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米国アリゾナのソノラ砂漠に住む鳥好き花好き動物好きのおじさんがおとどけするアメリカの自然情報です。

我家の庭のハミングバード(ハチドリ)たち (その2)

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     Costas Humm.♀
    寒い冬の朝、朝日を背に受けて体を暖めるコスタハチドリ ♀ (Costa's Hummingbird)

    冬に入るとほとんどのハチドリは暖かい中南米へ渡って行くが、近年の温暖化の影響と庭にハチドリ用のフィーダーを掛ける家が多くなり、ここ数年、冬になっても渡りをせずに南アリゾナで越冬するハチドリの数が増えている。

    Costas Humm. ♂

    冬のアリゾナ砂漠の早朝の気温は時々零度近くまで下がることがある。 そんな寒い朝、コスタハチドリは太陽の光で暖められた塀の上に止まりうずくまって、腹をべったり塀につけて暖をとることがある。

    フィーダー下げる

    今年の1月末”大寒”に入って南アリゾナでは珍しく朝方零下になる日が3日間ほど続いた。そのためかなりの数のハチドリが凍死してしまい、地元の新聞やTVで大騒ぎとなった。 珍しく我家のフィーダーの砂糖水も凍ってしまい、あわてて温めた砂糖水をフィーダーに入れなおした。 そのフィーダーを持って部屋から庭へ出るや否や、ポーチのチェアーで死んだようにうずくまっていたハチドリが待ちきれんばかりにまだ手にぶら下げているフィーダーにふらふらしながら上がって来て砂糖水を舐め始めたのには驚いた。
    危機一髪で凍死を免れたハチドリの姿を見てほっとした朝であった。

    コスタ・ハチドリとプッシュリッジ山

    ハチドリは夜になると脈拍や呼吸が低くなり、新陳代謝を低くして冬眠のような状態でエネルギーの消耗を防いでいる。 冬の寒い朝は特に動きが鈍いので、それをいいことに小さいコスタハチドリ(体長7.5センチ)と嶮しい岩山を一緒にした写真を何とか撮りたいと思い、短い23ミリの広角レンズをカメラにつけて彼の体にくっつくぐらい思いっきり近づけてみた。

    コスタ・ハチドリのドアップ

    フィーダーに来るハチドリを見ていると、こんな小さな鳥でもそれぞれ個性があって面白い。 人が近づくとすぐ逃げてしまう臆病ものや、手で触れられるほどの距離に近づいても飛ばずにドーンとしている度胸のある個体もいる。 写真のコスタハチドリ(オンタというニックネーム)の雄は我家の庭に来た時から私が近づいても怖がらず、カメラのレンズが体に触っても飛んで行かない度胸の座った愛嬌のあるヤツだった。

    Broad-billed Humm. ♂

    我家のフィーダーに来るハチドリは年間8種類で、春秋の渡りの時だけ寄って行く5種類を除くと3種類が常時見られる。 その内の一種がアカハシハチドリ(Broad-billed Hummingbird) で、体長10センチと日本のメジロより小さく、金属光沢の緑色と赤い嘴のコントラストが大変美しい。

    ブッシュに止まるアカハシハチドリ

    小さな潅木の枝先に止まって日向ぼっこしているアカハシハチドリ。 体全体が明るい日に当たると、そのメタリックグリーンが大変美しいが、光が当たらないと、全身真っ黒に見えるだけである。

    フィーダーのアカハシハチドリ
    フィーダーの砂糖水を美味しそうに舐めるアカハシハチドリ

    ハチドリは早い呼吸と早い心拍そして高い体温が必要なので、一日中花の蜜やフィーダーの砂糖水を取らなくてはならない。

    Costas Humm. ♂

    コスタハチドリ(Costa's Hummingbird) も一年中庭の周りで過ごすハチドリである。 体長7.5センチと小さいが、金属光沢の青紫の頭と長く伸びたジョーゼットが豪華で大変美しい。

    コスタハチドリのホブァリング

    コスタハチドリの求愛行動は大変激しく、30メートル近く上昇して時速45キロ近いスピードでアーチ型に急降下する。 しかも美しい青紫のジョーゼットが丁度日の光に当たって輝くようなアングルで急降下し、将来の番いとなる相手にその美しいジョーゼットを見せるのを得意とする。

    Annas Humm. ♂

    頭と喉の深紅色が美しいアンナハチドリ(Anna's Hummingbird) はもともと北米の太平洋西海岸だけに生息するハチドリだったが、近年内陸の南アリゾナ砂漠でもその数が増え、今では一年中フィーダーで砂糖水を取ったり、庭木に巣を作って子育てしたりする姿を見ることが出来る。

    White Lined Sphinx Moth

    多くの人々がハチドリと見間違うスズメガの一種 White-lined Sphinx Moth . ホブァリングしながら空中静止し、花の蜜を吸う姿はまさにハチドリによく似ている。

    我家の庭のハミングバード(ハチドリ)たち ( その1 )

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       アカハシハチドリ ♂
      アカハシハチドリ (Broad-billed Hummingbird) ♂

      ハチドリはTVや雑誌などでよく取り上げられる鳥なので、日本でもその美しさや可愛らしさを知っている人は多いと思われる。 世界で最も小さい鳥のグループで、ほとんどが体長7.5センチから13センチ、
      重さは2グラムから20グラムほどしかない。
      ハチドリは翼を羽ばたいている時「ブンブンブン・・・」と蜂と同じような羽音をたてるので、和名「蜂鳥」、
      英名を「Hummingbird」と名づけられた。

      コスタハチドリ ♂
      コスタハチドリ (Costa's Hummingbird) ♂

      ハチドリはアメリカ大陸(新世界)のみに生息する鳥で341種類おり、その内北米で見られるのは21種
      である。 ほとんどのハチドリは冬に中南米へ渡りをするが、こんな小さな体でアラスカからメキシコまで
      4,800キロの長旅をするのもいる。

      アンナハチドリ ♂
      アンナハチドリ (Anna's Hummingbird) ♂

      ハチドリは尾を広げて上手く舵を取りながら上下、左右、後方そして宙返りなど自由自在に飛ぶことが
      出来るばかりでなく、「8の字」を描くように翼を羽ばたいてホブァリングしながら空中停止も可能である。
      翼の羽ばたきは目に見えないぐらい早く、一秒間に80回以上も羽ばたく。

      オフィスからのフィーダー
      書斎の窓ガラスに取り付けてあるハチドリ用フィーダー

      一年中暖かいアリゾナでの生活の上でハチドリはまさに日本でのスズメやメジロのような大変身近な鳥
      の一種である。 我家では書斎やキッチンの窓、そして庭にもフィーダーが掛けてあり、色とりどりの
      ハチドリが早朝から夕方遅くまで砂糖水を舐めにやって来る。

      ハチドリ用フィーダー

      窓に取り付けたフィーダーは横幅14センチほどの小さいもので、中には砂糖水(水10:砂糖4の割合)
      が入れてある。 フィーダーには色々な形があるが、ハチドリは特に赤い色が好きなので赤が多く、
      綺麗で庭の装飾にもなっている。

      フィーダーに止まるコスタ
      フィーダーに止まって書斎を覗いてるコスタハチドリ

      一番数の多いコスタハチドリはフィーダーに止まってゆっくり砂糖水を舐めたり、時には目を閉じて休んだり、花の蜜を舐めに飛んだりして一日庭で過ごす。
      デスクワークで疲れた時、ボヤーと彼らを眺めていると実に目や心が休まる。

      フィーダーのコスタ ♂
      フィーダーの砂糖水を舐めるコスタハチドリ ♂

      ハチドリは蜜を吸うことが出来ないので、長い嘴を吸い口に差込み、長い舌の先にある薄い膜で蜜を捉
      えて舐める。 蜜を舌で捉える速さは一秒間に13回とまさに驚異の早業である。

      花とコスタ ♀
      サルビアの花の蜜を舐めるコスタハチドリ ♀

      ハチドリはフィーダーだけでなく庭に咲く花にもよく来る。 ホブァリングしながら空中停止し、長くて先が
      細い嘴を花の中央に差し込み、蜜を舐めたり虫を捕ったりする。

      コスタの戦い

      ハチドリは縄張りを守る習性が大変強く、フィーダーを独り占めしようと相手を追い払ったりする。
      時には嘴をぶっつけあい「カチカチ・・・」という音が聞こえてくるほどの激しい戦いをすることもある。
      ハチドリの一生は「戦い」の明け暮れらしいが、平均寿命は3年から5年で、飼育下では12年も
      長生きした記録がある。

      巣に座るアンナ ♀

      4月中旬、玄関の前の低い潅木にアンナハチドリが巣を作り雌が座っていた。
      巾5センチぐらいの小さな巣で、蜘蛛の糸を上手く利用したしっかりしたものである。

      雛に餌与えるアンナ ♀

      5月に入ると卵が無事孵化して2羽の雛が生まれ、雌親が忙しくせっせと餌を運んでいた。
      雄親は子育てをいっさい行わず、近くの高い枝で見張りをしているだけである。

      アンナの雛

      2羽の雛は目もしっかり開いて、巣に近づく私を警戒して見るようになった。
      小さい巣の中で窮屈そうに位置を変えるので、時々巣から落ちそうになることがある。

      砂漠の人気者 ”ロードランナー”

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         欄干の上のロードランナー
        ロードランナー、英名"Greater Roadrunner",和名は”オオミチバシリ”といい、漢字では”大道走”と
        書かれる。北アメリカ大陸南部の低木林が点在し、ユッカの花が咲く乾燥した砂漠地帯に多く生息
        している。

        ロードランナー立ち姿
        ロードランナーはカッコウの仲間で、体長58センチとハシブトガラスより大きい。
        飛ぶのは下手、せいぜい低く滑空するぐらいで走るのが得意、時速30キロ近くの速さで走ることが
        出来る。

        メタル・ウオール・アート
        ロードランナーはアメリカでは最もポピュラーな鳥の一つで、アニメのキャラクターに、またスポーツシューズのロゴマークにも使われている。 アリゾナなどサウス・ウエスト地方でよく見られる「ハガネ」を使った
        ”メタル・ウオール・アート”などでもロードランナーとカンムリウズラはデザインの一つとしてよく使われて
        いる。

        水飲むロードランナー
        5月繁殖期が始まると、ロードランナーはつがいで庭によく現れるようになる。
        フィールドではなかなか見ることが難しい水を飲んだりエサ捕りしたりゆっくりくつろぐ姿などをリビングルームから見ることが出来る。

        トカゲ咥える全身像
        ロードランナーは主に大きな昆虫、蜘蛛、トカゲ、ヘビ(猛毒のガラガラヘビも)、ネズミなどを食べるが
        時には木の実も食べる雑食性で水をあまり飲む必要がなく、厳しい砂漠の環境への適応性がすぐれて
        いる。

        トカゲ
        ロードランナーの大好物、”ハリトカゲ(Desert's Spiny Lizard)"の一種。
        庭の塀にちょくちょく現れ、小さい虫をたくさん捕ってくれるので我家では大切にされてる生きものである。
        逃げ足が大変速く、ロードランナーも捕まえるのに苦労している。

        トカゲ咥えるアップ
        シマオトカゲをさんざん追いかけ、とうとう捕まえて得意な顔をしてこちらを見ている。
        塀の高い所にいるトカゲでも驚くほど素早くジャンプしてそれを捕えるし、時には屋根に飛び上がって
        追いかけることもあり、その身軽さにはびっくりさせられる。

        プールの横
        ロードランナーは夜になると体温を下げて休み、朝、太陽の光を浴びて再び上げる習性があり、そのため
        翼を下げて尾を広げ日光浴する姿を時々見かける。また、この動作は羽についたダニを羽の表面に
        出して、羽づくろいで取り易くするためでもあるらしい。

        ブーゲンビリアの前
        ロードランナーは砂漠のトレールを歩いていてもなかなかお目にかかれない。 日中の彼らの行動は
        こそこそ隠れることが多く、危険が近づいたと思うとすぐ近くの木立や藪、岩に素早く隠れて動かずに
        じっとしており、上手く大きな体を隠す達人と言われている。
        ブーゲンビリアの前でのんびりしている姿をゆっくり楽しめるのも繁殖期だけで、それが終ると不思議にも
        その姿はまったく庭では見られなくなる。

        花のポット横
        砂漠では40度を越す暑い日中は大きな木陰に入ってじっとしていることが多く、庭でも花のポットの
        陰で静かに涼をとっている姿が見られる。

        水飲む全身像
        日中の気温が40度近くなると、あまり水を飲まないロードランナーもちょくちょく水場に来て水を美味そうに飲み、ゆっくり休んでいく。

        歩く姿
        ロードランナーは主に地上で生活しているので足と嘴はよく発達していてがっちりしている。
        鳥とは思えぬ彼らの走るスピードや天敵に対してうまく隠れたり、フリーズしてじっと動かなかったりする
        動作が滑稽なのと、敵の裏をかいて身を隠す術を持っているのが人々に好かれ、カトゥーンのキャラクターとして人気があるらしい。

        走る姿
        首を前に長く伸ばして尾をグラウンドに平行に保ち、いわゆる「前傾走法」で猛スピードで走る姿は
        実に滑稽である。 このような鳥らしくないスタイルは速い速度で走っている時のバランスを保つのに
        役立ち、よく見ると首と尾で「舵」をとっているのが判る。

        興奮してる姿
        ロードランナーの雄はコートシップで興奮すると、頭の毛を立てて尾を広げ目の後ろの赤・白・青のパッチ
        を大きくしてメスに「どうだ!綺麗だろう・・・・」と見せる動作をする。

        玄関前の道を歩く
        ロードランナーは繁殖期になると住宅街の道路や塀、石垣づたいに歩いている姿をよく見かける。
        人家の周りには大好物のトカゲがたくさんいるのと砂漠の中より簡単にそれらを捕ることが出来る
        からだろう。 ハイウエイを車で走っていると、ダッシュして目の前を渡って行く姿を見ることもある。

        北米で一番美しい鳥ウツクシキヌバネドリ

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           Trogon Male 1
          北米で最も美しい鳥と言われている”ウツクシキヌバネドリ(Elegant Trogon)"
          英名で”トロゴン”と呼ばれ、北アメリカでは南アリゾナでだけしか見られないバーダーや自然愛好家たち憧れの鳥である。 ちなみに世界で一番美しく、手塚治虫の「火の鳥」のモデルといわれる中米コスタリカの”ケツアール”はこのトロゴンと同じキヌバネ目の鳥である。

          Resplendent Quetzal
          世界で一番美しい鳥と言われている中米コスタリカに生息するケツアール(カザリキヌバネドリ /
          Resplendent Quetzal)

          Trogon Male 2
          ウツクシキヌバネドリは体長が30センチ以上あり日本のヒヨドリより大きい。
          強烈な金属光沢の青緑の背中、明るい大きな黄色い嘴、そして赤いアイリングがある大きな目は実に印象的で一度見たら忘れられない。 世界でトロゴンが属するキヌバネドリ科にはアフリカ、東南アジア、中南米の熱帯の森林に生息する7属42種類がいる。

          Trogon Male with Chick
          マデラ渓谷(Madera Canyon) には少なくとも2組のウツクシキヌバネドリが毎年営巣している。
          彼らは標高1200メートルから1800メートルの渓流沿いのスズカケノキの森林が特に好きで、その木の樹洞に巣を作り、2羽から4羽の雛を育てる。

          Trogon Female with Chick
          雛にエサを運ぶウツクシキヌバネドリの雌。 雄と違って全体が灰色がかった地味な茶色である。

          Trogon Male 3
          巣の近くの低い枝にワタリガラスが下りてきたので、エサを口に咥えたまま警戒をしながら腹の赤い羽を立てて相手を威嚇し始めた。

          Trogon Male 4
          高い枝の葉の上に止まったトンボを素早く見つけ飛び上がって見事に捕らえた。その敏捷さに驚き、シャッターを押すのも忘れ、しばしボヤーと見とれてしまった。

          Trogon Male 5
          ウツクシキヌバネドリは主に樹上で生活をしているので地上に下りることはほとんどないが、雛にエサを与える時期だけは大きな虫を見つけると、こうして低い岩場に下りて来ることがある。
          キツツキのように前指が2本、後指が2本の普段めったに見れない独特な足の形がよく判る。

          Trogon Male & Beetle
          グラウンドを歩いている緑色の大きな甲虫を見つけるや、高い枝からヒラヒラと舞い降りて素早く捕え、翅の付け根を咥えて頭を激しく左右に振って何とか翅を引きちぎろうと苦労していた。

          Green June Beetle
          ウツクシキヌバネドリの雛が大好きな緑色の甲虫は Green June Beetle (コガネムシ科)の一種で、全身金属光沢の緑色、足が紫の美しい虫である。

          Trogos Chick & Beetle
          小さな雛は雄親が捕ってきた緑色のコガネムシを飲み込もうとするが大き過ぎて飲み込めない。
          苦労した挙句とうとう巣の下へ落としてしまうが、雄親がこれを拾い上げ、少し細かくしてもう一度雛に与えなおしていた。

          Trogons Chick 1
          悪戦苦闘の末、ついに緑のコガネムシを飲み込み胸を膨らませ満足したのか・・・?ウツラウツラと眠りについた。

          Trogons Chick 2
          一週間後大きくなった雛(♀)は巣から離れて近くの大きな木の幹の又で親がエサを運んで来るのをじっと待っていた。 まだ飛ぶことが下手で、翼を広げてバサバサしながら枝移りをしていた。
          木の幹と同系色なので見つけるのが難しい。たまたま親がエサを与えに飛んで来たので、やっとその存在に気が付いたほどである。

          Trogon Male 6
          巣立ちしたての雛の近くで時々雄親が雛を安心させるように囀っている。 ”囀り”といってもけっして美しい声ではなく、しわがれ声で「コアーコアー」と鳴く。 しかしこの鳴き声は遠くまで届き、よく谷間の森に響き渡る。この声を聞いていると、いつも深い森にいる喜びを感じ、気持ちが豊かになる。

          Trogon Male 7
          ウツクシキヌバネドリはしばしば高い枝で尾を下へまっすぐたらし、直立してほとんど動くことなくじっと止まっていることがあり、トレールを歩いていても真上にいる彼らに気づかないことが多い。

          モンスター庭に現れる(アリゾナ)

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             Gila Monster 2
            ソノラ砂漠にある我家の庭には色々な鳥、動物、ヘビ、トカゲ、カエルなどの「生きもの」が餌とりや水飲みにやって来る。砂漠の夏は日中の気温が40度近い日が多いので、ほとんどの「生きもの」は夜行性であるが、真夏のモンスーン季は彼らは活動期なので日中でも盛んに動き回る。
            7月中頃めったに見られない珍しいアメリカドクトカゲ(Gila Monster) が庭に現れ大騒ぎになった。

            Gila Monster 1
            アリゾナ砂漠ならではのトカゲで”ヒラ・モンスター”と呼ばれる。全長60センチもあり、世界でも他に類を見ないアメリカでゆいつ毒を持った大トカゲである。特異性ゆえにアリゾナの砂漠地帯の生息地では見つけられるたびに片っ端から殺されてきたのでその数は激減。今ではなかなか見ることが難しい。
            1952年に州法が成立して殺すことはもちろん商品売買や生け捕りすることも禁止されている。

            Gila Monster 3
            小学生の頃に見たディズニー映画「砂漠は生きてる」の中にも登場しており、強烈な印象を受けた「生きもの」だったことを憶えている。彼らの一生の95%は地中生活、その為めったに地上に出て来ないので砂漠のトレールを歩いていてもまったく見ることはないし、アリゾナに生まれ住んでいる人でもほとんど見たことがないぐらい珍しい「生きもの」である。塀の上をのそのそ歩いているのを最初に見た時は信じられないほどびっくりした。

            Gila Monster 4
            ずんぐりした体型、黒ずんだピンク色の体は砂漠の中にいると保護色となって木切れや石ころにしか見えない。毒を持っているが性格は大変おとなしく向こうから攻撃はしてこない。しかし彼との距離が近すぎると”シュー”という音を出して口を大きく開け威嚇しながらワニのように早足で近づいて来る。
            咬まれるとスッポンのように離れず指を噛み切られることもあり、毒が強いので非常に痛いらしい。
            ばかに出来ない恐ろしい生きものであるが、彼らとの距離の保ち方をしっかり学べば怖がることはまったくない。こんな珍しい爬虫類が庭に来たことは本当の”生の自然”がまだまだ家の周りに残っているのをじかに感じられ実にうれしくなった。

            アリゾナ・ツーソン近郊のハイキングでついに熊に遭遇

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               Madera Canyon
              山の後ろから朝日が照り始めると、黒いマデラ渓谷が緑一色に変化していく。
              アリゾナ・ソノラ砂漠の町ツーソンの近郊には砂漠の海に浮かぶ島のような緑濃い山並みがいくつか
              ある。2700万年前の火山爆発で出来たもので、高いのは標高3,000メートル近いのもある。
              その山の森林には砂漠では考えられないマウンテンライオンやアメリカクロクマなどの大型動物が生息
              している。

              American Black Bear 1
              その山の一つにコロナド国立森林のサンタリタ連山がある。その幾つかの渓谷の一つでバーダーやハイカーにとっては有名なマデラキャニオンは私のフィールドの一つで、特に6月・7月にウツクシキヌバネドリ
              (Elegant Trogon) を撮影するためにちょくちょく歩く森である。
              先日この渓谷でハイキングをしている時、アリゾナに来て初めてアメリカクロクマ(Black Bear) に遭遇した。ニューヨークでは時々出会うことがあったが、まさかアリゾナでお目にかかるとは思ってもいなかった。

              American Black Bear 3
              アメリカクロクマは全米各地に生息していて、ハイカーやキャンパーにとってはごく身近な動物で、性格はおとなしく好奇心が旺盛なので人間とのトラブルがけっこう多い。
              嗅覚が大変発達していて、山小屋や森に近い住宅などでは部屋に食べ物を置いておくと窓や戸を壊して家の中へ入り暴れまくる話を時々耳にする。
              アリゾナでも森のトレール入口の立て看板には必ず「ここは熊が暮らしている森なのでピクニックテーブルでランチを食べる時は食べ物が入ったバックなどから目を離さないように!キャンプをした後のゴミの始末には充分気をつけるように!」と大きな字で書かれてある。

              American Black Bear 2
              今回遭遇した若熊は体長1.5メートルで体重200キロぐらいの大きさであった。出会った時、私と熊との距離がわずか15メートルほどで大変近かったため少々機嫌が悪く口を開けてこちらを睨みつけ少し威嚇しているような顔だった。これ以上こちらへ歩き出したらどうしよう・・・・とドキドキしながら恐々震える手でシャッターを押し続け静かに後ずさりした。

              American Black Bear 4
              性格のおとなしいクロクマとはいえ、時には攻撃的になり物を壊す話も聞いている。心臓が止まる思いでじっと動かず(動いているのはシャッターを押す指だけ)睨みあった1〜2分間の長かったこと・・・・。
              やがて静かに後ろを向いて大きなお尻を振りながら森へ帰って行った。
              アメリカ人が大好きな"Teddy Bear" は可愛いが、野生の"Bear" は威圧感があり森の「ぬし」といった威厳を感じ、やはり恐ろしくて冷や汗をかいた。



              庭の片隅で4日間を過ごしたズアカカンムリウズラの親子(アリゾナ)

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                 オス欄干上
                ズアカカンムリウズラ(Gambel's Quail) はソノラ砂漠で見られる鳥の中でも最も数の多い鳥の一つであるが、フィールドでは意外となかなかゆっくり見ることが出来ない。むしろ庭のフィーダーには毎日のように現れるので、多くの人々は涼しいクーラーのきいた家の中から見ることが多いだろう。ズアカカンムリウズラの雄は雌とつがうと、常に雌につきそって行動をする。雌が餌取りちゅうは塀の欄干に立って見張りをすることが多い。

                オスとメスと雛
                毎年モンスーン季に入る7月、ズアカカンムリウズラの雄と雌が生まれたての雛を連れて庭に現れる。

                オスが虫取りを教える
                雛に虫の捕り方を教えている雄親の姿を見ていると、実にほほえましく気持ちが安らかになる。

                虫を捕る雛
                親に教わったとおり虫捕りを始める雛。ズアカカンムリウズラが主に虫を食べるのは雛の間だけで、成長すると草木の種子がメイン食となる。

                草の虫を探す雛2羽
                日差しが強く照りつけるなか、草の葉の裏についてる虫を丹念に探す雛の姿を見ていると、その生きるたくましさを感じる。

                雛3羽で歩く
                今年は5羽の雛を連れてきたが、多い年は10羽ぐらい連れてくる年もある。雛は大変早熟で卵が孵化して数時間以内には巣を離れ親と歩き始める。

                ブーゲンビリアと雛
                ギラギラと太陽が照りつける真夏の庭は40度を越す暑さで、パティオのコンクリートの照り返しが大変強く、ブーゲンビリアの花や雛もモヤーと見えて幻想的である。

                座り込む雛
                虫捕りに疲れ、座り込む雛。ズアカカンムリウズラは地上を歩き回って餌取りする生活なので天敵が大変多く、そのため10羽生まれても残れるのは2羽か3羽程度と非常に少ない。しかも平均寿命はたった1年から2年と大変短い命である。

                へこたれた雛(2)
                暑い日中の餌取りは雛にとっては大変な重労働である。体力の弱い巣立ちまもない雛はすぐへこたれて座り込み、1〜2分死んだように寝込んでしまう。

                雛とメス親
                ズアカカンムリウズラはほとんど飛ぶ姿は見られず、地上を歩き回る一生であるため極端に大きな足を持っている。生まれたての雛の足も親に負けないくらい大きい。

                雄の胸で寝る雛(2)
                雄親の胸で寝る雛たち。ズアカカンムリウズラは人が出入りする庭をめったに塒にすることはないが、よっぽどこの一家は恐ろしい目にあったのだろうか?天敵から身を守る上で、人間のすぐそばにいた方が都合がよいのであろう・・・4日間も小さな我家の庭でゆっくりと過ごしていった。おかげでその間は庭の花の手入れをするのにも大変気を使う毎日であった。

                メスについて出て行く雛
                4泊を庭で過ごしたズアカカンムリウズラは5日目の朝早く、雄親を先頭にゆっくりと歩いて庭から出て行った。

                庭のゲートをまたぐ雛
                庭のゲートの間を一羽づつ上り静かに外へ出て行く姿を見ながら、みんな無事に育って大きくなってくれよ・・と祈る気持ちで見送った。


                アリゾナ・ソノラ砂漠の巨大なサボテン

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                   Saguaro & Mountain
                  アリゾナからカリフォルニアの南、そして北メキシコまで広がるソノラ砂漠でだけしか見られない巨大なサボテン"Saguaro"。米国人はサワーロと読むが和名は「ベンケイチュウ」(弁慶柱)、またの名を柱のように背が高いので「ハシラサボテン」とも呼ばれている。

                  Saguaro & Phinopepla
                  サワーロとレンジャクモドキ(Phainopepla)
                  サワーロは人間に似た外観、野性的で想像的なイメージを持つ、まさにソノラ砂漠の樹木といっていいほどの存在感がある。サワーロの林を歩くと、一本一本の間隔が均等で離れているのを不思議に思うが、これは互いに水分の奪い合いをしないようにするためらしい。

                  Saguaro & Rainbow
                  ソノラ砂漠の夏はモンスーン季で、バケツをひっくり返したような激しい雷雨が毎日午後になるとあり、大量の雨を降らせる。巨大な幹のゼラチン質の細胞部分に水分を吸い込み、(最大757リットルもの水分を吸収)次の乾期に備える。たった一回の雨で一年分の水分を蓄えてしまうらしい。雷雨が終る夕方には気温が下がって涼しくなり、雨雲が残っている灰色の空に七色の虹がかかる。

                  Saguaro & Gila Woodpecker
                  幹に穴をあけて巣を作るサバクシマセゲラ(Gila Woodpecker)、穴の中は昼間涼しく夜は温かい。キツツキが使い古した穴はサボテンフクロウやチョウゲンボウ(小さい鷹の一種)などがよく利用している。
                  サワーロの成長は極端に遅く、年間たった0.6センチしか成長しない。15年後に30センチ、50年後にやっと2メートルになる。そして約75年後に初めて枝をつける、寿命は150年から200年であるが、この頃には高さは10メートルから15メートル、重さ8トンの大きさに成長する。

                  Saguaro with Flower
                  5月になると太い幹の横から伸びたアームの先や幹のてっぺんに白い蝋で作ったような花弁を持つ花をつける。サワーロの花はアリゾナの州の花である。

                  6 Flowers of Saguaro
                  日本の諺に「桃栗3年柿8年柚子は9年で花が咲く」と言われるが、サワーロは35年以上たたないと花が咲かない。まさに砂漠ならわでののんびりした一生である。

                  1 Flower of Saguaro
                  花が咲いているサワーロはほとんどが高さ10メートルから15メートルと背が高くて大きい、しかもサワーロは岩がごろごろしているスロープに立っていることが多く、花を見るのに苦労する。

                  Curve-billed Thrasher on Saguaro
                  サワーロの花の蜜を吸うマルハシツグミモドキ(Curve-billed Thrasher)
                  花の命は24時間と短く、その間に運よく鳥たちやコウモリが来てくれれば受粉が行われ、6月から7月にかけて赤い果実をつける。砂漠に住むインディアンはこの赤い実を好んで食べるし、煮詰めてシロップやゼリーを作ったり、熟成させて果実酒にしたりする。

                  Snow Moutain
                  ソノラ砂漠はアメリカ大陸においては最も暑く乾燥した土地の一つと言われている。真夏の昼間は35度を越す日が毎日続き、冬(12月ー2月)になると日中は15度から20度と凌ぎやすいが、夜には凍りつくほどの気温まで下がり、朝方など小雪が降ることもある。

                  Snow & Saguaro
                  明け方、雪が降った直後のサワーロの林は何とも言えない不思議な世界である。
                  このサボテンは特別保護されていて、砂漠から持ち出すことはもちろん、売買、移動(移植)も禁止されている。植木屋で売られている人の手で育てられたサワーロを買って庭に植える場合でも、その証明書を保管しておく必要がある。

                  オクラホマ州ウイチタ・マウンテン野生生物保護区(2012年5月)

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                     Prairie Dog 1
                    オジロプレリードッグ( White tail Prairie Dog )
                    ニューヨークで早春のSongbirdの渡りを楽しんだ後、アリゾナへの帰り道中西部のオクラホマ州の西南
                    "wichita Mountains Wildlife Refuge"へ寄り3日間ほどのバーディングを楽しんだ。何しろニューヨークから我家のアリゾナ・ツーソンまでは3,465キロの遠距離。日本の最北(稚内)から最南(鹿児島)までの距離より100キロ長いドライブである。私の体力を考えると、どうしても中西部では4ヶ所に泊まらなくてはならないので鳥見を織り交ぜての長旅となる。それにしてもオクラホマのハイウエイ、車の窓から両側を眺めると、地平線の何処までも人工物がいっさい目に入ってこない、ランチの牛や家畜の姿さえ見えない呆れるほど広大な大平原である。

                    Prairie Dog 2
                    オジロプレーリードッグ(White tail Prairie Dog)
                    体長30センチのモルモットの仲間。丈の短い草が密生する平原を好み、地下に複雑なトンネルを作ってコミュニティを形成する。牧草を食い荒らすので牧場のカーボーイから目のかたきにされ凄い勢いで駆除されその数は激減。アリゾナでもかっては生息していたが、すでに絶滅しており今では見られない。何種類もの鳴き方を持っており、特に警戒の時、尾を振りながら奇声を出して危険を仲間に知らせる仕草は見ていて面白く思わず笑ってしまう。

                    Bison
                    バイソンまたはバッファロー(Bison)
                    体重が460〜900キログラムもありアメリカで一番大きな動物である。かっては全米の草原に6000万頭以上が生息していた。大昔には平原は文字どうりバイソンの真っ黒い海と化していたようだ。鉄道が西のオレゴン州やカリフォルニア州まで完成したことにより移住者が増加。乱獲されて20世紀初頭にはわずか25頭まで激減。その後の懸命なる保護で現在は5万頭まで回復してきているが、残念ながらほとんどが家畜種と野生種との
                    雑種である。

                    Elk
                    エルクまたはワピチ(Elk)
                    かってはアメリカ国内で最も幅広い地域に生息していたが、その”角”や”牙”や”歯”を求める狩猟者によって殺され、現在は主にワイオミング州からカナダにかけてのロッキー山脈の山沿いに生息している。この保護区のエルクは1908年に移入され、その後の手厚い保護のもとに現在700頭まで数が増えてきている。秋にはハーレムを作って大きな声で鳴く姿を見ることが出来る。

                    Scissor-tailed Flycatcher
                    エンビタイランチョウ(Scissor-tailed Flycatcher)
                    体長35センチで尾の長い優雅なタイランチョウである。春に中米から渡ってくる夏鳥で、主にテキサスを中心に中西部で多く見られる。長い尾を流しヒラヒラ舞うように飛びながら空中の虫を捕る姿は翼の内側のサーモンピンクの色が浮き上がっていて実に美しい。

                    Dickcissel
                    ムナグロノジコ(Dickcissel)
                    この保護区は全米に550ある国立野生生物保護区の一つで、広さは23万9千平方キロもあって、草が密生している草原と樫の森そして湖沼などがうまく混在している。主にバイソンとエルクの保護を行っており、年間291種類の鳥が見られる。よく整備された25キロ近いハイキングトレールは大変歩きやすい。

                    Eastern Meadowlark
                    ヒガシマキバドリ(Eastern Meadowlark)
                    平原には欠かせない鳥で、中西部では亜種のニシマキバドリも同じ場所で見られる。大変よく似ていてフィールドでは囀りで識別する以外見分けるのは非常に難しい。平原の鳥は大きな木がないので電線や鉄条網に好んで止まる。ネイチャーフォトでは写真に人工物が入るのを嫌うが、私は彼らの生息状況をありのまま写すことで良いと思う。

                    Black-capped Vireo
                    ズグロモズモドキ(Black-capped Vireo)
                    北米に生息する15種のモズモドキ(Vireo)の一種であるが、世界でもテキサスの一部、オクラホマのこの保護区そしてメキシコの一部でしか見られない貴重種。近年特にコウウチョウ(Brown-headed Cowbirdー他の鳥の巣に卵を産み自分たちでは雛を育てないー托卵鳥)が広い地域で数が増加、アメリカムシクイやモズモドキが特に托卵の犠牲になる例が多くそのためズグロモズモドキの数も急激に減少して今では絶滅危惧種に上げられている。かって数多く見られたこの保護区では何とかこのモズモドキの営巣を成功させようと、コウウチョウを常にモニターして適度に捕獲をし、モズモドキの営巣地から他へ移したり、また、モズモドキの営巣状況やその数などを常に監視して営巣環境を整備して来たので、ここへきて少しずつではあるがその数が増えてきている。保護区内では囀る場所を見つけるとけっこう見るのは簡単であるが何しろじっとしない鳥で、こんもりした潅木の深い中で餌取りや囀りをおこない静止をしてくれないので写真撮りが大変難しい。

                    Rufous-crowned Sparrow
                    ズアカスズメモドキ(Rufous-crowned Sparrow)
                    小高い山のMt.Scott を車で上がり、岩場の急斜面が好きなズアカスズメモドキを探す。風がものすごく強い朝で、人の気配がまったくなかったので盛んに餌取りしている姿をたっぷり見ることが出来た。

                    Rufous-crowned Sparrow 2
                    ズアカスズメモドキ(Rufous-crowned Sparrow)
                    比較的数は多いが、南部の一部の州でしか見られない地域種であり、多くのバーダーがぜひ見たいと思うSparrowの一種である。

                    Painted Bunting
                    ゴシキノジコ(Painted Bunting)
                    この華やかな色は秋冬に変ることがないので、一年中実に派手な鳥で人気がある。テキサス、ルイジアナ、オクラホマなどの地域ではごく普通に見られ、フィーダーにもやって来る身近な鳥でもある。トレールを歩いていてもよく目立つ鳥なのですぐ見つけられるが、今回は時期的に遅かったせいか、高い枝に止まってることが多く、
                    グラウンドに下りて来ないので非常に写真撮りに苦労させられた。

                    Mississippi Kite
                    ミシシッピートビ(Mississippi Kite)
                    灰色で先の尖った長い翼で飛ぶ姿が美しいハヤブサぐらいの大きさのタカで、数が多くないので見れる機会が少ない。

                    Eastern Collared Lizard
                    クビワトカゲ(Eastern Collared Lizard)
                    早朝のトレール歩きは思わぬ「生きもの」に会える。めったに見れないこのトカゲもそのひとつ。体がヒョロ長く
                    大きい頭と長い尾で恐竜のミニチュア版のようで、35センチほどの美しいトカゲである。"Mountain Boomer"と
                    昔から呼ばれているが、この’トカゲは声をいっさい出さないので何故このように呼ばれているのか解らない。

                    ニューヨーク郊外デラウエアー・ウオーターギャップの春(2012年)

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                       Eastern Towhee
                      ワキアカトウヒチョウ(Eastern Towhee)
                      今年も春のSongbird(春に南から渡って来る鳴禽の総称)の渡りの時期に丁度ニューヨークへ戻っていたので再び近郊で鳥見をする機会があった。昨年何回か訪れて堪能した早朝のSongbirdの朝の大合唱が忘れられず、今回もそんな期待を胸に再度「デラウエアー・ウオーターギャップ」を訪れてみた。ニュージャージーとペンシルベニアの州境を流れるデラウエアー川沿いの森林の中を通る「オールドマインロード」がそのスポット。ここでは車で声を聞きながら止まっては見る楽な鳥見が出来る。近年は何処へ行ってもこれほどボリュームのある朝のコーラスはほとんど聞けなくなった。

                      Palm Warbler

                      ヤシアメリカムシクイ(Palm Warbler)
                      北米で見られる約990種類の鳥のうち私はアメリカムシクイが特に好きである。ほとんどの種類が冬を中南米のコーヒー園で過ごし、4月に入ると春風に乗ってメキシコユカタン半島からガルフ湾を渡って北上してくる。ヤシアメリカムシクイは肌寒くまだ春の兆しにはほど遠いころすでに姿を現わし、枯れ枝で春の歌を聞かせてくれる。

                      Prairie Warbler
                      チャスジアメリカムシクイ(Prairie Warbler)
                      アメリカのバーダーがよく口にする"Migratory Traps"と呼ばれる場所はアメリカムシクイや夏鳥たちが集中して通って行くスポットで、こんな所で毎春彼らが来るのを待ちわびる喜びは格別である。テキサスのハイアイランドやニュージャージーのケープメイ、オハイオのマギーマーシュなどが超有名な「マイグラトリー・トラップ」であるが、ここ「デラウエアー・ウオーターギャップ」もそれらに負けないぐらい鳥の数が多く春の重要な探鳥地である。

                      Black-throated Green Warbler
                      ノドグロミドリアメリカムシクイ(Black-throated Green Warbler)
                      アメリカムシクイはユーラシア大陸には存在せずアメリカにしか生息しない鮮やかな色彩の鳥で、北米では54種類見られる。"Wood Warbler"と呼ばれオオアメリカムシクイを除いてはほとんどが全長12センチから14センチと日本のシジュウカラより小さい。こんな小さな体で毎年春と秋には何百キロという遠距離の渡りをするのでよけい人々の興味を集めるのかもしれない。

                      Blue-winged Warbler
                      アオバネアメリカムシクイ(Blue-winged Warbler)
                      アメリカムシクイは渡り鳥のなかでもなぜこんなに人気があるのだろうか・・・。それは多くのアメリカムシクイに色々な色彩のパターンがあり、しかも非常に鮮やかな明るい色が多いのと、体が小さく動きが機敏であり、高い木の葉の裏表をちょこまかしてエサ取りをするのである程度フィールドでの経験を積まないと見るのが難しい・・・・などが魅力なのかもしれない。とにかくベテランバーダーはまず耳で追い囀り、コール(地鳴き)で聞き分け、そして最後に目で追ってすばやく識別する。私の例だとこれが出来るようになるまでやはり5年近く掛かってしまった。

                      Golden-winged Warbler
                      キンバネアメリカムシクイ(Golden-winged Warbler)
                      多くのバーダーが憧れる格別なアメリカムシクイである。エレガントで美しくハンサムな鳥で、虫のような声で囀る。その数は年々減ってきており、そのため営巣地が似ている近種のアオバネアメリカムシクイとのハイブリット種(交配種)であるブリュースターアメリカムシクイの数が増えて来ているのが問題視されている。キンバネアメリカムシクイはオープンフィールドで5年未満しか経っていない潅木を特に好むが、近年宅地開発によってこのような環境は少なくなってきている。そのためか電力会社によってよく潅木が管理され適度に刈り残してある送電線用地の再生林を営巣場所に利用する数が増え、最近ではこのアメリカムシクイを効率よく見れるスポットの一つとなっている。

                      Cerulean Warbler
                      ミズイロアメリカムシクイ(Cerulean Warbler)
                      冬を過ごす中南米の自然環境が近年いちじるしく変化してきている影響でミズイロアメリカムシクイの数は激減してきており、見れる機会が少なくなった。このムシクイはメジロと同じ大きさで小さくしかも高い木を好みエサ取りはもっぱら天辺の樹冠でやることが多いので双眼鏡でとらえるのが難しい。

                      Black-and-White Warbler
                      シロクロアメリカムシクイ(Black-and-white Warbler)
                      アメリカムシクイのなかでも大変変っていて、大きな樹木の幹や枝をゴジュウカラのように自由自在に横に歩いたり逆さまになったりしながらエサ取りをする。数が多いのと目の高さで囀ることが多く初心者でも見易いワーブラーである。

                      Hooded Warbler
                      クロズキンアメリカムシクイ(Hooded Warbler)
                      早朝の大合唱を聞いているとその中でも比較的数多く鳴き声が聞こえてくるムシクイである。大きな黒い瞳がとても印象的で、アメリカムシクイの中でも一番目が大きいと言われている。地上近くに巣を作るのでグラウンドへ下りて来てエサ取りすることが多く近距離で見られる楽しいワーブラーである。

                      Yellow-rumped Warbler
                      キヅタアメリカムシクイ(Yellow-rumped Warbler)
                      このキヅタアメリカムシクイは東種の"Myrtile"と呼ばれる種で喉が白いのが特徴。アリゾナなど西側で見られるのは喉が黄色い"Audubon"種である。

                      Ovenbird
                      カマドムシクイ(Ovenbird)
                      アメリカムシクイの中では珍しく主にグラウンドを歩きながらエサ取りをしたり囀ったりする変ったやつで
                      ある。しかし繁殖期だけはテリトリー宣言をするため目の高さの枝に上がって横に歩きながら囀る姿が
                      見られる。"Teacher(先生),Teacher,Teacher"と聞きなされる声で鳴く囀りは森の中でよく響く。

                      Brown Thrasher
                      チャイロツグミモドキ(Brown Thrasher)
                      アリゾナなど西側ではほとんど見られないSongbirdの東種で、ニューヨーク近郊では公園や庭などでもよく現れる。背中から尾にかけての赤茶色が日に映えて実に美しい。

                      White-breasted Nuthatch
                      ムナジロゴジュウカラ(White-breasted Nuthatch)
                      日本のゴジュウカラより少し大きい。全米各地の公園や森林で一年中見られる身近な鳥である。繁殖期になると大変人懐っこくなりおもしろい行動をする。特に公園にいる人なれしたゴジュウカラは双眼鏡を首から提げて鳥見をしながら歩いていると何となく近くのそれも目の高さの枝に寄って来て甘えた声で鳴きながらついて来る。やおらポケットからピーナツを取り出し近くの岩の上に置いてやるとすぐ捕りに来るし、時には手のひらにのせたピーナツも捕りにくることがある。こんな時日本のヤマガラを思い出す。

                      Porcupine
                      カナダヤマアラシ(Porcupine)
                      春先は冬眠から覚めたばかりの熊にちょくちょく出会う。この森は熊がけっこう多く鳥見をしていても遠い距離であるが時々双眼鏡の視界に入ることがある。ヤマアラシはめったに会う機会が無い動物だが、早朝でまだ肌寒いためか枯れ枝で体を丸めて眠そうな顔でじっとしていた。


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                        藤波
                      • ソノラ砂漠の秋の話題 ガラガラヘビ住宅街に現れる 2016年
                        Yuko

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