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米国アリゾナのソノラ砂漠に住む鳥好き花好き動物好きのおじさんがおとどけするアメリカの自然情報です。

カタリナ州立公園 2017年春 その(10)

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    Ash-throated Flycatcher 1
    目の前の枝に止まってけげんそうな顔で見つめるハイノドヒタキモドキ ( Ash-throated Flycatcher ) 

    ​北米西側の中部から南部にかけての広い地域に夏になると渡って来る夏鳥である。繁殖地は乾燥してる砂漠の灌木地帯から標高2500メートルの樫の林や常緑針葉樹林帯まで非常に幅広い。巣は主に樹洞を利用するが、カタリナ州立公園のような砂漠地帯は大きな木が少ないので、キツツキ(サバクシマセゲラ / Gila Woodpecker / Melanerpes uropygialis )が巣に使った巨大サボテン(サワーロサボテン / Saguaro )の穴を利用することが多い。
     
    Ash-throated Flycatcher 2
    ​尾が長く大きくて派手な色のハイノドヒタキモドキ ( Myiarchus cinerascens

    ​日本のモズ ( Lanius bucephalus ) より大きいので飛ぶと目立つが、木の中ほどの枝に静かに止まっている時は、周りに上手く溶け込んで見つけにくい。しかし、朝早くから独特な声でいつまでも鳴くので居場所は簡単にわかる。鳴き声はまさにサッカーのレフリーの笛のようで、「プリリリリ」「ピピピ」と非常に特徴があり、鳥らしくないその変な声を一度聞くと忘れられない。
     
    Ash-throated Flycatcher 3
    頭上を飛んでる蜜蜂を狙うハイノドヒタキモドキ

    ​ハイノドヒタキモドキのエサ捕り方法は、枝に止まってじっと空中を飛ぶ虫を探し、見つけると枝から急に飛び出してフライングキャッチする。時々目の高さの枝に止まり頭を左右に振ったり傾げたりする。この動作はまるで何かを詮索しているようにも見えるので、何時も見てるとついつい笑ってしまう。この鳥は乾燥してる所が好きなので、水をあまり必要としないようだ。夕方遅く陽が沈むときによく鳴くので、この声を聞くと砂漠の夕焼を思い出す人が多い。
     
    Northern Mockingbird 1
    木の実を大事そうに銜えて飛び去っていくマネシツグミ ( Northern Mockingbird ) 

    ​もともと北米南部から中南米にかけて生息していたが、近年どんどん北へ生息地を広げており、今では全米何処でも見られ、色々な歌や詩にも出てくるポピュラーな鳥となった。灰色の地味な鳥であるが、日本のツグミ ( Turdus naumanni ) より大きく、飛ぶと太くて白い翼帯が鮮やかに目立つので識別しやすい。
     
    Northern Mockingbird 2
    朝から晩まで一日中鳴きまくるマネシツグミ ( Mimus polyglottos

    ​学名(ラテン語)の " polyglottos " は「二枚舌ならぬ沢山の色々な舌を持つ」という意味であり、何しろ「もの真似」が上手い。数十種類にも及ぶ鳥の鳴き真似や動物、虫などを器用に真似る。また、市街地に近い所に生息するマネシツグミは車の音、機械音、楽器の音色まで上手に真似るのには驚く。おまけに、この鳥は実にお喋りで、写真のような高い枝先で囀るだけでなく、時には飛びながらも囀ってる姿を見る。しかも、昼だけでなく月が明るい夜や街灯が輝いてる所では一晩中鳴き続けることもある。以前、ニューヨークに住んでいた頃、時々寝室の横の樹で夜中に大きな声で鳴かれるのには参ったことがった。
     
    Broad-billed Hummingbird
    ​北米で最も小さく、最も美しい派手なハミングバードのアカハシハチドリ ( Broad-billed Hummingbird / Cynanthus latirostris

    ​アカハシハチドリはカタリナ州立公園には特に多い。もともとメキシコ種で、夏に南アリゾナの山麓のキャニオンに渡って来る。他のハチドリにも見られるが、特にアカハシハチドリは赤い色が好きで、人の赤い服や赤いパッチなどがあると、何処からともなくやって来てホバリングしながらチェックする。時には車の赤いテールライトにも反応することがあるので面白い。
     
    Black-chinned Hummingbird
    ​南アリゾナで数多く見られるノドグロハチドリ ( Black-chinned Hummingbird / Archilochus alexandri ) のメスと2羽の雛

    ​北米では主に西側でしか見られない体長10センチほどの小さなハミングバードである。乾燥してる砂漠地帯に生息しており、中米で冬を過ごす渡り鳥であるが、南アリゾナには冬になっても南へ渡らない個体がおり、庭のフィーダーによくやって来るポピュラーなハミングバードでもある。このハミングバードはコートシップ(求愛飛翔)が大変面白い。オスは時計の振り子が揺れるような弧を描いて飛び、翼を震わせながら「ジー」という大きな音を出してメスが止まってる枝の前を急降下する。

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