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米国アリゾナのソノラ砂漠に住む鳥好き花好き動物好きのおじさんがおとどけするアメリカの自然情報です。

スカンク! クリスマスのトレール歩きでばったり出会う(南アリゾナ)

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     プッシュリッジ山トレール
    プッシュリッジ山トレール

    ホリデーシーズンに入って町は賑わっても、山の麓の住宅街はほとんど人や車の動きがなく、シーンと
    した静けさのクリスマスの朝である。 抜けるような青空に誘われて家の裏のプッシュリッジ山トレールをぶらりと歩いてみた。 早朝は5度と寒くても、日中は22度という気温は冬しかも師走とは思えない快適なハイキングである。

    スカンク歩く姿
    トレールをのんびり歩くスカンク (Hooded Skunk )

    いつものように鳥や獣の動きを探しながら歩いていると、突然トレールをこちらに向かってやって来る生きものに気づき立ち止まる。 相手も立ち止まってこちらを見上げ驚く様子もなく、くるりとUターンしてもと来た道をスタコラ歩き始めた。 ご対面した生きものは、何と白黒のまさにスカンクであった。

    スカンク歩く全身像

    夜行性のスカンクが朝日の輝く明るい所で餌取りしている光景は何とも不思議である。 塒への朝帰りの途中かも?・・・ 彼らの主たる食べ物は草や木で、特にウチワサボテン(Prickly Pear) の実が大好物である。 体長は40センチぐらいでスカンクの中では大きいが、尾が35センチと長い。

    スカンクの顔
    眠そうな目でじっと私を見つめる Hooded Skunk

    北アメリカには4種類のスカンクが生息している。 その内でもこのスカンクは「砂漠の動物」と呼ばれ、
    メキシコ種でわずかな数が国境を越えて南アリゾナに入って来ている。 生態について動物学上あまり詳しく判っていない。

    スカンク後ろ向き
    お尻を向けて悪臭の液体を吹っかけようとする Hooded Skunk

    スカンクは近づきすぎると、自己防衛のため揮発性の成分を含んだ液体をお尻のリンパ腺から吹きかける。 時には6メートルから7メートルも届くらしく、しかもこの液体が身体や服に付くと、石鹸や洗剤では何回洗っても取れないらしい。 時々車に轢かれているスカンクの臭いを嗅がされることがあるが、その臭いは独特で耐えられないぐらいの悪臭である。

    スカンク寝ている
    日の光で温まったグラウンドに腹をつけて暖をとる Hooded Skunk

    首周りから頭にかけて襟巻き状に毛が広がっておりフードを被っているようなので英名「フーディッド・スカンク」と呼ばれる。 ほかのスカンクと比べ性格は大変おとなしく、人に会っても少々小突かれても、静かに密集した低い潅木の下にすぐ隠れてしまう。


    ロードランナーと遊ぶ冬(12月)のマイ・フィールド(南アリゾナ)

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      Roadrunner(1)
      ぬけるような青空、大きなハシラサボテン(Saguaro) と枯れ草、そしてトレールの岩場に立つオオミチバシリ(Greater Roadrunner) まさに南アリゾナの冬の風景である。

      Roadrunner(2)
      トレールでの突然のご対面に少々警戒するオオミチバシリ

      爽やかな天気の12月初め、ちょくちょく歩く家の裏のトレール(プッシュ・リッジ・マウンテン)を友人と鳥談義をしながら歩いていると、突然目の前にロードランナーが現れた。

      Roadrunner(3)
      盛んにコール(地鳴き)するオオミチバシリ

      ロードランナーは危険が近づくと素早く低潅木や岩陰に上手く隠れてしまうので、フィールドでゆっくり見るのはなかなか難しい。

      Roadrunner(4)
      枯れ草の中を動くバッタをじっと見つめるオオミチバシリ

      冬になると彼らの好物のトカゲやヘビが冬眠に入ってしまうので、彼らの主食は小さい昆虫や草木の実となる。

      Roadrunner(5)
      素早く嘴を突き出して、見事にバッタを捕えたオオミチバシリ

      Roadrunner(6)

      ロードランナーは大変頭の良い鳥である。 動かずにじっと岩に座っている私を危険ものではないと分かると、ほとんど私を気にしなくなる。 そしてついには大胆にも目の前の岩に上がってポーズをとる大サービスをしてくれた。

      Roadrunner(7)

      カメラのシャッター音がどうも気になるらしく、時々振り向いては厳しい顔で私を睨みつける。

      Roadrunner(8)

      時々、体全体を膨らませて羽を立て、震わしながら体についたダニを落としているようだ。

      Roadrunner(9)

      ロードランナーは何を思ったのか、突然私の方に向かって歩き出した。 フィールドでこんな親しみを感じたオオミチバシリは初めてである。

      Roadrunner(10)

      2時間近くも私と遊んでくれた後、横をすり抜けるようにゆっくりと林へ入って行った。
      枯れ草と枯れ枝が密な林の中に入ると、保護色で彼の姿はほとんど肉眼では見えなくなる。

      珍しい中南米の鳥”ミゾハシカッコウ”南アリゾナに現れる

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         Grove-billed Ani 1

        先週、北米ではもちろん、南アリゾナでも珍しいミゾハシカッコウ( Grove-billed Ani ) が現れ大騒ぎとなったので、さっそくカメラを担いで出かけてみた。

        風景スイートウオーター

        珍鳥ミゾハシカッコウは私が冬のフィールドとしている「スイート・ウオーター・ウエットランド」(2012年3月の記事)に現れ、そのニュースはたちまちネットで全米に広がり、カリフォルニア番号の車が急に増えた。 11月末でも南アリゾナは暖かいので、珍鳥探しも実に楽しい。

        Grove-billed Ani 2

        こじみに Call (地鳴き)を続けるミゾハシカッコウ。 嘴の数本の細い溝が特徴であるが、フィールドではなかなか見るのが難しい。

        Grove-billed Ani 3

        ミゾハシカッコウは中南米に多く生息するカッコウの仲間で、体長37センチと日本のカッコウより少し大きい。

        Grove-billed Ani 4

        ミゾハシカッコウは遠くから見ると全身が黒く見えるが、近くで見る日に当たった姿は、何とも言えないしぶい玉虫色の紫と青がとても美しい。

        Grove-billed Ani 5

        周りに集まったバーダーたち(20人ぐらい)を一向に気にせず、背中に朝の光が当たって暖かくなったのか・・・・目の白い膜を下ろしてうつらうつら眠り始めた。 ミゾハシカッコウは一週間ほどたくさんの人々を楽しませて去って行った。

        我家の庭のハミングバード(ハチドリ)たち (その2)

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           Costas Humm.♀
          寒い冬の朝、朝日を背に受けて体を暖めるコスタハチドリ ♀ (Costa's Hummingbird)

          冬に入るとほとんどのハチドリは暖かい中南米へ渡って行くが、近年の温暖化の影響と庭にハチドリ用のフィーダーを掛ける家が多くなり、ここ数年、冬になっても渡りをせずに南アリゾナで越冬するハチドリの数が増えている。

          Costas Humm. ♂

          冬のアリゾナ砂漠の早朝の気温は時々零度近くまで下がることがある。 そんな寒い朝、コスタハチドリは太陽の光で暖められた塀の上に止まりうずくまって、腹をべったり塀につけて暖をとることがある。

          フィーダー下げる

          今年の1月末”大寒”に入って南アリゾナでは珍しく朝方零下になる日が3日間ほど続いた。そのためかなりの数のハチドリが凍死してしまい、地元の新聞やTVで大騒ぎとなった。 珍しく我家のフィーダーの砂糖水も凍ってしまい、あわてて温めた砂糖水をフィーダーに入れなおした。 そのフィーダーを持って部屋から庭へ出るや否や、ポーチのチェアーで死んだようにうずくまっていたハチドリが待ちきれんばかりにまだ手にぶら下げているフィーダーにふらふらしながら上がって来て砂糖水を舐め始めたのには驚いた。
          危機一髪で凍死を免れたハチドリの姿を見てほっとした朝であった。

          コスタ・ハチドリとプッシュリッジ山

          ハチドリは夜になると脈拍や呼吸が低くなり、新陳代謝を低くして冬眠のような状態でエネルギーの消耗を防いでいる。 冬の寒い朝は特に動きが鈍いので、それをいいことに小さいコスタハチドリ(体長7.5センチ)と嶮しい岩山を一緒にした写真を何とか撮りたいと思い、短い23ミリの広角レンズをカメラにつけて彼の体にくっつくぐらい思いっきり近づけてみた。

          コスタ・ハチドリのドアップ

          フィーダーに来るハチドリを見ていると、こんな小さな鳥でもそれぞれ個性があって面白い。 人が近づくとすぐ逃げてしまう臆病ものや、手で触れられるほどの距離に近づいても飛ばずにドーンとしている度胸のある個体もいる。 写真のコスタハチドリ(オンタというニックネーム)の雄は我家の庭に来た時から私が近づいても怖がらず、カメラのレンズが体に触っても飛んで行かない度胸の座った愛嬌のあるヤツだった。

          Broad-billed Humm. ♂

          我家のフィーダーに来るハチドリは年間8種類で、春秋の渡りの時だけ寄って行く5種類を除くと3種類が常時見られる。 その内の一種がアカハシハチドリ(Broad-billed Hummingbird) で、体長10センチと日本のメジロより小さく、金属光沢の緑色と赤い嘴のコントラストが大変美しい。

          ブッシュに止まるアカハシハチドリ

          小さな潅木の枝先に止まって日向ぼっこしているアカハシハチドリ。 体全体が明るい日に当たると、そのメタリックグリーンが大変美しいが、光が当たらないと、全身真っ黒に見えるだけである。

          フィーダーのアカハシハチドリ
          フィーダーの砂糖水を美味しそうに舐めるアカハシハチドリ

          ハチドリは早い呼吸と早い心拍そして高い体温が必要なので、一日中花の蜜やフィーダーの砂糖水を取らなくてはならない。

          Costas Humm. ♂

          コスタハチドリ(Costa's Hummingbird) も一年中庭の周りで過ごすハチドリである。 体長7.5センチと小さいが、金属光沢の青紫の頭と長く伸びたジョーゼットが豪華で大変美しい。

          コスタハチドリのホブァリング

          コスタハチドリの求愛行動は大変激しく、30メートル近く上昇して時速45キロ近いスピードでアーチ型に急降下する。 しかも美しい青紫のジョーゼットが丁度日の光に当たって輝くようなアングルで急降下し、将来の番いとなる相手にその美しいジョーゼットを見せるのを得意とする。

          Annas Humm. ♂

          頭と喉の深紅色が美しいアンナハチドリ(Anna's Hummingbird) はもともと北米の太平洋西海岸だけに生息するハチドリだったが、近年内陸の南アリゾナ砂漠でもその数が増え、今では一年中フィーダーで砂糖水を取ったり、庭木に巣を作って子育てしたりする姿を見ることが出来る。

          White Lined Sphinx Moth

          多くの人々がハチドリと見間違うスズメガの一種 White-lined Sphinx Moth . ホブァリングしながら空中静止し、花の蜜を吸う姿はまさにハチドリによく似ている。

          我家の庭のハミングバード(ハチドリ)たち ( その1 )

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             アカハシハチドリ ♂
            アカハシハチドリ (Broad-billed Hummingbird) ♂

            ハチドリはTVや雑誌などでよく取り上げられる鳥なので、日本でもその美しさや可愛らしさを知っている人は多いと思われる。 世界で最も小さい鳥のグループで、ほとんどが体長7.5センチから13センチ、
            重さは2グラムから20グラムほどしかない。
            ハチドリは翼を羽ばたいている時「ブンブンブン・・・」と蜂と同じような羽音をたてるので、和名「蜂鳥」、
            英名を「Hummingbird」と名づけられた。

            コスタハチドリ ♂
            コスタハチドリ (Costa's Hummingbird) ♂

            ハチドリはアメリカ大陸(新世界)のみに生息する鳥で341種類おり、その内北米で見られるのは21種
            である。 ほとんどのハチドリは冬に中南米へ渡りをするが、こんな小さな体でアラスカからメキシコまで
            4,800キロの長旅をするのもいる。

            アンナハチドリ ♂
            アンナハチドリ (Anna's Hummingbird) ♂

            ハチドリは尾を広げて上手く舵を取りながら上下、左右、後方そして宙返りなど自由自在に飛ぶことが
            出来るばかりでなく、「8の字」を描くように翼を羽ばたいてホブァリングしながら空中停止も可能である。
            翼の羽ばたきは目に見えないぐらい早く、一秒間に80回以上も羽ばたく。

            オフィスからのフィーダー
            書斎の窓ガラスに取り付けてあるハチドリ用フィーダー

            一年中暖かいアリゾナでの生活の上でハチドリはまさに日本でのスズメやメジロのような大変身近な鳥
            の一種である。 我家では書斎やキッチンの窓、そして庭にもフィーダーが掛けてあり、色とりどりの
            ハチドリが早朝から夕方遅くまで砂糖水を舐めにやって来る。

            ハチドリ用フィーダー

            窓に取り付けたフィーダーは横幅14センチほどの小さいもので、中には砂糖水(水10:砂糖4の割合)
            が入れてある。 フィーダーには色々な形があるが、ハチドリは特に赤い色が好きなので赤が多く、
            綺麗で庭の装飾にもなっている。

            フィーダーに止まるコスタ
            フィーダーに止まって書斎を覗いてるコスタハチドリ

            一番数の多いコスタハチドリはフィーダーに止まってゆっくり砂糖水を舐めたり、時には目を閉じて休んだり、花の蜜を舐めに飛んだりして一日庭で過ごす。
            デスクワークで疲れた時、ボヤーと彼らを眺めていると実に目や心が休まる。

            フィーダーのコスタ ♂
            フィーダーの砂糖水を舐めるコスタハチドリ ♂

            ハチドリは蜜を吸うことが出来ないので、長い嘴を吸い口に差込み、長い舌の先にある薄い膜で蜜を捉
            えて舐める。 蜜を舌で捉える速さは一秒間に13回とまさに驚異の早業である。

            花とコスタ ♀
            サルビアの花の蜜を舐めるコスタハチドリ ♀

            ハチドリはフィーダーだけでなく庭に咲く花にもよく来る。 ホブァリングしながら空中停止し、長くて先が
            細い嘴を花の中央に差し込み、蜜を舐めたり虫を捕ったりする。

            コスタの戦い

            ハチドリは縄張りを守る習性が大変強く、フィーダーを独り占めしようと相手を追い払ったりする。
            時には嘴をぶっつけあい「カチカチ・・・」という音が聞こえてくるほどの激しい戦いをすることもある。
            ハチドリの一生は「戦い」の明け暮れらしいが、平均寿命は3年から5年で、飼育下では12年も
            長生きした記録がある。

            巣に座るアンナ ♀

            4月中旬、玄関の前の低い潅木にアンナハチドリが巣を作り雌が座っていた。
            巾5センチぐらいの小さな巣で、蜘蛛の糸を上手く利用したしっかりしたものである。

            雛に餌与えるアンナ ♀

            5月に入ると卵が無事孵化して2羽の雛が生まれ、雌親が忙しくせっせと餌を運んでいた。
            雄親は子育てをいっさい行わず、近くの高い枝で見張りをしているだけである。

            アンナの雛

            2羽の雛は目もしっかり開いて、巣に近づく私を警戒して見るようになった。
            小さい巣の中で窮屈そうに位置を変えるので、時々巣から落ちそうになることがある。

            砂漠の人気者 ”ロードランナー”

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               欄干の上のロードランナー
              ロードランナー、英名"Greater Roadrunner",和名は”オオミチバシリ”といい、漢字では”大道走”と
              書かれる。北アメリカ大陸南部の低木林が点在し、ユッカの花が咲く乾燥した砂漠地帯に多く生息
              している。

              ロードランナー立ち姿
              ロードランナーはカッコウの仲間で、体長58センチとハシブトガラスより大きい。
              飛ぶのは下手、せいぜい低く滑空するぐらいで走るのが得意、時速30キロ近くの速さで走ることが
              出来る。

              メタル・ウオール・アート
              ロードランナーはアメリカでは最もポピュラーな鳥の一つで、アニメのキャラクターに、またスポーツシューズのロゴマークにも使われている。 アリゾナなどサウス・ウエスト地方でよく見られる「ハガネ」を使った
              ”メタル・ウオール・アート”などでもロードランナーとカンムリウズラはデザインの一つとしてよく使われて
              いる。

              水飲むロードランナー
              5月繁殖期が始まると、ロードランナーはつがいで庭によく現れるようになる。
              フィールドではなかなか見ることが難しい水を飲んだりエサ捕りしたりゆっくりくつろぐ姿などをリビングルームから見ることが出来る。

              トカゲ咥える全身像
              ロードランナーは主に大きな昆虫、蜘蛛、トカゲ、ヘビ(猛毒のガラガラヘビも)、ネズミなどを食べるが
              時には木の実も食べる雑食性で水をあまり飲む必要がなく、厳しい砂漠の環境への適応性がすぐれて
              いる。

              トカゲ
              ロードランナーの大好物、”ハリトカゲ(Desert's Spiny Lizard)"の一種。
              庭の塀にちょくちょく現れ、小さい虫をたくさん捕ってくれるので我家では大切にされてる生きものである。
              逃げ足が大変速く、ロードランナーも捕まえるのに苦労している。

              トカゲ咥えるアップ
              シマオトカゲをさんざん追いかけ、とうとう捕まえて得意な顔をしてこちらを見ている。
              塀の高い所にいるトカゲでも驚くほど素早くジャンプしてそれを捕えるし、時には屋根に飛び上がって
              追いかけることもあり、その身軽さにはびっくりさせられる。

              プールの横
              ロードランナーは夜になると体温を下げて休み、朝、太陽の光を浴びて再び上げる習性があり、そのため
              翼を下げて尾を広げ日光浴する姿を時々見かける。また、この動作は羽についたダニを羽の表面に
              出して、羽づくろいで取り易くするためでもあるらしい。

              ブーゲンビリアの前
              ロードランナーは砂漠のトレールを歩いていてもなかなかお目にかかれない。 日中の彼らの行動は
              こそこそ隠れることが多く、危険が近づいたと思うとすぐ近くの木立や藪、岩に素早く隠れて動かずに
              じっとしており、上手く大きな体を隠す達人と言われている。
              ブーゲンビリアの前でのんびりしている姿をゆっくり楽しめるのも繁殖期だけで、それが終ると不思議にも
              その姿はまったく庭では見られなくなる。

              花のポット横
              砂漠では40度を越す暑い日中は大きな木陰に入ってじっとしていることが多く、庭でも花のポットの
              陰で静かに涼をとっている姿が見られる。

              水飲む全身像
              日中の気温が40度近くなると、あまり水を飲まないロードランナーもちょくちょく水場に来て水を美味そうに飲み、ゆっくり休んでいく。

              歩く姿
              ロードランナーは主に地上で生活しているので足と嘴はよく発達していてがっちりしている。
              鳥とは思えぬ彼らの走るスピードや天敵に対してうまく隠れたり、フリーズしてじっと動かなかったりする
              動作が滑稽なのと、敵の裏をかいて身を隠す術を持っているのが人々に好かれ、カトゥーンのキャラクターとして人気があるらしい。

              走る姿
              首を前に長く伸ばして尾をグラウンドに平行に保ち、いわゆる「前傾走法」で猛スピードで走る姿は
              実に滑稽である。 このような鳥らしくないスタイルは速い速度で走っている時のバランスを保つのに
              役立ち、よく見ると首と尾で「舵」をとっているのが判る。

              興奮してる姿
              ロードランナーの雄はコートシップで興奮すると、頭の毛を立てて尾を広げ目の後ろの赤・白・青のパッチ
              を大きくしてメスに「どうだ!綺麗だろう・・・・」と見せる動作をする。

              玄関前の道を歩く
              ロードランナーは繁殖期になると住宅街の道路や塀、石垣づたいに歩いている姿をよく見かける。
              人家の周りには大好物のトカゲがたくさんいるのと砂漠の中より簡単にそれらを捕ることが出来る
              からだろう。 ハイウエイを車で走っていると、ダッシュして目の前を渡って行く姿を見ることもある。

              北米で一番美しい鳥ウツクシキヌバネドリ

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                 Trogon Male 1
                北米で最も美しい鳥と言われている”ウツクシキヌバネドリ(Elegant Trogon)"
                英名で”トロゴン”と呼ばれ、北アメリカでは南アリゾナでだけしか見られないバーダーや自然愛好家たち憧れの鳥である。 ちなみに世界で一番美しく、手塚治虫の「火の鳥」のモデルといわれる中米コスタリカの”ケツアール”はこのトロゴンと同じキヌバネ目の鳥である。

                Resplendent Quetzal
                世界で一番美しい鳥と言われている中米コスタリカに生息するケツアール(カザリキヌバネドリ /
                Resplendent Quetzal)

                Trogon Male 2
                ウツクシキヌバネドリは体長が30センチ以上あり日本のヒヨドリより大きい。
                強烈な金属光沢の青緑の背中、明るい大きな黄色い嘴、そして赤いアイリングがある大きな目は実に印象的で一度見たら忘れられない。 世界でトロゴンが属するキヌバネドリ科にはアフリカ、東南アジア、中南米の熱帯の森林に生息する7属42種類がいる。

                Trogon Male with Chick
                マデラ渓谷(Madera Canyon) には少なくとも2組のウツクシキヌバネドリが毎年営巣している。
                彼らは標高1200メートルから1800メートルの渓流沿いのスズカケノキの森林が特に好きで、その木の樹洞に巣を作り、2羽から4羽の雛を育てる。

                Trogon Female with Chick
                雛にエサを運ぶウツクシキヌバネドリの雌。 雄と違って全体が灰色がかった地味な茶色である。

                Trogon Male 3
                巣の近くの低い枝にワタリガラスが下りてきたので、エサを口に咥えたまま警戒をしながら腹の赤い羽を立てて相手を威嚇し始めた。

                Trogon Male 4
                高い枝の葉の上に止まったトンボを素早く見つけ飛び上がって見事に捕らえた。その敏捷さに驚き、シャッターを押すのも忘れ、しばしボヤーと見とれてしまった。

                Trogon Male 5
                ウツクシキヌバネドリは主に樹上で生活をしているので地上に下りることはほとんどないが、雛にエサを与える時期だけは大きな虫を見つけると、こうして低い岩場に下りて来ることがある。
                キツツキのように前指が2本、後指が2本の普段めったに見れない独特な足の形がよく判る。

                Trogon Male & Beetle
                グラウンドを歩いている緑色の大きな甲虫を見つけるや、高い枝からヒラヒラと舞い降りて素早く捕え、翅の付け根を咥えて頭を激しく左右に振って何とか翅を引きちぎろうと苦労していた。

                Green June Beetle
                ウツクシキヌバネドリの雛が大好きな緑色の甲虫は Green June Beetle (コガネムシ科)の一種で、全身金属光沢の緑色、足が紫の美しい虫である。

                Trogos Chick & Beetle
                小さな雛は雄親が捕ってきた緑色のコガネムシを飲み込もうとするが大き過ぎて飲み込めない。
                苦労した挙句とうとう巣の下へ落としてしまうが、雄親がこれを拾い上げ、少し細かくしてもう一度雛に与えなおしていた。

                Trogons Chick 1
                悪戦苦闘の末、ついに緑のコガネムシを飲み込み胸を膨らませ満足したのか・・・?ウツラウツラと眠りについた。

                Trogons Chick 2
                一週間後大きくなった雛(♀)は巣から離れて近くの大きな木の幹の又で親がエサを運んで来るのをじっと待っていた。 まだ飛ぶことが下手で、翼を広げてバサバサしながら枝移りをしていた。
                木の幹と同系色なので見つけるのが難しい。たまたま親がエサを与えに飛んで来たので、やっとその存在に気が付いたほどである。

                Trogon Male 6
                巣立ちしたての雛の近くで時々雄親が雛を安心させるように囀っている。 ”囀り”といってもけっして美しい声ではなく、しわがれ声で「コアーコアー」と鳴く。 しかしこの鳴き声は遠くまで届き、よく谷間の森に響き渡る。この声を聞いていると、いつも深い森にいる喜びを感じ、気持ちが豊かになる。

                Trogon Male 7
                ウツクシキヌバネドリはしばしば高い枝で尾を下へまっすぐたらし、直立してほとんど動くことなくじっと止まっていることがあり、トレールを歩いていても真上にいる彼らに気づかないことが多い。

                モンスター庭に現れる(アリゾナ)

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                   Gila Monster 2
                  ソノラ砂漠にある我家の庭には色々な鳥、動物、ヘビ、トカゲ、カエルなどの「生きもの」が餌とりや水飲みにやって来る。砂漠の夏は日中の気温が40度近い日が多いので、ほとんどの「生きもの」は夜行性であるが、真夏のモンスーン季は彼らは活動期なので日中でも盛んに動き回る。
                  7月中頃めったに見られない珍しいアメリカドクトカゲ(Gila Monster) が庭に現れ大騒ぎになった。

                  Gila Monster 1
                  アリゾナ砂漠ならではのトカゲで”ヒラ・モンスター”と呼ばれる。全長60センチもあり、世界でも他に類を見ないアメリカでゆいつ毒を持った大トカゲである。特異性ゆえにアリゾナの砂漠地帯の生息地では見つけられるたびに片っ端から殺されてきたのでその数は激減。今ではなかなか見ることが難しい。
                  1952年に州法が成立して殺すことはもちろん商品売買や生け捕りすることも禁止されている。

                  Gila Monster 3
                  小学生の頃に見たディズニー映画「砂漠は生きてる」の中にも登場しており、強烈な印象を受けた「生きもの」だったことを憶えている。彼らの一生の95%は地中生活、その為めったに地上に出て来ないので砂漠のトレールを歩いていてもまったく見ることはないし、アリゾナに生まれ住んでいる人でもほとんど見たことがないぐらい珍しい「生きもの」である。塀の上をのそのそ歩いているのを最初に見た時は信じられないほどびっくりした。

                  Gila Monster 4
                  ずんぐりした体型、黒ずんだピンク色の体は砂漠の中にいると保護色となって木切れや石ころにしか見えない。毒を持っているが性格は大変おとなしく向こうから攻撃はしてこない。しかし彼との距離が近すぎると”シュー”という音を出して口を大きく開け威嚇しながらワニのように早足で近づいて来る。
                  咬まれるとスッポンのように離れず指を噛み切られることもあり、毒が強いので非常に痛いらしい。
                  ばかに出来ない恐ろしい生きものであるが、彼らとの距離の保ち方をしっかり学べば怖がることはまったくない。こんな珍しい爬虫類が庭に来たことは本当の”生の自然”がまだまだ家の周りに残っているのをじかに感じられ実にうれしくなった。

                  アリゾナ・ツーソン近郊のハイキングでついに熊に遭遇

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                     Madera Canyon
                    山の後ろから朝日が照り始めると、黒いマデラ渓谷が緑一色に変化していく。
                    アリゾナ・ソノラ砂漠の町ツーソンの近郊には砂漠の海に浮かぶ島のような緑濃い山並みがいくつか
                    ある。2700万年前の火山爆発で出来たもので、高いのは標高3,000メートル近いのもある。
                    その山の森林には砂漠では考えられないマウンテンライオンやアメリカクロクマなどの大型動物が生息
                    している。

                    American Black Bear 1
                    その山の一つにコロナド国立森林のサンタリタ連山がある。その幾つかの渓谷の一つでバーダーやハイカーにとっては有名なマデラキャニオンは私のフィールドの一つで、特に6月・7月にウツクシキヌバネドリ
                    (Elegant Trogon) を撮影するためにちょくちょく歩く森である。
                    先日この渓谷でハイキングをしている時、アリゾナに来て初めてアメリカクロクマ(Black Bear) に遭遇した。ニューヨークでは時々出会うことがあったが、まさかアリゾナでお目にかかるとは思ってもいなかった。

                    American Black Bear 3
                    アメリカクロクマは全米各地に生息していて、ハイカーやキャンパーにとってはごく身近な動物で、性格はおとなしく好奇心が旺盛なので人間とのトラブルがけっこう多い。
                    嗅覚が大変発達していて、山小屋や森に近い住宅などでは部屋に食べ物を置いておくと窓や戸を壊して家の中へ入り暴れまくる話を時々耳にする。
                    アリゾナでも森のトレール入口の立て看板には必ず「ここは熊が暮らしている森なのでピクニックテーブルでランチを食べる時は食べ物が入ったバックなどから目を離さないように!キャンプをした後のゴミの始末には充分気をつけるように!」と大きな字で書かれてある。

                    American Black Bear 2
                    今回遭遇した若熊は体長1.5メートルで体重200キロぐらいの大きさであった。出会った時、私と熊との距離がわずか15メートルほどで大変近かったため少々機嫌が悪く口を開けてこちらを睨みつけ少し威嚇しているような顔だった。これ以上こちらへ歩き出したらどうしよう・・・・とドキドキしながら恐々震える手でシャッターを押し続け静かに後ずさりした。

                    American Black Bear 4
                    性格のおとなしいクロクマとはいえ、時には攻撃的になり物を壊す話も聞いている。心臓が止まる思いでじっと動かず(動いているのはシャッターを押す指だけ)睨みあった1〜2分間の長かったこと・・・・。
                    やがて静かに後ろを向いて大きなお尻を振りながら森へ帰って行った。
                    アメリカ人が大好きな"Teddy Bear" は可愛いが、野生の"Bear" は威圧感があり森の「ぬし」といった威厳を感じ、やはり恐ろしくて冷や汗をかいた。



                    庭の片隅で4日間を過ごしたズアカカンムリウズラの親子(アリゾナ)

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                       オス欄干上
                      ズアカカンムリウズラ(Gambel's Quail) はソノラ砂漠で見られる鳥の中でも最も数の多い鳥の一つであるが、フィールドでは意外となかなかゆっくり見ることが出来ない。むしろ庭のフィーダーには毎日のように現れるので、多くの人々は涼しいクーラーのきいた家の中から見ることが多いだろう。ズアカカンムリウズラの雄は雌とつがうと、常に雌につきそって行動をする。雌が餌取りちゅうは塀の欄干に立って見張りをすることが多い。

                      オスとメスと雛
                      毎年モンスーン季に入る7月、ズアカカンムリウズラの雄と雌が生まれたての雛を連れて庭に現れる。

                      オスが虫取りを教える
                      雛に虫の捕り方を教えている雄親の姿を見ていると、実にほほえましく気持ちが安らかになる。

                      虫を捕る雛
                      親に教わったとおり虫捕りを始める雛。ズアカカンムリウズラが主に虫を食べるのは雛の間だけで、成長すると草木の種子がメイン食となる。

                      草の虫を探す雛2羽
                      日差しが強く照りつけるなか、草の葉の裏についてる虫を丹念に探す雛の姿を見ていると、その生きるたくましさを感じる。

                      雛3羽で歩く
                      今年は5羽の雛を連れてきたが、多い年は10羽ぐらい連れてくる年もある。雛は大変早熟で卵が孵化して数時間以内には巣を離れ親と歩き始める。

                      ブーゲンビリアと雛
                      ギラギラと太陽が照りつける真夏の庭は40度を越す暑さで、パティオのコンクリートの照り返しが大変強く、ブーゲンビリアの花や雛もモヤーと見えて幻想的である。

                      座り込む雛
                      虫捕りに疲れ、座り込む雛。ズアカカンムリウズラは地上を歩き回って餌取りする生活なので天敵が大変多く、そのため10羽生まれても残れるのは2羽か3羽程度と非常に少ない。しかも平均寿命はたった1年から2年と大変短い命である。

                      へこたれた雛(2)
                      暑い日中の餌取りは雛にとっては大変な重労働である。体力の弱い巣立ちまもない雛はすぐへこたれて座り込み、1〜2分死んだように寝込んでしまう。

                      雛とメス親
                      ズアカカンムリウズラはほとんど飛ぶ姿は見られず、地上を歩き回る一生であるため極端に大きな足を持っている。生まれたての雛の足も親に負けないくらい大きい。

                      雄の胸で寝る雛(2)
                      雄親の胸で寝る雛たち。ズアカカンムリウズラは人が出入りする庭をめったに塒にすることはないが、よっぽどこの一家は恐ろしい目にあったのだろうか?天敵から身を守る上で、人間のすぐそばにいた方が都合がよいのであろう・・・4日間も小さな我家の庭でゆっくりと過ごしていった。おかげでその間は庭の花の手入れをするのにも大変気を使う毎日であった。

                      メスについて出て行く雛
                      4泊を庭で過ごしたズアカカンムリウズラは5日目の朝早く、雄親を先頭にゆっくりと歩いて庭から出て行った。

                      庭のゲートをまたぐ雛
                      庭のゲートの間を一羽づつ上り静かに外へ出て行く姿を見ながら、みんな無事に育って大きくなってくれよ・・と祈る気持ちで見送った。



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