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米国アリゾナのソノラ砂漠に住む鳥好き花好き動物好きのおじさんがおとどけするアメリカの自然情報です。

雪が舞い氷雨が降る真冬、子育てに頑張るコスタハチドリ (その1)

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    ブッシュに止まるコスタハチドリ雄

    コスタハチドリ ( Costa's Hummingbird ) の雄

     

    「砂漠のハミングバード」と呼ばれるコスタハチドリはアリゾナ、南カリフォルニア、北メキシコにまたがるソノラ砂漠とモハベ砂漠が主たる生息地である。体長は8センチ前後、体重はたったの2グラム少々と大変小さい。庭の草花の花蜜やフィーダーの砂糖水を好んで舐めるので、我が家の庭ではほぼ一年中見られるごく身近な留鳥である。

     

     

    飛んでるコスタハチドリ雄

    チュパロサの花の周りを飛ぶコスタハチドリ ( Calypte costae ) の雄

     

    雄は頭と喉が紫色の金属光沢に耀き、しかも喉から長く伸びた髭のようなジョーゼットが両側に広がって大変ゴージャスである。赤いチュパロサ ( Chuparosa ) やサルビア ( Salvia ) , Desert Willow の花を好み、庭に植えると花蜜を舐めに集まって来る。一日に1840本もの花に嘴を入れて花蜜を舐めるようだ。

     

     

    枯枝に止まるコスタハチドリ雌

    枯れ枝の先に止まるコスタハチドリの雌

     

    英名 " Costa's Hummingbird " は1800年代初めの政治家でハチドリのコレクターでもあるフランス人の名前から付けられたもの。雌は雄と比べて非常に地味で頭から背中にかけては美しい緑色であるが、喉から胸、腹にかけては白い。アンナハチドリ ( Anna's Hummingbird ) やノドグロハチドリ ( Black-chinned Hummingbird ) の雌とよく似ており、フィールドで見分けるのは初心者にとっては少々苦労する。

     

     

    巣作り中のコスタハチドリ

    真冬の1月19日、雌がまだ葉の少ない Butterfly Bush の木に巣を作り始めた。

     

    「寒入り」間近の真冬に早くもコスタハチドリは巣作りを始めた。砂漠の鳥の中でも一番早い巣作りである。コスタハチドリは主に北米の南西部の限られた地域に生息するが、寒い気候への適応性は高く、近年ではアラスカや北カナダでもまれに見られることがあるようだ。

     

     

    コスタハチドリの巣

    作り始めたばかりの巣、クモの糸を多く使用してるのが判る。

     

    巣の底の部分が大分出来上がってきており、産座に使う羽毛も敷かれてる。巣材は小さな枯れ枝や葉などで、これらをクモの糸を使って織り込むように編んでいく。雄の助けはなく雌だけで作るので、完成には5日間ぐらい掛かる。

     

     

    巣の上で飛ぶコスタハチドリ

    飛び上がったり又座ったりを繰り返し、巣の座り心地を確認しながら作っていく。

     

     

    クモの糸を巣に絡ませるコスタハチドリ

    丁寧に嘴でクモの糸を縫い込むように絡ませていく巣作り

     

    雌は巣作りを始める一ヶ月ほど前ぐらいから、巣を作ろうと思ういくつかの木を選択し、気に入るとその木を時間を掛けて徹底的に調べる。ホバリングしながら木の周りをぐるぐる回り、上からも眺めて木の茂みの中へ入り、巣を掛けられそうな枝の状況を見る。しかも、外からどういうルートで茂みの中へ入って行けるか?…も、色々試してチェックする細かい動作には驚いた。

     

     

    クモの巣とコスタハチドリ

    巣材用にクモの巣の糸を集めるコスタハチドリ雌

     

    雌はホバリングしながら嘴でクモの巣を突っついて引っ張る。コスタハチドリの小さな嘴では、クモの糸はなかなか切れないので苦労しながら引っ張り、長い糸をそのまま巣へ運んで行き一先ず巣の周りに付けておき、貯めては少しづつ切りながら巣に織り込んでいく。面白いことに、クモの糸を取るついでに巣に引っ掛かってる小さな虫を失敬して食べることもある。

     

     

    完成間近のコスタハチドリ巣

    三分の二以上でき上がったコスタハチドリの巣の外側には、運んできたクモの糸がたくさんつけてある。完成された巣は直径3センチ少々、深さ2.5センチの小さなものである。

     

     

    巣のある木と庭

    コスタハチドリの巣(赤い矢印)がある庭木の Butterfly Bush

     

    この同じ木に昨年アンナハチドリ ( Anna's Hummingbird ) が巣を作っており、ハチドリが好んで巣を作る木のようである。巣の位置は地上1メートル60センチぐらいの高さで、寝室の窓の前なので室内からもよく観察できる。巣を作り始める頃はまだ木は葉が少なく、スケスケで巣が丸見えであるが、雛が孵化する頃には新芽が出て葉が茂り、強い陽射しや風を防ぎ、外敵からも見えにくくなる。実に上手く出来てるもんだな・・・と感心させられた。

     

     

    巣に座るコスタハチドリ

    ほぼ出来上がった巣で座り心地を試してるコスタハチドリ雌


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