    巣作り中のメスにエサを運ぶブユムシクイ ( polioptila caerulea ) の雄

    ​日本のメジロより小さくほっそりしたブユムシクイは主に北米東側の高い広葉樹林に生息している。春に中南米から戻って来る渡り鳥であるが、南アリゾナでは夏冬一年中見られる留鳥である。落ち着きのない鳥で、枝先をくりくりしながらエサ取りするので見にくいが、雛が鳴くような高く細い声で「ジージージー」とよく鳴くので居場所を見つけるのは簡単である。
     
    ブユムシクイ巣に座る
    ​メスと交代して巣に座るブユムシクイの雄

    ​ブユムシクイの巣は蜘蛛の糸を多く用いてしっかり作られており、樹の下から見上げると樹のこぶのように見える。巣づくりしている初期の段階で邪魔されると、その巣を取り壊し別の場所に作り直す習性がある。枝先で長い尾を広げて左右に振りながらエサ探しをするが、時には蜘蛛の巣に引っかかってる虫を失敬することもある。
     
    シロハラミソサザイと巣
    ​雛にエサを運ぶシロハラミソサザイ ( Bewick's Wren ) 

    ​英名「ビューイックス ( Bewick's ) 」は人の名前(米国の鳥類学者で画家であるオージュボンの友人で英国の画家トーマス・ビューイック)に由来する。かって全米の広い地域に生息していたシロハラミソサザイは1960年以降東側では数が減少、今では地域によっては珍鳥となっている。カタリナ州立公園では毎春大きな木の樹洞に営巣している姿が見られる。雄はテリトリー内に幾つかの見せかけの巣を作り、雌がそのうちの一つを選ぶ。そして巣が決まると、雄雌共同で巣を完成させる。
     
    シロハラミソサザイ正面向き
    カタリナ州立公園では数が多いシロハラミソサザイ ( Thryomanes bewickii

    ​尾を高く上にあげ左右に振りながらオス、メスでうるさく鳴き合うのでよく目につく。また、人を恐れることがないので、しばしば目の前の枝に来てこちらをじっと見ていることがある。
     
    シロハラミソサザイ囀り
    一日中さえずるシロハラミソサザイ

    ​日本のミソサザイ ( Troglodytes troglodytes ) より大きい。他のミソサザイと同じようによく囀る。頭を後ろにのけぞり、上にあげた長い尾をゆっくり下へ押し下げながら鳴く。採餌はグラウンドが多く、時には木の枝から虫や蜘蛛を下へ落として拾って食べている。
     
    クーパーハイタカと巣
    数年使用した古巣を手直しするクーパーハイタカ ( Cooper's Hawk ) 

    ​南カナダからメキシコまで幅広く生息している中型の鷹で、日本のハイタカ ( Accipiter nisus ) より大きい。英名 " Cooper " は最初にこの鳥を捕獲して識別した " William Cooper " の名前に由来する。
     
    クーパーハイタカ獲物を食べる
    獲ったばかりの獲物を頭から食べ始めるクーパーハイタカの雌 ( Accipiter cooperii

    ​昔、クーパーハイタカは別名 " Blue Darter " (すばしっこい奴)とか " Chicken Hawk " (ニワトリを狙う鷹)とか呼ばれ、農夫には嫌われていたが、近年の調査でニワトリなどの家禽類は捕らないことが判り汚名返上をした。写真の獲物はミヤマシトド ( White-crowned Sparrow ) で、クーパーハイタカは小鳥の他に小型の動物を狙うこともある。
     
    クーパーハイタカ雄
    ​メスが獲物を食べてる間、すぐ横の枝でじっとメスをエスコートしてるクーパーハイタカのオス。

    ​クーパーハイタカの獲物捕りの方法は他の鷹たちと異なり、大きな葉が密に茂る林で、木の幹近くに寄り添うように止まり、じっと獲物が来るまで待ち伏せする。獲物の動きを察知すると素早く飛び立ち、猛烈な速さで狭い木立の間を飛び、時には上がったり下がったりしながら狙った獲物に近づき、鋭い爪で引っ掛ける。また、クーパーハイタカはテリトリー意識が非常に強く、同じ中型のアシボソハイタカ ( Sharp-shinned Hawk ) がテリトリーに入って来ると猛烈な勢いで追い払う。

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