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米国アリゾナのソノラ砂漠に住む鳥好き花好き動物好きのおじさんがおとどけするアメリカの自然情報です。

チュマカコリ国立歴史公園 南アリゾナ (その3)

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    クロツキハエトリ横向

    水の上を飛ぶ虫を狙うクロツキヒメハエトリ ( Black Phoebe )

     

    チュマカコリ公園内には乾燥した南アリゾナの砂漠地帯では数少ない年間を通して流れる川 ( Santa Cruz River ) があり、ハエトリやタイランチョウ類の " Flycatcher " が渡りの時に多く来園してエサ取りをして行く。

     

     

    クロツキハエトリ後向

    クロツキヒメハエトリ ( Sayornis nigricans )

     

    体の長さ17センチ、日本のヒバリ ( Alauda arvensis ) と同じ大きさである。北米では唯一の黒いハエトリで、真っ黒なボディーに白い腹、小ざっぱりしたダンディーな鳥である。テキサスからアリゾナ、カリフォルニアの南でほぼ一年中見られる。川や池など水の上に張り出した低い枝に止まって、ゆっくり尾をポンプのように上げたり下げたりしながら水面上を飛ぶ虫を探す。

     

     

    クロツキハエトリ捕虫

    大きな虫を捕らえたクロツキヒメハエトリ

     

    主たるエサは虫で、川岸の低い枝にじっと止まって飛んでる虫を探し、見つけると素早く飛び出して空中でフライングキャッチする。また、時には水面に浮かんでる虫や小魚を捕ることもある。近年その数が増えてきており、人が住む所にも現れるようになったが、庭のフィーダーにはけっして来ない。数が増えてる要因の一つは、彼らが町の水再生処理場やゴルフ場、公園の池などの周りまで営巣場所を拡大していることにある。そして、最近では町のビルの庇や橋桁などに泥で作られた巣が見られるようにもなった。

     

     

    ベニタイランチョウ雄と雛

    ベニタイランチョウ ( Vermilion Flycatcher ) の親子(雄と雛)

     

    英名は赤い色の「朱色」、" Vermilion " から付けられた。北米では " Flycatcher " の多くが茶色やウグイス色の地味な色であるが、ベニタイランチョウは鮮やかでカラフル。特に新緑の中で見る姿は大変美しく、南アリゾナでは人気の鳥の一種である。体の長さ15センチ、日本のシジュウカラと同じ大きさ。主に南テキサスから南アリゾナ、メキシコ、中南米にかけて生息しており、南アリゾナのソノラ砂漠では近年その数が増えてきている。彼らは乾燥した砂漠や草原で川の流れや人工の運河、池などがある場所を好む。比較的目立つ低い枝にじっと止まって空中を飛んでる虫を探し、見つけると飛び出して空中で飛びながら捕らえるので見つけやすい。

     

     

    雛にエサ与えるベニタイランチョウ

    雛にエサを与えるベニタイランチョウ雄 ( Pyrocephalus rubinus )

     

    主たるエサは昆虫であるが、特にミツバチを好んで捕食する。消化出来ない部分は「ペリット」の形で吐き出す。雌は年に2回繫殖するので、2回目の巣作り、産卵に入ってる間(7月・8月のモンスーン期)は雄が雛を連れてエサ与えなどの世話をする。ベニタイランチョウの雄の求愛行動は大変派手で特徴がある。木の高い所から体の羽毛、頭の羽全て膨らませ嘴を上に向けて空中を垂直に飛びながら上昇し、ホバリングしながら囀り、そして尾を広げゆっくり羽ばたきしながらメスのいる枝に降りてくる。

     

     

    Pacific-slope Flycatcher

    キノドメジロハエトリ ( Pacific-slope Flycatcher / Empidonax difficilis )

     

    体の長さは14センチでスズメと同じ大きさ。頭から背中にかけて緑掛かった薄茶色で、喉と腹から下が薄い黄色の特徴のないFlycatcher である。以前は " Cordilleran Flycatcher / Empidonax occidentalis " と同種で " Western Flycatcher " と呼ばれていたが、1989年2種類の独立種に分けられた。しかし、フィールドでの識別は大変難しく、目だけに寄る識別はほとんど不可能に近いので鳴き声のみでしか見分ける方法はない。冬はメキシコで過ごし、夏に主にカリフォルニアからカナダまでにかけての太平洋沿岸で営巣する。南アリゾナには春秋の渡りの時だけ通過する。

     

     

    Willow Flycatcher

    メジロハエトリ ( Willow Flycatcher / Empidonax traillii )

     

    北米では「メジロハエトリ」と呼ばれ、学名 " Empidonax " と言われる Flycatcher が11種類見られる。頭から背中にかけてはウグイス色から薄茶色で白いアイリングが特徴であるが、どれもこれも非常によく似ていて、鳴き声に寄る見分けが不得意のバーダーは識別に大変苦労する。そのため初心者、時には中級のバーダーでもこれらの Flycatcher を見つけると名前が判らず、学名を短くして「エンピ ( Empi ) 」を見たと報告する人が多い。所謂バーダー泣かせの鳥でもある。メジロハエトリ ( Willow Flycatcher ) は特に鳴き声に特徴があり、クリアーな囀り「フィッツビュー ( fitz-bew ) 」は一度聞くと忘れられない。この鳥も昔はキタメジロハエトリ ( Alder Flycatcher / Empidonax alnorum ) と同じ種類で " Traill's Flycatcher " と呼ばれていたが、1980年代に入ってそれぞれ2種類の独立種に分けられた。

     

     

    Swainsons Hawk

    アレチノスリ ( Swainson's Hawk / Buteo swainsoni )

     

    体の長さ53センチ、日本のノスリより少々大きい。チュマカコリ公園では秋の渡り時にハネビロノスリ ( Broad-winged Hawk / Buteo platypterus ) と群れで飛ぶ姿を見かける。毎年18000キロから27000キロの大変長い旅をするので、南米のアルゼンチンまで渡って行く個体もいる。渡りの時は、大きな群れで何日間もエサを食べないで旅が出来る。南アリゾナでは乾燥した荒れ地や草原、牧草地、農地などで見られる。主たるエサはバッタや毛虫などで、グラウンドを走りながら虫を捕らえる。また、鷹なのに空中を飛んでる虫を捕らえるのが上手い。繁殖期だけはネズミやヘビ、ウサギ、ジリス、鳥などを捕らえて雛に与える。時にジリスの巣穴に歩いて忍び寄りで近づきハントすることもある。

     

     

    オオアメリカムシクイと風景

    倒木に止まるオオアメリカムシクイ ( Yellow-breasted Chat )

     

    オオアメリカムシクイは体の長さ19センチ、日本のシメ ( Coccothraustes coccothraustes ) と同じ大きさである。ほとんどのアメリカムシクイ ( Wood Warbler ) が大きさ11センチから15センチと小さいので、オオアメリカムシクイの大きく太くて丸い体、しかも太い嘴と長い尾の特徴からして、とてもアメリカムシクイの仲間とは思えない。しかし、近年のDNA鑑定でもれっきとしたアメリカムシクイであることが証明されている。

     

     

    私を見るオオアメリカムシクイ

    頭上の枝から覗き込むように私を見るオオアメリカムシクイ ( Icteria virens )

     

    オオアメリカムシクイはほぼ全米で見られるポピュラーなアメリカムシクイであるが、繁殖期以外は臆病でコソコソ葉の密に茂った灌木の中に隠れじっとしているので非常に見つけにくい。唇で鳥の鳴き声のような「ピシピシピシ・・・」という音を出すと、時には見える枝先に出てきてこちらをチラッと見て、すぐ葉の中に隠れてしまうことがある。このアメリカムシクイがよく見れるのは繁殖期で、開けた枝に出てきて大きな声で騒々しくテリトリーソングを歌う。また、ホバリングしながら囀ることもあり、そして嘴と頭を上に向けて尾を上下に動かしながら空中を上がって行き、ゆっくり翼を羽ばたかせて降りてくる仕草を繰り返すので大変見易い。

     

     

    オオアメリカムシクイ囀る姿

    枝先でうるさく鳴くオオアメリカムシクイ

     

    オオアメリカムシクイは姿だけでなく囀りが独特で、とてもアメリカムシクイの仲間とは思えないほど変わっている。口笛のような「フィーフィーフィー…」から始まって、「ギーギーギー・・・」という金切り声、猫のような「ニャオー」そして「キョキョキョ・・・」、「ゲッゲッゲッ・・・」などを混ぜ合わせてゆっくりけたたましく、しかも滝のように囀りを降り注ぐ。まるで不協和音の即興ジャズのようで変化に富んで単純な節まわしの歌である。英名の " Chat " は「お喋り」という意味の " Chatting " から付けられた。

     

     

    セミ

    一斉に鳴き出すセミ ( Ground Western Cicada / Tibicen dorsata )

     

    夏のモンスーン期に入ると南アリゾナは激しい雷雨の日が多くなり、チュマカコリ公園もしっとりと草木が濡れ、セミが大量に発生する。一匹が鳴き始めると一斉に全員が加わり大合唱となる。「ジー・・・」という大きな声に林が包まれ、鳥の囀りも一切聞こえなくなる。南アリゾナは春・夏と年に2回営巣する鳥が多く、このセミは彼らの雛の重要な蛋白質源となる。


    チュマカコリ国立歴史公園 南アリゾナ (その2)

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      Santa Cruz River

      メキシコから国境を越えて流れてくるサンタクルーズ川 ( Santa Cruze River )

       

      チュマカコリ歴史公園のアンザトレールはサンタクルーズ川に沿って作られてるので、鳥たちが水浴びや水飲みに降りてくるスポットがいくつもある。南アリゾナでの水場は生き物にとって大変貴重で、しかも数が少ないので水辺に居ると色々な鳥たちに出会える。

       

       

      Coopers Hawk in river

      早朝、川の中にいるクーパーハイタカ ( Cooper's Hawk / Accipiter cooperii ) 雄

       

      クーパーハイタカはカラスぐらいの大きさの中型の鷹で、短く丸い翼と長くて丸い尾が特徴。アシボソハイタカ ( Sharp-chinned Hawk ) とよく似ているので、鷹の渡りのカウントする時には識別に大変苦労する。成鳥の雄は胸から腹にかけての赤茶色の縞模様と濃い灰色の頭のコントラストが美しい鷹である。南カナダから北メキシコまでのほぼ北米全域に生息しており、落葉樹の森に好んで営巣するが、1970年代以降、町の公園や庭のフィーダーにも獲物(ハトやウズラ、リスなど)を狙ってよくやって来るようになった。この鷹は狩りの仕方が変わっていて、密集して葉が茂る枝を移りながら獲物に静かに近づき、そして急に力強く飛び立って急襲する。また、時々捕らえた獲物を水辺に運んで水に浸けて殺すこともある。

       

       

      川の中のササゴイ

      水中の小魚をじっと狙うササゴイ ( Green Heron / Butorides virescens )

       

      アメリカのササゴイは日本のササゴイ ( Butorides striatus ) より小さい。しかし、首が濃い栗色で背中は緑色と色鮮やかで美しい。南アリゾナでは一年中見られる留鳥であるが、北に生息する個体は南へ渡りをし、中米パナマまで下りて冬を過ごすのもいる。

       

       

      ササゴイと赤トンボ

      ササゴイと夏の終わりを告げる赤トンボ ( Red Skimmer / Libellula saturata )

       

      ササゴイは静かにゆっくり流れる川によく一羽でいることが多い。早朝など水辺のトレールを歩いてると、突然目の前から飛び出し「キョー」という大きな声を発するのでびっくりさせられる。そして驚いて警戒すると尾をピッと動かして頭の冠を立てる。

       

       

      水辺のルリイカル

      水辺に現れたルリイカル ( blue Grosbeak / Guiraca caerulea ) 雄

       

      ルリイカルは体長17センチと日本のイカルよりずーと小さい。全身が陽に当たると目が覚めるような鮮やかなブルーで、幅の広い栗色の翼帯が大変目立つ美しい鳥である。しかし、日が照らない曇りの日に遠くから見ると、ただ全身が真っ黒にしか見えない。夏に中米から戻って来る渡り鳥で、ほぼ全米でごく普通に見られる。

       

       

      水を飲むルリイカル

      水辺で腰を下ろして静かにじっと待っていると、ルリイカルは私を気にすることなく、ゆっくり水を飲み始めた。

       

       

      川に降りてきたムラサキノジコ

      水浴びをしようと川に降りてきたムラサキノジコ ( Varied Bunting / Passerina versicolor ) 雄

       

      ムラサキノジコは首が深い紅色、頭は青紫、胸は紫に近い深紅色、そして背中と翼は黒と色の変化に富んでいる美しいノジコである。同じ仲間ではないが、日本の夏鳥ノジコ ( Emberiza sulphurata ) と同じ大きさである。この鳥も陽に当たると非常にカラフルで美しいが、日が当たらない曇りの日は全身真っ黒にしか見えない。

       

       

      水浴び後のムラサキノジコ

      水浴びが終わってプルミング中のムラサキノジコ

       

      この美しいムラサキノジコは夏鳥で、南アリゾナとテキサスのメキシコとの国境沿いの一部地域で、しかも水の流れがある棘の生い茂った雑木林でしか見られないので、南アリゾナに来るバーダーたちがぜひ見たいと探す憧れの渡り鳥である。営巣場所のテリトリーソングを囀る枝が棘のある木が多い林なので、近づくのに少々苦労する。しかし、この鳥は臆病でないので、ある程度近づければじっくり囀る姿が見れるし、主なエサは草や木の種なのでグラウンドに降りてエサ取りすることがあり、観察するチャンスはけっこう多い。

       

       

      ムラサキノジコの雌

      木の枝に止まって、下から伸びてる草の種を取って食べるムラサキノジコの雌。オスと違って茶色で地味である。

       

       

      川に降りてきたゴシキノジコ

      水浴びのため川に降りてきたゴシキノジコ ( Painted Bunting / Passerina ciris ) 雄

       

      濃いブルーの頭、緑色の背中、そして喉から腹にかけての赤、これ以上派手な鳥は居ない…と思われるほど非常に目立つ鳥である。「天下一品の無比の鳥」という意味で " Nonpareil " とも呼ばれている。東海岸沿いの南部、ジョージア、フロリダからルイジアナ、テキサスにかけて主に生息しているが、近年南アリゾナでも少数であるが見られるようになった。昔は飼い鳥として大変人気があったが、現在は国の法律で捕獲、輸入が全て禁止されてる。しかし、メキシコや中米では、いまだに飼い鳥として密売されている。

       

       

      水浴びのゴシキノジコ

      顔を水中に入れての豪快なゴシキノジコの水浴び

       

      ゴシキノジコは葉が密集している低灌木の低い枝に隠れるように止まっていることが多いので見にくいが、繁殖期には目立つ高い枝に止まって囀るのであまりの美しさにハッとすることがある。性格は少々激しく、特に雄はテリトリーの取り合いとなると凄い争いをすることがあり、殺し合うこともある。

       

       

      水に入るクロズキンアメリカムシクイ

      水に入る南アリゾナでは珍しいクロズキンアメリカムシクイ ( Hooded Warbler / Wilsonia citrina )

       

      クロズキンアメリカムシクイは東側の河川や湖沼のある森ではごく普通に見られる夏鳥であるが、南アリゾナを含む西側ではごく稀にしか見られない大変珍しいアメリカムシクイである。「チュマカコリ歴史公園」では年に2〜3回程度は見れるチャンスがある。しかし、近年木材の伐採などによる営巣地の縮小やアメリカムシクイの巣を主に托卵先としているコゥウチョウ ( Brown-headed Cowbird / Molothrus ater ) の増加などによりその総数は減少してきている。

       

       

      水浴びするクロズキンアメリカムシクイ

      顔を上に向けて思いっきり水浴びするクロズキンアメリカムシクイ雄

       

      クロズキンアメリカムシクイは葉の密集した小灌木の暗い低い枝に静かに居ることが多いが、私がニューヨーク在住時に郊外の営巣地で毎年観察した経験では、けっして臆病な鳥ではないように思われた。繁殖期には近くの枝でよく囀るし、グラウンドに降りてエサ取りしたり、飛び上がって空中の虫を捕らえたり、時には腰をかがめて観察している私の足元近くまで寄って来て囀ってくれたり…と非常にフレンドリーな親しみがわくアメリカムシクイであったことが思い出される。


      チュマカコリ国立歴史公園 南アリゾナ (その1)

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        チュマカコリ公園のフランシスコ教会

        チュマカコリ国立歴史公園 ( Tumacacori National Historical Park ) のフランシスコ教会 ( Franciscan Churchi )

         

        メキシコとの国境に近い「マイフィールド」、チュマカコリ国立歴史公園はツーソン (Tucson) からハイウエイI−19を75キロ南へ下がった所で、メキシコ国境の町 Negales までは30キロの近さである。主要道路には中南米からの違法入国者及び麻薬運び人を取り締まるため検問所があり、身分証明書(パスポートかグリーンカード)の提示を求められるので、まさにメキシコとの国境沿いでのバーディングである。この公園は1752年メキシコを植民地にしていたスペインが北の要塞地として宣教師を送り開拓をして住み始めた場所で、もともと住んでいた " Oodham " と呼ばれる人々の生活方法を取り入れ、牧畜をしながら小麦やフルーツの木をたくさん植えて教会を建てた。公園内には当時のアドービレンガとプラスターそして木材を使って建てられた家屋や教会が保存されており、内部には当時の生活の様子などが見られるよう色々なものが展示されてる。南アリゾナの歴史そしてバーディングの両方が楽しめるスポットである。

         

         

        チュマカコリ公園のフランシスコ教会鐘楼

        フランシスコ教会 ( Franciscan Church ) の鐘楼

         

        スペインの入植者たちは原住民のインディアン、特にアパッチ族やヤキ族の襲撃に悩まされ、1800年代に入って他の地域へ移動し始めた。そして、メキシコがスペインから独立した後、米国との戦争に入り、1848年終戦と共に米国はメキシコからアリゾナを15百万ドルで取得する取引が成立、そしてアリゾナは米国の州の一つとなった。

         

         

        ミュージアム看板とツバメ及び巣

        歴史公園のミュージアム入口、ツバメの巣(赤い矢印)と看板に止まるツバメ(黄色の矢印

         

        ツバメ ( Barn Swallow / Hirundo rustica ) は夏になると南米から戻って来る渡り鳥で、市街地周辺や人家、店舗などの建造物に営巣する。日本で夏に見られるツバメ(亜種の Hirundo rustica gutturalis ) と同じ仲間である。紺碧の空、古い教会の建物、鐘楼の周りを飛ぶツバメの姿は夏の到来を感じ、見ていて嬉しくなる。

         

         

        ドアーに止まるツバメ

        ミュージアム入口ドアーで出迎えてくれるツバメ ( Barn Swalliow )

         

        ツバメは夏になると街中でもかなりの数が見られる。大きなスーパーマーケットや店舗がたくさん入ってるモールの建物に巣を作り雛を育てている。多くの人々が出入りするスーパーマーケットなどは、さすが出入り口の上などには巣が作れないよう針金を張り巡らしているが、その他のカート置き場などの天井近くには椀型の巣がたくさん作られている。巣の雛を見守る親ツバメが時々カートに止まってることがあり、身近に暮らしてる鳥の感じがして思わず " How are you? " と声を掛けたくなる。買い物客がふっと足を止めて雛にエサを与える親ツバメの姿を見てる光景は実に良いものだ。

         

         

        アンザトレール入口

        アンザ自然探索路 ( Anza Trail ) の入口

         

        チュマカコリ国立歴史公園にはサンタクルーズ川 ( Santa Cruz River ) 沿いにチュマカコリ公園からチュバック要塞州立歴史公園 ( Tuback Presidio State Historic Park ) まで7キロのアンザ自然探索路が作られあり、気楽な自然散策やバーディングが出来る。

         

         

        風景ーアンザトレール

        ポプラの仲間ハヒロハコヤナギ ( Cotton Wood ) や Willow が密集して鬱蒼とした緑のアンザ自然探索路、ここは " Santa Cruz River Valley " と呼ばれている。

         

        近年、アンザ自然探索路 ( Anza Trail ) はメキシコ種の珍鳥バラノドカザリドリモドキが2017年夏から毎年巣作りをしており、じっくり観察出来るスポットなのでバーダーたちの間で一躍有名になった。バラノドカザリドリモドキの巣はオフィシャルな自然探索路から少し外れた所にあり、バーダーたちが下草を刈って切り開いたテンポラリーのトレール沿いで、" Social Trail " と呼ばれている。赤いリボンの目印が結ばれており、全米からこの珍鳥見たさにやって来るバーダーたちに判りやすくしてある。昨年は2組の巣が見つかり、年々少しづつ増えてるのかもしれない。

         

         

        バラノドカザリドリモドキ雄

        メキシコ種の珍鳥バラノドカザリドリモドキ ( Rose-throated Becard / Pachyramphus aglaiae ) の雄

         

        アンザ自然探索路 ( Anza Trail ) で見られる南アリゾナの夏鳥を数回に分けて紹介してゆきたい。まずトップはバラノドカザリドリモドキ。この美しいメキシコ種は近年アンザ自然探索路を有名にした鳥である。メキシコからコスタリカにかけての中米に主に生息し、雄は喉がバラ色で美しく、中米で見られる " Tityridae " 種の仲間である。そしてこのバラノドカザリドリモドキは唯一の北米で見られる " Tityridae " 種である。

         

         

        昆虫銜えて飛ぶバラノドカザリドリモドキ雌

        バッタを銜えて巣へ運ぶバラノドカザリドリモドキの雌。雄のような派手さはないが、灰色と茶色、地味で大変可愛らしい。

         

         

        草に止まるバラノドカザリドリモドキ雌

        エサ取りのため低い草に降りてきたバラノドカザリドリモドキの雌

         

        バラノドカザリドリモドキのエサの捕り方は、葉の茂った大きな木の枝でじっと虫を探し、見つけると飛びながら葉についてる虫を捕り、枝に戻って食べる。時々短くホバリングしながら空中で飛んでる虫を捕ることもある。特に繁殖期には低い草木に下りて来てエサ探しをすることもあり、この珍鳥をじっくり観察が出来るチャンスである。

         

         

        バラノドカザリドリモドキの吊り巣

        高い木の枝先(地上15メートルの高さ)にぶら下がるように作られてるバラノドカザリドリモドキの吊り巣(赤い矢印

         

        巣は大きなフットボールの形をしていて、垂れ下がってる枝の先にぶら下がってる。遠くから見てもよく目立つ巣なので、巣を見て初めて今夏もバラノドカザリドリモドキが現れた…と判ることが多い。巣の大きさは高さ65センチから75センチ、幅は25センチから30センチである。巣の出入り口の穴は最初上横と底の二か所に作られており、巣が出来上がって来ると上の穴を塞ぎ下の底の穴を修理して一か所の出入り口にする。

         

         

        巣から飛ぶバラノドカザリドリモドキ雌

        大きな巣から飛び立つバラノドカザリドリモドキの雄

         

        バラノドカザリドリモドキの雄は体長18センチで日本の夏鳥オオヨシキリと同じ大きさであるが、黒い頭とピンクの喉が目立つダンディーな鳥である。しかし、高い木の天辺キャノピーの近くに静かに止まってることが多いので人目につかず少々見るのが難しい。しかし、繁殖期には巣材運びをしたり、巣の近くの枝で葉についてる虫をバタバタと羽ばたきしながら捕ることがあるので見れるチャンスが多い。私が中米コスタリカで何回も見たバラノドカザリドリモドキの雄は喉がピンクでなくて黒であった。たしか図鑑も黒であり、たぶんコスタリカで冬を過ごすのは冬羽に換羽した成鳥か幼鳥が多いのかもしれない。

         

         

        ウタイモズモドキ

        ウタイモズモドキ ( Warbling Vireo / Vireo gilvus )

         

        英名 " Vireo " 学名も同じ " Vireo " 和名「モズモドキ」。モズの仲間ではないが、短くて頑丈で先が曲がった嘴がモズに似ていて近い種類である。大きさは日本の冬鳥のジョウビタキと同じである。英名 " Warbling " は囀りが早いリズムでアップアンドダウンがあり陽気で明るいアメリカムシクイ ( Wood Warbler ) に似ているところから付けられた。中南米で冬を過ごし、北米には夏鳥として到来する。営巣地域は大変広く、ほぼ全米にわたっており大変コモンであるが、南アリゾナでは数が少ない。背中は灰色のウグイス色で、胸から腹にかけて白い地味な鳥で、鳴き声はよく聞こえて来るが、カモフラージュされてるので、姿を見つけるのに少々苦労する。このため少々鳥を知ってる人や初心者のバーダーにもほとんど名前を知られてない鳥でもある。主に虫を食べ、大きな落葉樹が好きで、高い所で静かに動きながら虫を丹念に探して捕まえる。

         

         

        ナツフウキンチョウ雄

        ナツフウキンチョウ ( Summer Tanager / Piranga rubra )

         

        体長20センチで日本のコムクドリの大きさ。雄は全身が大変目立つ輝くような赤色であり、川が流れる水辺の森を好む。冬は主に南米で過ごし、ブラジルまで遠くへ行くのもいる。そして夏には北米に戻って来て広い地域で営巣する。派手な赤色で識別に苦労しないが、大きな木の高い所でゆっくり動き,しばしば葉に隠れるようにじっとしてるので見つけるには忍耐が必要である。主に蜜蜂や大きなスズメバチを好み、空中を飛んでる蜂を飛びながら捕ることがあるので、この時が見れるチャンスでもある。スズメバチを狙う時はしばしば巣に載ってスズメバチを捕らえ、それを枝でこすって毒針を取り除いて食べる。また、養蜂家の蜜蜂箱の幼虫も狙うこともあり、養蜂家には嫌われてる鳥である。


        雪が舞い氷雨が降る真冬、子育てに頑張るコスタハチドリ (その4)最終

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          コスタハチドリの雛眠る

          大雪が降った一週間後の3月5日(2019年)、生き残った一羽の雛は無事大きく育って、暖かい春の陽に当たり気持ち良さそうに眠っていた。

           

          コスタハチドリの成鳥は低い気温に耐えられる体の機能を持っている。夜、気温が低くなると心拍数を低く落とし、体温を下げて " torpid " と呼ばれる休眠状態となる。通常の心拍数は1分間に500回から900回であるが、休眠状態の時は1分間50回まで落ちる。そのため零下5度近くまでは耐えられる機能を持っている。それにしても、あの大雪の中を耐え忍んだこの生き残りの雛一羽、その強靭さには驚く。

           

           

          雛にエサを与えるコスタハチドリ雌親 1

          雛にエサを与えるメス親

           

          メス親が雛に与える主たるエサは花蜜と小さな虫で、ソノラ砂漠では少なくとも22種類の花に来て花蜜を舐める。その中でも特に好む花はチュパロサ ( Chuparosa ) とオカティーヨ ( Occotillo ) である。花の上でホバリングしながら嘴を花に差し込んで花蜜を舐めて喉の袋に溜め、そして空中を飛ぶ小さな虫をフライングキャッチし、それを混ぜ合わせて雛に与える。

           

           

          雛にエサを与えるコスタハチドリの雌、2

          雛の口の奥深く嘴を差し込んでエサを流し込むメス親

           

          ソノラ砂漠で繫殖する一部のコスタハチドリは、秋に砂漠を離れて太平洋沿岸沿いや花の多い地域に移動する。しかし、近年フィーダーを庭に置く家が多くなったので渡りをせずに真冬でも砂漠に残っており、我が家の庭でも一年中見られる。

           

           

          巣で休むコスタハチドリ親子

          午前10時を過ぎると、雌親は早朝のエサ与えが終りひと段落、満腹でウトウトする雛の横でゆっくりくつろぐ。

           

           

          巣立ち前日のコスタハチドリ雛

          巣立ち前日の3月11日、雛はすっかり大きくなってメス親と変わらない顔と姿である。警戒心もかなり強くなって、私が右へ左へ動くと,顔を右へ左へ回してこちらを見ている。

           

           

          巣の淵に這い上がったコスタハチドリ雛

          3月12日の早朝、雛は巣から体を乗り出して巣の淵に登り、いよいよ巣から離れる準備をし始めた。

           

           

           

          巣を離れたコスタハチドリ雛

          30分後、雛はいよいよ巣から隣の枝へ飛び移った。たった1メートルほどの移動だが、初飛びというより初ジャンプであった。

           

           

          巣立ちして最初のエサを貰う雛

          巣を離れて初めてメス親からエサを貰う雛

           

           

          雛に近づくコスタハチドリ雄 1

          雛が巣を離れて3時間後、突然どこからともなくコスタハチドリの雄が現れ、興奮して頭を紫色に輝かせて雛の周りをホバリングしながら飛び回った。

           

          雛の世話をするのは全てメス親だけで行い、しかも一夫多妻なので雄親は巣の周りからさっさと姿を消していた。巣立ちしたばかりであるが、雛はメスなので雄は Mating の相手と思い興奮して頭と喉、ジョーゼットを膨らませ紫色に輝かせて求愛行動をしたのだろう?・・・と思われた。

           

           

          雛に近づくコスタハチドリ雄 2

          5分間ぐらいの短い時間であったが、コスタハチドリの雄は何回も雛をチェックしていた。

           

          雛の周りを飛び回っていた雄は雛が知らん顔して反応がないのでやがて飛び去って行った。コスタハチドリのコートシップディスプレー(求愛飛行)は非常に激しく、メスの周りをぐるぐる回り上空へ真っ直ぐ飛び上がって広いU字型で急降下する。しかも金属光沢する紫色のジョーゼットをメスに効果的に見せられるよう陽に当たるアングルで行う。そして枝に止まってるメスの僅か2.5センチ以内の近さを猛烈な勢いで通り過ぎて、広い”U”字形を描くようにして又急上昇して行く。それと同時にハイピッチの口笛のような声で鳴く。

           

           

          チュパロサに止まるコスタハチドリ雛

          成鳥のメスとほとんど同じ大きさと色になった巣立ちして一週間後のコスタハチドリ雛

           

          雛にとって自分でホバリングしながら花の蜜を舐める動作は大変難しい。メス親の動作を見よう見まねで試みるが、すぐ疲れるらしく小さな枝に止まって休むことが多い。無事に大きくなって、庭で親と同じように彼女もまた巣を作って子育てしてほしい…と願う気持ちでシャッターを切った。飼育下でのコスタハチドリの一番長生きしたのは「14年」という記録がある。あの大雪の中、懸命に生き残った雛である、無事巣立ってくれた姿を見ると感無量である。


          雪が舞い氷雨が降る真冬、子育てに頑張るコスタハチドリ (その3)

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            コスタハチドリ雛孵化

            2月19日(2019年)コスタハチドリの雛2羽が孵化する。全身真っ黒な塊で羽もなく、ハミングバードとはとても思えない。

             

             

            Saguaro と降る雪

            ソノラ砂漠に春の大雪が降る

             

            2月「立春」が過ぎると、ソノラ砂漠は初夏をを思わせる暖かい日が続いたが、2月22日明け方から雪が降り始め一日降り続いてこの時期には珍しい何十年ぶりの大雪となった。ソノラ砂漠を象徴するサワーロサボテン ( Saguaro ) に雪が降り積もる光景は珍しくて美しいが、ハミングバードにとっては厳しい天気で、死活問題となる。

             

             

            雪降るなか巣の雛

            2羽いる雛の巣の上にもドンドン雪が積もっていく。雌親は巣に座るのを諦め、近くの大きな木の茂みに入ってじっとしていた。

             

             

            雪で倒れた枝と巣

            雪は午後になっても降りやまず、ついに雪の重さで巣のある枝が斜めに倒れた。しかも、巣が横向きになってしまったので雛は巣から落ちそうになり、それでも懸命に巣にしがみついていた。

             

             

            雪の中のフィーダーとハチドリ

            積雪で花蜜が取れない雌親は、しんしんと降る雪に中、フィーダーに来て盛んに砂糖水を舐めて体を温めていた。花が少なく花蜜の出が悪い冬は、ハミングバードにとってフィーダーの砂糖水は命綱である。

             

             

            雪降る庭の風景

            夕方近くになっても雪は降り続き、庭木もすっぽり雪に包まれてしまった。

             

             

            庭から見るプリザーブ雪景色

            2月末としては何十年ぶりの大雪も、夕が遅くにはやっと止み、ソノラ砂漠は白一色となった。

             

             

            雪の庭木に止まるハチドリ

            雪が止んだ夕方遅く、巣の近くの枯れ枝に止まりボー然としているコスタハチドリの雌親。

             

             

            雪搔きする留見子

            夕方、雪が小やみになったので巣のある Butterfly Bush の木に積もった雪を払い落とし、横向きになった巣の枝を真っ直ぐ元の位置に戻す。巣の横で「助けてくれ!」と言わんばかりに,じっと我々を見ていたコスタハチドリの雌の姿がとても印象的だった。

             

             

            残ったハチドリ雛一羽

            翌日2月23日、雪はすっかり融けてなくなり、巣は乾いて元の形に戻ったが、残念ながら雛1羽は寒さで死んでしまった。

             

             

            巣に座るコスタハチドリ

            何事もなかったかのように巣に戻って雛を温める雌親

             

            大雪が降った翌日は暖かい春の日差しが戻ってすっかり雪は融けてなくなり、昨日の積雪がウソのような感じがした。寒さで死んでしまった一羽の雛はそのまま巣の底に横たわって、その上に生き残った雛一羽と雌親が座っていた。小さいコスタハチドリには死んだ雛を巣の外へ出すのは不可能なので仕方ないことなのだろう。幸いに冬の乾期なので蠅のような虫はおらず、乾いて巣の底の一部となってしまった。


            謹賀新年 2020年南アリゾナ・ソノラ砂漠の元旦

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              朝日と Saguaro

              岩山から顔を出し、巨大サボテン Saguaro (サワーロ)を照らす元旦の朝日。南アリゾナ・ソノラ砂漠で見る新年のご来光。

               

              明けましておめでとうございます。

              昨年は私のブログを見ていただき誠にありがとうございました。

              本年もより質の高いブログ作りを目指して頑張りたいと思いますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。

              皆様にとって素晴らしい一年であることを祈念しております。

               

               

              雪山と Saguaro

              Saguaro サボテン越しに見る雪化粧したカタリナ連山(2500メートル)

               

              南アリゾナの2020年1月1日は雲一つない抜けるような青空で風もなく穏やかな元旦であった。家の近くのマイフィールド「カタリナ州立公園」へ行き、新年の「初ハイク」を楽しんだ。早朝零下5度の気温でピッと身のしまる寒さだったが、昼近くには15度まで上がり気持ちの良いハイク日和であった。

               

               

              トレールを行く馬

              太陽がさんさんと輝く南アリゾナの正月、馬でホーストレールを行く。ソノラ砂漠の草原と Saguaro サボテンの林を馬で自然探索するのも南アリゾナならではの楽しみである。

               

               

              幻の滝

              珍しく元旦に見られた「幻の滝」

               

              例年だと春の雪解け時期(4月・5月)にしか見られない名もない「幻の滝」。昨年末クリスマスを挟んでこの時期には珍しい大雨が降り、普段はカラカラに乾いてる川 ( Wash ) に豊かな水が流れ、「幻の滝」の水音も谷間に大きく響いていた。ソノラ砂漠ではめったに聞けない耳に心地よく響く水の音は、ハイカーたちへの素晴らしい正月プレゼントとなった。

               

               

              Wash の流れと雪山

              砂漠の正月には珍しい " Wash " の水の流れ。例年の冬の乾期はほとんど雨が降らず、山から流れてくる水がないので " Wash " はカラカラに乾いて川底が出ている。

               

               

              蝶 Tropical Buckeye

              川の水辺に降りてじっと朝日にあたっている蝶 ( Tropical Buckeye / Junonia evarete )

               

              トロピカルバックアイ ( Tropical Buckeye ) はタテハモドキの仲間で、南アリゾナではほぼ一年中見られる。同じ仲間の Common Buckeye / Junonia coenia ) もおり、非常に似ているので識別が難しい。

               

               

              黄色の雑草花

              トレールを歩く足元に小さい雑草の花が咲いていた。冬は日中暖かくなる砂漠でも、早朝は零下まで気温が落ちるのでほとんど花が見られない。この小さな可憐な花でも、腰をかがめてじっと見ていると、気持ちが明るくなって足取りも軽くなる。

               

               


              雪が舞い氷雨が降る真冬、子育てに頑張るコスタハチドリ (その2)

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                巣を手直しコスタハチドリ雌

                完成まもない巣の最後の手直しに忙しいコスタハチドリ雌 ( Costa's Hummingbird / Calypte costae )

                 

                 

                完成した巣に座るコスタハチドリ

                巣を作り始めて10日目、ほぼ完成した巣に座るコスタハチドリの雌、いよいよ産卵も間近である。

                 

                 

                卵一個産まれるコスタハチドリの巣

                1月31日卵一個が産まれる。卵は白色で縦1センチ少々、幅8ミリと大変小さい。

                 

                 

                抱卵中のコスタハチドリ

                抱卵中のコスタハチドリの雌、抱卵中のエサ取りは非常に短く、主にフィーダーの砂糖水を舐めては直ぐに巣に戻って来る。

                 

                 

                巣で眠るコスタハチドリ

                抱卵中に目を閉じて眠るコスタハチドリの雌。巣作り、産卵、抱卵…と雌一羽だけで行なうので疲れるのだろう。

                 

                 

                向きを変えて座るコスタハチドリ

                卵に温かみが均等にいくよう,一日に何回も向きを変えて座り直す。

                 

                 

                巣の真下でガーデニングする

                巣の真下でガーデニングをしても、長年にわたる付き合いの信頼関係があるのか?コスタハチドリの雌は知らん顔をしてじっと巣に座ってる。(赤い丸印

                 

                 

                雨の中抱卵するコスタハチドリ

                冬の冷たい雨の中でも、雌はびっしょり濡れながらしっかり座って卵を温めている。

                 

                 

                巣の中の卵を転がすコスタハチドリ

                冬の冷たい雨が降る日は気温が日中でも5度以下になることが多く、卵が冷えないよう何回も嘴で転がしては均等に温かみが伝わるように座り直していた。

                 

                 

                卵2個コスタハチドリの巣

                最初の産卵から一週間後の2月7日、いよいよ2個目の卵が産まれる。ハチドリはほとんど卵は2個で,たまには3個のケースもあるらしいが私はまだ見たことがない。


                雪が舞い氷雨が降る真冬、子育てに頑張るコスタハチドリ (その1)

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                  ブッシュに止まるコスタハチドリ雄

                  コスタハチドリ ( Costa's Hummingbird ) の雄

                   

                  「砂漠のハミングバード」と呼ばれるコスタハチドリはアリゾナ、南カリフォルニア、北メキシコにまたがるソノラ砂漠とモハベ砂漠が主たる生息地である。体長は8センチ前後、体重はたったの2グラム少々と大変小さい。庭の草花の花蜜やフィーダーの砂糖水を好んで舐めるので、我が家の庭ではほぼ一年中見られるごく身近な留鳥である。

                   

                   

                  飛んでるコスタハチドリ雄

                  チュパロサの花の周りを飛ぶコスタハチドリ ( Calypte costae ) の雄

                   

                  雄は頭と喉が紫色の金属光沢に耀き、しかも喉から長く伸びた髭のようなジョーゼットが両側に広がって大変ゴージャスである。赤いチュパロサ ( Chuparosa ) やサルビア ( Salvia ) , Desert Willow の花を好み、庭に植えると花蜜を舐めに集まって来る。一日に1840本もの花に嘴を入れて花蜜を舐めるようだ。

                   

                   

                  枯枝に止まるコスタハチドリ雌

                  枯れ枝の先に止まるコスタハチドリの雌

                   

                  英名 " Costa's Hummingbird " は1800年代初めの政治家でハチドリのコレクターでもあるフランス人の名前から付けられたもの。雌は雄と比べて非常に地味で頭から背中にかけては美しい緑色であるが、喉から胸、腹にかけては白い。アンナハチドリ ( Anna's Hummingbird ) やノドグロハチドリ ( Black-chinned Hummingbird ) の雌とよく似ており、フィールドで見分けるのは初心者にとっては少々苦労する。

                   

                   

                  巣作り中のコスタハチドリ

                  真冬の1月19日、雌がまだ葉の少ない Butterfly Bush の木に巣を作り始めた。

                   

                  「寒入り」間近の真冬に早くもコスタハチドリは巣作りを始めた。砂漠の鳥の中でも一番早い巣作りである。コスタハチドリは主に北米の南西部の限られた地域に生息するが、寒い気候への適応性は高く、近年ではアラスカや北カナダでもまれに見られることがあるようだ。

                   

                   

                  コスタハチドリの巣

                  作り始めたばかりの巣、クモの糸を多く使用してるのが判る。

                   

                  巣の底の部分が大分出来上がってきており、産座に使う羽毛も敷かれてる。巣材は小さな枯れ枝や葉などで、これらをクモの糸を使って織り込むように編んでいく。雄の助けはなく雌だけで作るので、完成には5日間ぐらい掛かる。

                   

                   

                  巣の上で飛ぶコスタハチドリ

                  飛び上がったり又座ったりを繰り返し、巣の座り心地を確認しながら作っていく。

                   

                   

                  クモの糸を巣に絡ませるコスタハチドリ

                  丁寧に嘴でクモの糸を縫い込むように絡ませていく巣作り

                   

                  雌は巣作りを始める一ヶ月ほど前ぐらいから、巣を作ろうと思ういくつかの木を選択し、気に入るとその木を時間を掛けて徹底的に調べる。ホバリングしながら木の周りをぐるぐる回り、上からも眺めて木の茂みの中へ入り、巣を掛けられそうな枝の状況を見る。しかも、外からどういうルートで茂みの中へ入って行けるか?…も、色々試してチェックする細かい動作には驚いた。

                   

                   

                  クモの巣とコスタハチドリ

                  巣材用にクモの巣の糸を集めるコスタハチドリ雌

                   

                  雌はホバリングしながら嘴でクモの巣を突っついて引っ張る。コスタハチドリの小さな嘴では、クモの糸はなかなか切れないので苦労しながら引っ張り、長い糸をそのまま巣へ運んで行き一先ず巣の周りに付けておき、貯めては少しづつ切りながら巣に織り込んでいく。面白いことに、クモの糸を取るついでに巣に引っ掛かってる小さな虫を失敬して食べることもある。

                   

                   

                  完成間近のコスタハチドリ巣

                  三分の二以上でき上がったコスタハチドリの巣の外側には、運んできたクモの糸がたくさんつけてある。完成された巣は直径3センチ少々、深さ2.5センチの小さなものである。

                   

                   

                  巣のある木と庭

                  コスタハチドリの巣(赤い矢印)がある庭木の Butterfly Bush

                   

                  この同じ木に昨年アンナハチドリ ( Anna's Hummingbird ) が巣を作っており、ハチドリが好んで巣を作る木のようである。巣の位置は地上1メートル60センチぐらいの高さで、寝室の窓の前なので室内からもよく観察できる。巣を作り始める頃はまだ木は葉が少なく、スケスケで巣が丸見えであるが、雛が孵化する頃には新芽が出て葉が茂り、強い陽射しや風を防ぎ、外敵からも見えにくくなる。実に上手く出来てるもんだな・・・と感心させられた。

                   

                   

                  巣に座るコスタハチドリ

                  ほぼ出来上がった巣で座り心地を試してるコスタハチドリ雌


                  ソノラ砂漠の鮮やかな秋の彩り

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                    Ramsey Canyon Trail 入口の紅葉

                    ラムゼイ渓谷ハイキングトレールの紅葉

                     

                    南アリゾナのソノラ砂漠とチウアウア砂漠は三方向2千メートルクラスの山に囲まれており、キャニオン ( Canyon ) と称する渓谷がいくつかある。特に南アリゾナの東部はメキシコのSierra Madre とロッキー山脈、ソノラ砂漠、チウアウア砂漠などが一緒になる生態上の交差路でもあり、浅い川の湿地から針葉樹林地や熱帯地まで非常に自然が変化に富んでおり、色々な種類の植物、動物が数多く見られるので大変人気があるスポットである。

                     

                     

                    Ramsey Canyon Nature Conservancy

                    The Nature Conservancy のビジターセンター周辺の紅葉

                     

                    南アリゾナの東部メキシコとの国境に近いラムゼイ渓谷 ( Ramsey Canyon ) は、湧水と渓谷の高い岩壁によって砂漠にはない湿気と夏でも涼しい環境が整っている。このため、水を必要とするアリゾナ・スズカケノキやカエデなどの大きな木や松やモミなどの針葉樹も多く、しかも大きく育った砂漠のサボテンやユッカ ( Yucca ) ,リュウゼツランの仲間アガベ ( Agave )も数多く見られる。そして、ラムゼイ渓谷の一部380エーカーはアメリカの国際的な活動をしているNGO " The Nature Conservanccy " の自然保護区となっており、ハミングバード(ハチドリ)のキャピタルと言われ、14種類のハミングバード、150種類の鳥類が見られるのでバーダーにとって大変に人気のある有名なスポットでもある。

                     

                     

                    Ramsey Canyon 岩壁と紅葉

                    コロナド国立森林 ( Coronado National Forest ) のトレールから見上げるラムゼイ渓谷の大きな岩壁と紅葉

                     

                    ハイキングは " The Nature Conservancy " のビジターセンターから入り、澄んだきれいな湧水が流れる " Ramsey Creek " 沿いのトレール(自然探索路)を0.8キロほど歩くとやがて険しい登りとなる。そしてZ字型山岳トレールをスイッチバックしながら標高差800メートルを一気に登っていく。勾配がかなりきついので途中で息切れしてるハイカーを時々見かける。トレールはコロナド国立森林に入ると、本格的な森林ハイキングトレールとなり、松の一種 Apache Pine, スズカケノキの仲間Arizona Cycamore, 樫の木の仲間 Gambel Oak, カエデの仲間 Bigtooth Maple などの森の中を赤や黄色に色づいた秋の彩りを楽しみながら歩く。

                     

                     

                    赤いカエデとyucca、agabeが共存

                    深い森ならではの鮮やかな赤で美しいカエデと根元に生える砂漠植物ユッカ ( Yucca ) とリュウゼツランの仲間アガベ ( Agave ) が共生していて面白い。

                     

                     

                    紅葉のコロナド森林Hamburg トレール

                    山岳トレール " Hamburg Trail " を歩き、森林奥深く入って行くと、人にも会わず鳥の鳴き声もなくて大きな枯葉が落ちてくる音しか耳に入って来ない。そして秋の彩りもさらに濃くなっていく。

                     

                     

                    Ramsey,Hambrg Trail の紅葉 1

                    針葉樹の緑、カエデの赤、スズカケノキの黄が混ざり合って実に美しい。

                     

                     

                    Ramsey,Humburg Trail の紅葉 2

                    暗い森の中でも一際鮮やかな赤色のカエデ ( Bigtooth Maple ) 葉の大きさが日本のモミジの2倍以上はあるので見事である。

                     

                     

                    Ramsay,Hamburg Trail の紅葉 3

                    ラムゼイ渓谷は我が家から一番遠い「マイフィールド」であるが、美しい秋の色合いに出会えると、アリゾナの乾燥した夏の暑さをすっかり忘れてしまう。

                     

                     

                    Ramsey,Hambrg Trail の紅葉 4

                    さらに森深く入ると、トレールも細く狭くなって、紅葉した葉が体に触れカサカサ…と大きな音がするのでドキッとする。

                     

                     

                    紅葉の赤いジュータン路

                    グラウンドに落ちたカエデの葉、緑の草の中、ピンクのジュータンを敷いたような美しいトレールを歩く。

                     

                     

                    渓流の淀みに浮かぶ枯葉

                    渓流の淀みに浮かぶ緑の水草と色づいた枯葉。水が流れる小さな音が耳に心地よく響いてくる。

                     

                     

                    水辺に降りてきた蝶2匹

                    渓流の水辺に美しい蝶が2匹水を飲みに下りて来る。枯葉にカモフラージュされて見つけにくい。

                     

                     

                    蝶Chiricahua Pine White メス

                    大変珍しい蝶 Chiricahua Pine White の雄

                     

                    弱い秋の日差しが差す午後、蝶が水辺に集まって来る。その内の一種 " Chiricahua Pine White " ( Neophasia terlooii ) は別名 " Mexican Pine White " とも呼ばれ、標高1900メートル以上の高い山の松林で秋遅くに見られる森の蝶である。ウイングスパン(翼幅)5センチ少々の中型の大きさで、主に南アリゾナの東部の限られた地域でしか見られない珍しい蝶である。

                     

                     

                    蝶 Chiricahua Pine White メス

                    グラウンドに降りて枯葉に止まる Chiricahua Pine White のメス

                     

                    チリカウア・パイン・ホワイト ( Chiricahua Pine White ) はオスとメスで色がまったく異なる。白黒のオスと違ってメスは明るいオレンジ色で大変美しい。この蝶はのらりくらりと何処へ飛んで行くのか判らないぐらいでたらめな蝶らしくない飛び方をし、時々羽を広げて風に吹かれながら舞う。また時には弱弱しくグラウンド近くでヨタヨタ飛ぶことがあり、傷ついて弱ってるのかな‥?と思い写真を撮ろうと近づくと、パッとすごい勢いで飛んで逃げて行ってしまう。

                     

                     

                    手に止まる蝶 Chiricahua Pine White メス

                    女房の手のひらに降りて来て止まる Chiricahua Pine White のメス。

                     

                    この蝶はほとんど高い松の木の天辺のキャヌピーの上をヒラヒラ飛ぶことが多いので見るのに苦労するが、この朝は暖かったせいか、珍しく低い所へ降りて来て女房の手のひらに止まってくれた。5分近くも長く居てくれたので大感激。自然がくれた思わぬ秋のプレゼントに感謝。

                     

                     

                    蝶 Satyr Comma

                    水草に止まる大変珍しい蝶サターコンマ ( Satyr Comma / Polygonia satyrus )

                     

                    ジャノメチョウの仲間で、主にアリゾナそして米国西側の標高1000メートル近辺の渓流の水辺で見られる。ウイングスパンは5センチ前後、英名 " Comma " は後翅にある銀色のコンマ印から付けられた。大変カモフラージュが上手で、木の幹に逆さまに止まることがあり大変見つけにくい。翅の淵がギザギザの形をしてるので変わっていて人気がある。時々水を飲みに下へ’下りて来るが、警戒心が強く近づくとすぐ飛んで行ってしまうので写真を撮るには厄介な蝶であった。

                     

                     

                    蝶 Red Admiral

                    カナダから中央アメリカまで、全米広い地域で見られるホピュラーな蝶 Red Admiral ( Vanessa atalanta )

                     

                    ウイングスパン5センチ前後の中型の蝶で、色が鮮やかなので人気がある。夏から秋に’かけてはキャニオンの森で過ごすが、冬は砂漠に下りて来るので、我が家の庭の花にもやって来る。砂漠のキャニオンの秋は紅葉だけでなく、美しい蝶や珍しい蝶も数多く見られるのでバタフライウォッチング ( Butterfly Watching ) も楽しめる。" Thanksgiving Day " 間近の11月下旬、紅葉と蝶が楽しめた南アリゾナならではの晩秋のハイキングであった。


                    珍しいスズメフクロウの子育て マデラ渓谷 2019年夏 (その5)最終

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                      セミを捕らえたスズメフクロウ雌親

                      セミを捕らえたロッキースズメフクロウのメス。昆虫などの小さい獲物はメス親自身が捕って雛に与えている。

                       

                      セミ ( Grand Western Cicada / Tibicen dorsata ) はこの時期非常に数が多いので、スズメフクロウが簡単に捕れて雛に与えられる貴重なタンパク質栄養源の一つである。スズメフクロウは他のフクロウのようにゆっくりふあーふあーと飛ばず、ほとんど羽ばたきもしないで、弾丸のように真っ直ぐ早いスピードで飛ぶので、飛んでる姿を見るのは難しい。セミを見つけると、素早く飛んで来て鋭い爪で木の幹や枝につかまると同時にセミを捕らえる。また、時々木の枝から宙返りし急降下しながらグラウンドに下りて獲物を捕らえることもある。残念ながら、このダイナミックな姿は双眼鏡で見るのが精一杯で、写真に納めるチャンスはなかった。

                       

                       

                      セミを銜えたメス親と2羽の雛

                      捕らえたセミを2羽いる雛のどちらへ与えようか…と迷ってるメス親。全部で4羽いる雛へのメス親だけでのエサ与えは大変な労働である。

                       

                       

                      雛にセミを渡す雌親

                      メス親はさんざん迷ったあげく、左側の雛にセミを渡し始めた。

                       

                       

                      セミを雛の口に与える雌親

                      メス親は雛が銜えやすいようにセミを低く下して直接渡そうとしている。

                       

                       

                      セミを足で抑えるスズメフクロウ雛

                      雛はメス親から与えられたセミを一先ず足で抑えて、どうやって食べようか考えていた。先に巣立ちした2羽の雛がバッタを食べるのに苦労したのと同じように、この雛も経験がないのでやはり苦労している。

                       

                       

                      セミを足で持ち上げる雛

                      やおら足でセミを持ち上げ、又しばらく考え、困った顔をしていた。

                       

                       

                      セミを食べる雛 1

                      5分ぐらい経って、雛はいよいよセミを食べ始めた。実に旨そうに食べてる。その顔が映画「スターウォーズ」に出てくる「ヨーダ」に似ているので、思わず笑ってしまった。

                       

                       

                      セミを食べる雛 2

                      先ずはセミを小さく千切って食べ始めた。

                       

                       

                      セミを丸かじりする雛

                      いよいよセミが小さくなってきたので、丸かじりし出した。

                       

                       

                      セミを丸ごと飲み込む雛

                      雛にとってセミを丸ごと飲み込むのは難しいらしく、目をひん剥いて苦労して口の中に入れ込んでいた。

                       

                       

                      セミが喉につっかえ苦しんでる雛

                      何とか飲み込めたようだが、セミが喉にまだつかえているようで、喉を膨らませて何とか飲み込もうと寄り目になって苦労していた。

                       

                       

                      コールしながら雛を呼ぶ雌親

                      最後に見たメス親の鳴く姿。

                       

                      最後の2羽の雛たちが巣立ちして4時間後、エサ与えが一段落すると、メス親が盛んにコールして雛たちを呼び、先に巣立ちした2羽と一緒に森の奥へ消えて行った。翌朝にはスズメフクロウ一家の姿はまったく見られず、これが最後の姿となった。スズメフクロウは卵から孵化して23日から30日ぐらいで巣立ちし、巣の中の雛が全て巣立ちするとさっさと巣の場所から離れて森の奥深く入ってしまう。その後20日から30日ぐらいは親に守られエサを与えてもらって成長する。そして早くも5か月後には立派な成鳥となる。そもそも雛の成長は大変早く、孵化後2週間で成鳥の60%近い大きさになる。

                      15日間毎朝4時に起きて現場に駆け付け、昼過ぎまでの8時間彼らが我々の存在を意識しない距離を保ちながらびったりスズメフクロウ一家と付き合った。フィールドではなかなか見られない彼らの習性、獲物の捕り方、エサ与えの方法、雄親とメス親そしてメス親と雛たちとのコミュニケーションの仕方など多くを知ることが出来た。スズメフクロウは同じ巣穴を2〜3年は使うらしいので来夏また会えるのを楽しみにしている。このスズメフクロウ一家は大変な人気者で、ニューヨークやボストン、カリフォルニアなど色々な州から又隣のカナダからもたくさんのプロカメラマンや愛鳥家たちがやって来た。観察の合間の彼らとの鳥談義や情報交換は実に楽しく、あっと言う間に過ぎてしまった2週間であった。



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