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米国アリゾナのソノラ砂漠に住む鳥好き花好き動物好きのおじさんがおとどけするアメリカの自然情報です。

プッシュリッジ山トレールの自然 (冬シリーズ 4)

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    Saguaro 林
    枯れ草や低潅木の林をぬけるとやがて人の何倍もの高さがあり大きな刺に覆われた Saguaro (サワーロ)サボテン(和名ベンケイチュウ)に囲まれる。手や身体が刺に触れないように注意をしながらゆっくりサボテンの間の急斜面な岩場を登って行く。
     
    American Kestrel
    大きなトカゲを銜えたアメリカチョウゲンボウ (American Kestrel / Falco sparverius) が驚いて目の前から飛び去って行く。北米で最も小さいハヤブサで、日本のチョウゲンボウよりもさらに小さい。全米どこでも普通に見られる鷹であるが、ソノラ砂漠以外ではこのようなトカゲを銜える姿はそうなかなか見られないであろう。。
     
    Red-tailed Hawk
    百年以上の長い一生を終えた Saguaro サボテンは外側の青い刺の部分がなくなって、枯れた幹の心棒だけの哀れな姿となる。しかしその後も倒れずにしっかりと高く突っ立ってるので、アカオノスリ (Red-tailed Hawk / Buteo jamaicensis ) にとっては枯れたサボテンも獲物を探すかっこうの止まり木となる。
     
    Black-chinned Sparrow
    アゴグロヒメドリ (Black-chinned Sparrow / Spizella atrogularis) は枝がごちゃごちゃしている潅木が好きなので、双眼鏡にその姿を入れてじっくり見ることが難しい。しかし、葉が落ちた裸の木が多い冬の寒い朝は、日に当たりたいため明るい所へ出てくれることがあり、ゆっくりとその姿を見れるチャンスが多くなる。この鳥は他のヒメドリの群とつかず離れず一緒にエサ取りをしていることが多い。
     
    Canyon Towhee 1
    ムジトウヒチョウ (Canyon Towhee) は頭と尾が赤茶の地味な鳥で、しかも潅木の根元や大きな岩の間などでエサ取りをするので、トレールを歩いていても見逃してしまうことがある。暖かい南アリゾナの砂漠でも冬はエサが少なくなるので、枯草に付いてるわずかな種も彼らにとっては貴重なエサとなる。枯草にジャンプしながら何とか小さな種を食べようと努力している姿をじっと見ていると、自然の中で生きて行く彼らの大変さを思い知らされる。
     
    Canyon Towhee 2
    ムジトウヒチョウ (Pipilo fuscus) は尾と翼を広げてバランスをとり、思い切って飛び上がっては草の種を夢中で取ろうとしている。カメラを持った私がそろそろと静かに近づいても一向に気にせず、何回もジャンプを繰り返していた。冬の間はエサが少ないので、彼らにとっては常に腹がすいてる毎日と思われる。

    プッシュリッジ山トレールの自然 (冬シリーズ 3)

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      風景プッシュリッジ・トレール
      標高が上がるにつれてゴロゴロした大きな岩が目につくようになり、スロープも少しづつ急となって休み休み歩かないと息切れがしてくる。鳥種は岩場が好きなミソサザイやヒメドリが多くなり、彼らは動きが早いので足元を気にしながらも鳥の地鳴きの声、木の葉や小枝が動くのを素早くキャッチして双眼鏡に鳥影を入れなくてはならない。
       
      Canyon Wren
      さっそく日の当たる大きな岩にムナジロミソサザイ (Canyon Wren / Catherpes mexicanus ) が下から飛び上がってきて、こちらを見ながら囀り始めた。2014年の初鳴きで、馬のいななきのような高い声が砂漠によく響く。喉から胸にかけての白さと腹から尾への赤茶とのコントラストが大変美しい。
       
      Rock Wren
      イワサザイ (Rock Wren / Salpinctes obsoletus ) も大きな岩がゴロゴロしてる岩場が好きで、英名ロックレンの由来にもなっている。お尻を振りながら「ピリーピリー・・・」と鳴き、岩へ登ったり下ったりせわしなくエサ取りする姿は大変愛嬌がある。冬の間は我家の庭にもやって来て、屋根瓦の隙間や雨とよに隠れてる小さな虫を捕る身近なバックヤードの鳥でもある。
       
      Black-throated Sparrow
      ノドグロヒメドリ (black-throated Sparrow / Amphispiza bilineata ) 冬は群で低い潅木を枝移りしながら動き回るので簡単に見ることが出来る。また、非常に好奇心が強く、ピッシング(口でピシピシと鳴らす)をすると、近くのよく見える枝に出て来てくれる。この時期は餌となる木の実や種もほとんどないので、グラウンドへ下りて枯れ草に残っている小さな種や、砂の上に落ちてる小さな実を一つ一つ丁寧に拾っては食べている。
       
      White-crowned Sparrow
      ミヤマシトド (White-crowned Sparrow / Zonotrichia leucophrys ) 冬の間だけソノラ砂漠で過ごし、初夏には北カナダやアラスカぐらいまで渡って往ってしまう。成長と幼鳥の混群でエサ取りしていることが多く、5羽から10羽ぐらいの大きな群をよく見る。早朝の寒さに体を膨らませじっとしているが、耳を澄ますと春にそなえて小じみに囀りの練習をしている声が聞こえてくる。
       
      Rusous-winged Sparrow
      南アリゾナの一部の特定な地域でしか見られないバーダー憧れのフタスジスズメモドキ (Rufous-winged Sparrow / Aimophila carpalis ) 。このトレールには数が多いので比較的楽に見られる。刺の多いチョーヤサボテンに止まり、鋭く高い調子の「スィープ」という地鳴きをしている。

      プッシュリッジ山トレールの自然 (冬シリーズ 2)

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        風景
        トレールは少しづつ標高が上がり、低い潅木の間に巨大なSaguaro サボテンが目立つようになってくる。視界が開けて景色が良くなり、ぬけるような青空のかなたに山並みが見える。
         
        Pyrrhuloxia
        標高が800メートル以上になってくると、朝9時を過ぎてもまだ空気は冷たくヒヤーとしいる。砂漠のカージナル(Cardinal) と呼ばれてるムネアカコウカンチョウ (Pyrrhuloxia / Cardinal's sinuatus ) が羽毛を膨らませて、じっと朝日に当たっている。この鳥は渡りをしないので一年を通してその姿が見られるが、特にこのトレールは数が多く春には営巣もする。
         
        Broad-billed Humm.
        背中に朝日を浴びて暖をとるアカハシハチドリ (Broad-billed Hummingbird / Cynanthus latirostris ) 昼夜の寒暖さが20度以上ある冬のソノラ砂漠では、たった10センチほどしかない小さな体のアカハシハチドリにとっては冬を越すことがどんなに大変なのか・・・・とこんな姿を見ているとつくづく思う。もともと冬は中南米に渡って過ごしていたが、近年、砂糖水のフィーダーを庭に置く家が多くなり、彼らの主食となる蜜を出す野花が咲かない「寒入り」でも、渡りをせずにソノラ砂漠で過ごすハチドリの数は増えてきている。
         
        Gila Woodpecker & Mourning Dove
        ソノラ砂漠を象徴するサバクシマセゲラ (Gila Woodpecker / Melanerpes uropygialis ) 。1月も「寒」に入ると、早朝の寒さは一段とこたえるらしく、ナゲキバト (Mourging Dove / Zenaida macroura ) と仲良く一緒に同じ枝でじっと朝日を浴びている。
         
        Gambels Quail
        警戒しながら潅木の間を早足で隠れ歩くズアカカンムリウズラ ( Gambel's Quail / Callipepla gambelii ) 。このウズラは砂漠の鷹や動物に獲物としていつも狙われているので、大変臆病である。子育て以外の季節は5羽から10羽単位の群で過ごす。朝の静かなトレールを歩いていると、密集した低潅木の中から突然「セキセキセキ・・・」と喚きながら群で一斉に飛び出てくることがあり、びっくりさせられる。
         
        Aberts Towhee
        寒い冬の朝の砂漠歩きは鳥たちの思わぬ姿を見ることが出来る。低い潅木の下をごそごそ歩き回ってエサ取りをするメグロトウヒチョウ (Abert's Towhee / Pipilo aberti ) は簡単に見れる鳥ではないが、寒い朝は日の当たる目の高さの枝に出て来るのでじっくりと見れるチャンスがある。南アリゾナの固有種で数が多くなく地味な鳥である。

        プッシュリッジ山トレールの自然 (冬シリーズ 1 )

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          プッシュリッジ山トレール入口
          「プッシュリッジ山トレール」はツーソンの北40キロのコロナド国立森林保護区の中にあって、我家からは10分ほどで行ける身近なマイフィールドである。カタリナ州立公園に隣接しているが、一般の人にはあまり知られておらず、しかも自然そのままのスロープの細いトレールで、岩場が多く少々歩きづらいのと、地図に載っておらず案内板も全くないので歩きなれてないと迷いやすい「知る人ぞ知る」のスポットである。もともとハイカーとハンター専用のトレールで、ウイークデーは訪れる人も大変少ないので生きものが多く、私が年間で最も通う穴場のフィールドの一つにしている。住宅街横のウオッシュ(砂漠独特の乾いた川床)の砂地を歩くところからトレールが始まる。
           
          Greater Roadrunner
          トレール入口の住宅街の遊歩道にひょっこりオオミチバシリ(Greater Roadrunner / Geococcyx californianus ) が現れる。この鳥は逃げ隠れが大変上手いのでフィールドで見つけるのは簡単でないが、こうした人家のまわりやゴルフ場などではちょくちょく見かけることがある。
           
          Phainopepla 1
          冬の砂漠は日中20度を越す暖かさでも、朝晩は0度近くまで気温が下がり(時には零下になることもある)大変寒暖の差が大きい。朝日が昇ってくると空気もじょじょに暖かくなり、鳥も活発に動き始める。寒さで膨れているレンジャクモドキ(Phainopeplaーファイノペプラ) も伸びをしてエサ取りに出動の準備。翼の白いパッチそして顔から胸の黒が朝日に光って大変美しい。
           
          Phainopepla 2 flying
          レンジャクモドキ(Phainopepla nitens) は高い枝先に止まっては「ホイホイホイ・・・」と鳴き、空中の虫をフライングキャッチするためひらひらと舞うように飛ぶことが多い。この鳥は冬から春にかけて砂漠で最初の子育てを済ませ、夏暑くなると砂漠を離れて山の渓谷深く入って2回目の子育てをする。冬を過ごすツーソン近辺はその数が多く、道路沿いの電線にも止まっていることがあるので大変見つけ易い。
           
          Cactus Wren 1
          寒い早朝から活発に動き回るサボテンミソサザイ(Cactus Wren) 。朝日を浴びて静かにじっと体を暖めてる。体長が22センチと日本のミソサザイの2倍以上の大きさで、初めて見るバーダーはツグミと見間違うほどよく似ている。
           
          Cactus Wren 2 Singing
          サボテンミソサザイ(Campylorhynchus brunneicapillus) は体が暖まりエサ取りも一段落すると、高い枝先へ上がって低い声で「ギョギョギョ・・」と囀り始める。ほとんどのミソサザイは声がよくとおる歌の上手いソングバード(Songbird) であるが、このミソサザイは囀りとはほど遠いむしろ雑音に近い歌声で、しかも冬であろうと夏であろうとお構いなしに一年中鳴いている。

          レモン山(南アリゾナ)の美しい自然 シリーズ(10)

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            Cordilleran Flycatcher
            高山のハエトリと呼ばれる キノドメジロハエトリ(Cordilleran Flycatcher/Empidonax occidentalis)

            このハエトリは高い山の深い森で夏を過ごすので、レモン山では比較的数多く見られる。2拍子の”ピッツィー”という単調な囀りは東側ニューヨーク近郊の森でよく聞かれるミドリメジロハエトリ(Acadian Flycatcher) によく似ている。森に響くよく透る声で鳴くので居場所はすぐ判るが、枝先で囀ることはほとんどなく、葉が茂った枝の中央で隠れるようにして鳴くので見つけ難い。しかし、ハエトリはエサ捕りが空中を飛んでる虫を捕える方法なので、じっと待っていると必ず枝から飛び出してくる。
            Pygmy Nathatch - Imm
            いつ見ても可愛らしい ヒメゴジュウカラ(Pygmy Nathatch) の幼鳥

            高い山の針葉樹林が好きで、いつも大きな群で木々の間をうるさく鳴き合いながら枝移りしエサ取りをするので見つけ易い。しかし、体が小さいのと活発に枝を歩いたり逆さまになったりするので、双眼鏡にその姿を入れるのに苦労する。
            Pygmy Nathatch Adult
            日本のゴジュウカラやメジロよりも小さいヒメゴジュウカラ (Sitta pygmaea ) の成鳥

            レモン山の山頂トレールには数多く生息している。特に初秋は渡り途中のアメリカムシクイと一緒の大きな混群で動き回るので、群を見かけたら要注意。時には珍しいムシクイをその群の中に見つけることが出来るだろう。
            Pygmy Nathatch - Imm & Adult
            ヒメゴジュウカラの親子喧嘩

            この鳥の幼鳥(頭の後ろが白い)が成鳥にベギング(餌乞い行動)をしているのを見ていると大変面白い。親が忙しく食べもの探しをしている時でも、子供は「シリシリ・・・」とうるさく鳴きながら親につきまとい餌をねだる。しかし、あまりひつこいと、このように親は子を突っついて枝から下へ突き落とすことがある。それでも鳴きながらまた飛び上がって親について行く姿は、人間の家族と同じなのでついつい見ていても笑ってしまう。
            Spotted Towhee 1
            目の高さの低い枝に時々下りて来てくれる ホシワキアカトウヒチョウ(Spotted Towhee)

            西側でしか見られない美しいトウヒチョウである。ニューヨークなど東側でごく普通に見られるワキアカトウヒチョウ(Eastern Towhee) とよく似ているが、背中の大きな星のような白いスポットが特徴。
            Spotted Towhee 2
            よく響く声で囀る ホシワキアカトウヒチョウ(Pipilo maculatus)

            初夏は高い木の見通しの良い枝で青空に向って高らかに囀るので、その美しい姿がよく見られる。しかし、囀り、地鳴きとも東側のワキアカトウヒチョウとまったく異なる。その鳴き声からきている英名"Towhee"(トウィー)とは聞こえず、私にはどうしても猫のような”ニャーニャー”としか聞こえてこない。
            Red Crossbill ♂
            日本のイスカと同じ種類の イスカ(Red Crossbill) の雄

            レモン山ではイスカは針葉樹林で時々見られる。松ボックリが好きで、実り方がずれるのを追って、収穫量の多い森から森へ気まぐれでさまようように移動するので、探し歩いてもそう簡単には見られない厄介な鳥である。
            Red Crossbill ♀
            赤い色がない地味な イスカ (Loxia curvirostra ) の雌

            この鳥は松かさがびっしりついてるとど松の風で揺れてる枝の上を軽やかに動き回る。下へ曲がってくい違ってる嘴をオウムのように上手く使い、しかも逆立ちの姿勢で大きな松かさにぶら下がりながら種子を取り出して食べるその姿を見ていても大変面白く飽きない。
            40度以上の猛暑が続く夏のソノラ砂漠でも、一時間半車を走らせば2,900メートルのレモン山の頂上で涼感バードウオッチングが楽しめる。バラエティーに富んだアリゾナの自然に感謝。

            レモン山(南アリゾナ)の美しい自然 シリーズ(9)

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               MacGillivrays Warbler 1
              ニシノドグロアメリカムシクイ (MacGillivray's Warbler)

              レモン山は動植物の多様性、渡り鳥の多さは全米屈指で、特に春と秋のアメリカムシクイの渡りは種類も多く素晴らしい。 麓から頂上までたくさんのトレールやキャンプ場があり、標高に応じて色々違った種類の鳥や野花を、雪積もる冬以外は存分に楽しめる。

              MacGillivras Warbler 2
              声はすれど、なかなか見やすい枝に現れてくれないニシノドグロアメリカムシクイ(Oporornis tolmiei)

              この鳥は密に茂った下草の中で食べものを探すことが多く、なかなかじっくりと全身を見るのが難しいアメリカムシクイである。 東側で見られるノドグロアメリカムシクイ(Mourning Warbler) と姿や形、エサ取りの仕方などがよく似ている。両側が欠けた白いアイリングが特徴。

              Orange-crowned Warbler
              花畑でこじみに囀る サメズアカアメリカムシクイ(Orange-crowned Warbler/Vermivora celata)

              全身ウグイス色した特徴のない地味なアメリカムシクイであるが、囀りながら花畑を乱舞しエサ取りする姿はほれぼれするぐらい実に美しい。英名にある頭の細いオレンジ色の冠毛はめったに見ることが出来ない。

              Nashville Warbler
              白いアイリングが可愛い ズアカアメリカムシクイ(Nashville Warbler/Vermivora ruficapilla)

              英名にはナッシュビル(Nashville) という中西部の地名が付けられているが、これは最初の標本作成のために捉えられた場所と言われている。 全米でごく普通に見られるポピュラーなアメリカムシクイで、南アリゾナ特にレモン山では春と秋の渡りの時期だけ通過して行くのが見られる。 カナダやアラスカまで北上し子育てをした後、中南米へ下がって行く渡り鳥である。

              Lesser Goldfinch
              メジロより小さな ヒメキンヒワ(Lesser Goldfinch/Carduelis psaltria)

              アザミや野花の種子が大好きで、しかも大変活発に動き回る。 大きなアザミの花にぶら下がったり、逆さまになったりしながら食べものを探す姿は見ていても実に楽しい。 冬には山を下りて砂漠で過ごすので、我家のフーダーにも群で現れる。 全米でごく普通に見られるキンヒワはオウゴンヒワ(American Goldfinch) で、このヒメキンヒワよりずっと大きい。

              Western Bluebird
              日に当たると背中から尾にかけてのターコイズブルーが美しい チャカタルリツグミ(Western Bluebird/Sialia mexicana)

              このルリツグミはレモン山には大変数が多い。花畑の上を10羽以上の群で乱舞している光景はハッとするほど美しい。 東側でごく普通に見られるニューヨークの州鳥ルリツグミ(Eastern Bluebird) とよく似ているが、肩の赤茶色が特徴である。

              Hepatic Tanager
              レモン山でも数少ない レンガフウキンチョウ(Hepatic Tanager/Piranga flava)

              南アリゾナと隣のニューメキシコ州の一部でしか見られない珍しいフウキンチョウである。 もともと数が少ないので、レモン山でも渡りの時期に見られればラッキーである。


              レモン山(南アリゾナ)の美しい自然 シリーズ(8)

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                Mt.Lemmon Wild Flower
                鬱蒼とした暗い森をぬけ、視界がパッと開けると赤や黄色、紫の草花が目に入ってくる。 トレールの両側には色とりどりの野生の花がたくさん咲いており、歩く足元から”ブーン、ブーン”と蜜蜂の羽音が聞こえてくる。

                Broad-tailed Humm. 1
                高い山の涼しい花畑が好きな フトオハチドリ(Broad-tailed Hummingbird)

                インディアン・ペイント・ブラッシュ(Indian Paint-Brush) の赤い花にホバリングしながら長い嘴を差込み、盛んに蜜をなめる。ハチドリはホバリングが得意技であり、空中の一点で飛びながら留まる妙技はいつ見てもおもしろい。

                Broad-tailed Humm. 2
                尾羽の赤茶、黒、白のパターンがよく目立つフトオハチドリ(Selasphorus platycercus)

                「少しは蜜が出るのかな・・・?」と思われるような小さい草花でも、一つ一つ丹念に嘴を差し込んでは蜜を探す。高山で生活する彼らにとって、数が多くない野花の蜜は大切なエサの一つである。

                Broad-tailed Humm. 3
                頭から背にかけて美しい金属光沢の金色に輝くフトオハチドリの雌

                高山が好きなので、別名"The Mountain Hummingbird"(山のハチドリ)と言われている。 西側の山岳地帯で巣を作り子育てをし、秋には中米へ渡って行ってしまう。 夏のレモン山ではかなりの数が見られるが、どうしたことか雌がやたらに多い。

                Broad-tailed Humm.4(B)
                手が届きそうな目の前の枝で、目を閉じてウツラウツラ昼寝をし出したフトオハチドリ

                レモン山は夏の終りが近づくと、夜はかなり冷え込む。 背中に暖かい陽の光を浴びて体が暖まり、ついつい眠くなるのは人間同様ハチドリも同じ。 こんな姿を見ていると、小さな体で一生懸命毎日を生きてる強い生命力をひしひしと感じる。 10センチと小さな体でも、秋になるとメキシコの山岳地帯まで渡って冬を過ごす立派な渡り鳥である。

                A view from Mt. Lemmon
                樹高20メートルから30メートルはあろう大木が鬱蒼と茂る見事な針葉樹林。健康的な森、色々な生きものが住むレモン山の森は心を豊かにしてくれる。

                レモン山(南アリゾナ)の美しい自然 シリーズ(7)

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                   レモン山の頂上付近
                  10年経った今でも、いたるところに山火事の跡が残る山頂付近。

                  レモン山は2002年と2003年の夏に2回破壊的な山火事にあっている。 特に2003年の"Aspen Fire" が大きく、山の45%が焼けてしまった。

                  焼けた松とステラーカケス
                  山火事で焼け残った松の根とステラーカケス(Steller's Jay)

                  2003年の"Aspen Fire" の時、私は丁度、鳥見旅でニューヨークから南アリゾナに来ていた。 レモン山の頂上から大きな煙がモクモクと出ていて、まるで火山の爆発のような光景を見たのを思い出す。 この時はアリゾナの公園という公園は全て閉鎖されてしまい、アリゾナでの鳥見はまったく出来なく、南下してメキシコへ入った。この年のアリゾナは雨が少なく、異常に乾燥していたるところで山火事が発生し、強制的に避難させられた人々も多く、州全体に非常事態宣言が出されていた。

                  山頂からのソノラ砂漠
                  焼け野原となった山頂付近よりソノラ砂漠を望む。

                  北アリゾナのホワイト・マウンテンからどんどん延焼して来た山火事は、乾燥した暑い風にあおられて南下し、レモン山の山頂のアスペン林や松林をことごとく焼き尽くしてしまった。 深い緑の森は見るも無残になくなり、草と低潅木だけの開けたスロープとなってしまった。

                  焼け跡の野花
                  鬱蒼としていた森は2年続きの山火事ですっかり丸裸になってしまい、今では太陽がさんさんと当たる焼け跡には色とりどりの美しい野花が咲いている。

                  オビオノスリ 1
                  高山の鷹と言われる オビオノスリ(Zone-tailed Hawk)

                  10年前の山火事ですっかり松林が無くなってしまった山頂近くの一部分は大きく開けて青空が見え、頭上を滑空していく鷹類がよく見えるようになった。

                  オビオノスリ 2
                  小さいネズミを捕獲した オビオノスリ(Buteo albonotatus)

                  オビオノスリはアリゾナの高山地帯に生息している鷹なので、レモン山では高く密集した樹木が視界を邪魔して見れる機会が少なかった。ところが、山火事で山頂付近がオープン・フィールドになってしまい、今ではこうしてちょくちょく飛んでいる美しい姿を存分見ることが出来るようになった。


                  レモン山(南アリゾナ)の美しい自然 シリーズ(6)

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                     Arizona Gray Squirrel
                    アリゾナハイイロリス (Arizona Gray Squirrel / Sciurus arizonensis )

                    レモン山の松林や岩場には大型の動物”ピューマ”(Mountain Lion) や”熊”などが生息していて、キャンプをしていると出会うことがあるようだ。残念ながら私は熊は時々出会うことがあるがピューマにはまだ遭遇していない。しかし、可愛らしい小さな動物はちょくちょくトレール近くに現れ、愛嬌をふりまいてくれる。

                    Red Squirrel
                    松林のリスと呼ばれる Red Squirrel 又の名を Pine Squirrel(Tamiasciurus hudsonicus)

                    Cliff Chipmunk 1
                    シマリスの一種 Cliff chipmunk

                    岩の間から顔を出してはこちらの様子を伺う愛嬌ものである。大変お喋りで、のべつまくなし尾を振りながら甲高い声で叫びまくる。

                    Cliff Chipmunk 2
                    クリフチップマンク(Cliff Chipmunk / Tamias dorsalis)

                    早朝、陽の当たる岩場で毛づくろいをしているのを見つけ、カメラを向けると、恥ずかしそうに両手で顔を隠すしぐさをしてくれた。そのタイミングの良さに思わず笑ってしまう。

                    Mule Deer
                    ミュールジカ(Mule Deer / Odocoileus hemionus)

                    夏の間は涼しい高い山で過ごし、冬になると砂漠に下りて来る。このシカはピューマが最も好む獲物の一つで、彼らの群の動きに合わせてピューマも移動するようだ。昨年の秋、早朝ハイキングをしている時、ピューマがちょっと前に襲って食べたと思われる、まだ生々しい赤い肉切れがついたミュールジカのあばら骨とピューマの大きな足跡を見たことがあった。ピューマは非常に獰猛で、「遭遇したら決して逃げるな!目をしっかり見て大きい声を出せ」と言われている。キャンプ中に襲われた(特に子供)・・・というニュースは年に何回かあちらこちらのパークで聞くことがある。

                    レモン山(南アリゾナ)の美しい自然 シリーズ(5)

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                       Olive Warbler 1
                      葉の裏に隠れる虫を素早くつまむ オリーブアメリカムシクイ(Olive Warbler)

                      北米では南アリゾナの標高の高い山林でしか見られない、しかも数が少ない希少種のムシクイである。標高2,100メートル以上の松柏類の森に好んで生息する。 見れるスポットが限られているのと、松の高い枝でせわしく動き回りながらエサ取りをするので、見るのに大変苦労する。

                      Olive Warbler 2
                      オリーブアメリカムシクイ(Peucedramus taeniatus)

                      オリーブアメリカムシクイは近年のDNA鑑定でアメリカムシクイ(Wood Warbler)の仲間ではなく、独立した別の一種であることが判明。 学名"Peucedramus"(オリーブアメリカムシクイ)属で、"Peucedramidae"(オリーブアメリカムシクイ)科の唯一の種となった。 そう言われれば、オリーブアメリカムシクイの囀りはとてもアメリカムシクイ類(Wood Warbler)の囀りとは思えない、カラ類に似たクリアーな口笛を吹くような声で「ピーターピーター・・・」と繰り返す。また、地鳴きもアメリカムシクイ類とはまったく異なり、「ヒューヒュー」という声でよく響く。

                      Hermit Warbler 2
                      キガシラアメリカムシクイ(Hermit Warbler)

                      高い山の森林を好み、薄暗い松林の中でも抜けるような頭の黄色がよく目立つ。

                      Hermit Warbler 1
                      キガシラアメリカムシクイ (Dendroica occidentalis)

                      キガシラアメリカムシクイは西海岸(太平洋)沿いの山で子育てをするので、春と秋の渡りの時期だけレモン山を通って行くが、驚くほど臆病で、しかも暗い針葉樹林から離れないので見れる機会が少ない。

                      Townsends Warbler 1
                      タウンゼントアメリカムシクイ (Townsend's Warbler)

                      西側のごく一部の森林地帯でしか見られないアメリカムシクイである。 東側でごく普通に見られる喉が真っ黒なノドグロミドリアメリカムシクイ(Black-throated Green Warbler)とよく似ているので間違えられやすい。

                      Townsends Warbler 2
                      タウンゼンドアメリカムシクイ (Dendroica townsendi)

                      このアメリカムシクイの営巣地は北カナダ、アラスカの太平洋側なので、レモン山では春と秋の渡りの時期だけしか見られない。前のキガシラアメリカムシクイと近縁種で、しかも一緒に行動をすることが多く、両種の交配種(Hybrid)も時々見られる。

                      Yellow-rumped Warbler
                      キヅタアメリカムシクイ(Yellow-rumped Warbler / Dendroica coronata)

                      全米何処でもごく普通に見られるアメリカムシクイであるが、アリゾナで見られるのは喉が黄色に輝く西側種の"Audubon Warbler"である。 東側で見られる喉の白い"Myrtle Warbler"と区別されている。




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