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米国アリゾナのソノラ砂漠に住む鳥好き花好き動物好きのおじさんがおとどけするアメリカの自然情報です。

バードストライク 2015年夏

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    コスタハチドリ、テラスに落下
    窓ガラスに衝突してテラスに落下したハミングバード(コスタハチドリ♂ Costa's Hummingbird / Calypte costae

    バードストライク ( Bird Strike ) は英語がそのままカタカナ日本語になってしまったほど新聞紙上にもよく出手来る言葉である。南アリゾナのソノラ砂漠の小さな我が家でも「バードストライク」を真剣に考えなくてはならない問題となって来た。
     
    ヒメキンヒワ花のポットに落下
    ヒメキンヒワ ( Lesser Goldfinch / Carduelis psaltria ) 求愛飛行をしている時に窓ガラスに激突。運良くテラスの花のポットに落下。ショックで口を開けて目を白黒させてる。

    バードストライクは日本では主に航空機と鳥が衝突する事故をいうが、近年はこの他にも高速道路を走る自動車、風力発電の風車、ライトアップされてるビルや灯台などでも事故は増加している。環境保護団体の多くは風車やタンカーのオイル漏れなどが招く鳥の大量死は問題視するが、高層ビルなどの窓ガラスに激突して死ぬ鳥の数のほうが多いことをあまり認識していないようだ。
     
    ノドグロヒメドリ手のひらの中
    ノドグロヒメドリ ( Black-throated Sparrow ) テリトリー争いでガラス窓に激突。一羽は即死、もう一羽は脳しんとうをおこしてるのだろう?手のひらでじっとしている。

    ニューヨークのような大都市の近代的なビルでは室内に太陽光を取り入れ明るくしてエネルギーの効率を上げるためガラス窓を大きくしたり壁全体をガラス張りにして鏡のようにするビルが多い。しかし、これらのガラスは鳥たちにとっては大きな障害物で、激突して死んでしまう鳥の数は北米だけで毎年100万羽以上と言われている。
     
    ノドグロヒメドリ庭石の上
    ノドグロヒメドリ ( Amphispiza bilineata ) は数分すると意識が戻って来たらしく、目を開けて首を左右に降り始めた。

    アリゾナの大きな町「フェニックス」や「ツーソン」にはガラス張りの大きなビルはほとんどなく、また夜はライトアップされてるビルも少ないのでバードストライクは今の所あまり問題視されていない。しかし、自然界には存在しない「ガラス」というものを鳥たちは障害物として認識することや避けることが出来ない。砂漠の私が住んでる所も、近年は大きなガラス窓を付ける家が多くなり、激突して死んでる鳥の数も多くなってきていると思われる。
     
    ノドグロヒメドリ庭木
    意識が戻ったノドグロヒメドリは、小さく羽ばたきながら近くの低い灌木にかろうじて止まり、数分間休んだ後無事砂漠へ戻って行った。

    私が住んでる住宅街は町(ツーソン)から40キロ離れた郊外のリゾート地にあり、2階以上の建物は建てられないので大きなビルはない。しかし、住んでる人々の家は部屋から直接雄大な山や大サボテンの林立する砂漠などを見れるように大きなガラス窓が付けられてる。鳥たちはこれらのガラスに映る青い空や緑の木々、そして背景が本物の空や木々と区別がつかず飛び込んで来るようだ。
     
    スクリーン掛った窓と扉
    鳥の衝突を回避するためスクリーンを掛けた庭への出入り口のガラス戸とガラス窓。

    我が家でもここ数年、毎年5羽以上の鳥が衝突する事故があり、昨年ついにガラスの入ってる全窓と扉にスクリーンを取り付けた。その結果、鳥の衝突事故は皆無となり一安心しているところである。最近このようなスクリーンを取り付ける家が少しづつ増えてきてはいるが、少々コストが掛かるのと、家の中が暗くなって外の景色が見難くなるデメリットがあり、なかなか普及しないようだ。

    残暑見舞い 2015年夏

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      コスタハチドリ水飲み
      40度を超す連日の猛暑にハミングバード(コスタハチドリ/ Costa's Hummingbird ) が一日何回も水場にやって来る。
      ハミングバードは岩場を流れる水が好きで、ホバリングしながら長い舌で上手に水を舐める。

      今年の日本の夏は連日の猛暑でウンザリされてる方が多いでしょう。南アリゾナもそれに負けないぐらい極暑の日が続いており、日中は「生き物」たちも日陰に入って静かにしてます。そんな暑いソノラ砂漠から残暑お見舞い申し上げます。
       
      モモアカノスリずぶ濡れの姿
      吹き付ける激しい雨に打たれ、全身ずぶ濡れのモモアカノスリ ( Harris's Hawk ) 。

      南アリゾナの本格的な夏は7月から9月の「モンスーン期」です。年間雨量が非常に少ないソノラ砂漠の木や花、サボテン、「生き物」にとってはまさに恵みの雨が降ってくれる季節です。そのため砂漠のほとんどの木やサボテンはこの時期だけ成長をする’’’’’’と言われてます。
       
      雨のカーテン
      積乱雲から黒いカーテンが下りて来ると雨が降りだし、雷がなり始めて強い風が吹くパターンが「モンスーン期」の特徴。

      メキシコ湾から熱い湿った空気が乾いてる砂漠に入り込み、積乱雲ができて雷雨となります。砂漠の雷雨は " Isolated Thunder Storm " といって、小さい地域に激しい風と雷をともなった雨が叩きつけるように降ります。そして集中豪雨となって川のない砂漠から鉄砲水のように吹き出して来る水が、道路に溢れ数時間通行止めになることがよくあります。南アリゾナ独特な道路標識 " Do Not Enter When Flooded " は無視出来ない大切な標識です。
       
      ロードランナー屋根上
      オオミチバシリ ( Greater Roadrunner ) 。屋根を走り回るユーモラスな珍しい姿が見られるのもモンスーン期だからです。

      モンスーン期は虫が大量発生します。それを求めてカエルやトカゲが活発に動き回ります。トカゲを大好物とするロードランナーもこの時期になると人家の庭やゴルフ場にちょくちょく現れます。屋根瓦に隠れる虫やトカゲを探しながら屋根や高い塀の上を歩き回り、大量の雨水が川のように流れる舗装道路で静かに歩きながら雨水と一緒に流れて来る色々な虫を捕つている姿も見ることが出来ます。
      コアメリカヨタカ夕焼け空
      夜行性のコアメリカヨタカ ( Lesser Nighthawk ) 。雷雨が去った夕方、まだ明るいうちからエサ捕りに飛び始める。

      激しいスコールのような雷雨が去って、雲間から砂漠のギラギラする太陽が再び顔を出す。飛びながら空中の虫を補食するヨタカが頭の上すれすれに低く滑空して行く。早いスピードで上下、左右の方向転換を交えて飛ぶ姿は見ていても気持ちが良い。まもなく彼らは中南米へ去って行き姿を消すので、ソノラ砂漠の荒っぽいモンスーンの夏も終わりに近づいてます。そして涼風が吹き始めると湿度は5%から10%台まで落ち、サラッとした抜けるような紺碧の秋空の毎日となります。

      雪の元旦 ソノラ砂漠2015年 (後編)

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        雪景色とサワーロサボテン
        大サボテン Saguaro のまわりは白一色。

        元旦の早朝、ソノラ砂漠は白黒の幻想的な風景となった。雪が積もって何の音も聞こえてこない銀世界の中に南アリゾナを象徴する Saguaro サボテンが寒さに耐えながらリンとして立っている姿は実に素晴らしかった。
         
        Rock Wren
        雪が解け始めたグラウンドでエサ取りするイワミソサザイ ( Rock Wren / Salpinctes obsoletus )

        8時を過ぎた頃からグラウンドの雪が解け始め、鳥たちの動きも活発になる。イワミソサザイが滅多にない雪に戸惑いながらも歩きながらエサ取りを始める。
         
        Curve-billed Thrasher
        すっぽり雪を被った小枝でボーとしているマルハシツグミモドキ ( Curve-billed Thrasher / Toxostoma curvirostre ) 。

        一年を通して砂漠に暮らす鳥たちにとってこんな大雪は初めての経験であろう。朝のエサ取りも忘れ、長い時間、雪の積もった枯れ枝でボーゼンとしている姿は印象的であった。
         
        Costas Hummingbird Feeder
        降雪の後の寒い朝、懸命にフィーダーの砂糖水を舐めるコスタハチドリ ( Costa's Hummingbird ) 。

        元旦は初日の出が見られる直前と直後の1時間ほどは急激に気温が下がり零下となった。フィーダーの砂糖水が見る見るうちにシャーペット状に凍り始めたので急遽温めて作り直し再び下げてやるとコスタハチドリは待ってました’’’’’’’’’とすっ飛んで来た。
         
        Costas Humm. Sitting Branch
        日の出直後の寒さにじっと枯木の上で動かないコスタハチドリ ( Calypte costae ) 。

        ほとんど花の蜜が取れない寒いこの時期は、彼らの生きて行く上で庭のフィーダーが唯一の頼りとなる。フィーダーの砂糖水を舐めてはすぐ横の雪が凍り付いてる低い枝先にとまり体が暖まるのをじっと待っている。たった9センチの小さなコスタハチドリが枯木にとまってじっとしている姿を見ていると、厳しい冬を生き抜いてる逞しさを感じる。
         
        Cactus Wren
        砂漠に降り積もった雪とサボテンミソサザイ ( Cactus Wren / Campylorhynchus brunneicapillus ) 。

        ソノラ砂漠の冬は毎年雪がパラパラと1回ないし2回程度降るが、これほど積もるのは珍しい。しかも、1月1日元旦の朝の雪景色は今までにないようで、地元の人も大騒ぎをしていた。

        雪の元旦 ソノラ砂漠2015年 (前編)

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          雪の中の大サボテン
          元旦の初日の出の光に照らされた雪の中の大サボテン Saguaro 。

          明けましておめでとうございます。 本年もよろしくお願い申し上げます。

          2015年南アリゾナ、ソノラ砂漠の幕開けは大変珍しい雪降りとなりました。4年〜5年に1回見られるか?’’’’’と言われるほどめったにない元旦の朝の風景です。
           
          雪景色 1
          山肌、砂漠の灌木やサボテン、すべて白一色となった元旦の朝。

          大晦日の昼ごろから降り出した雨は新年に入るや雪に変わって5センチほどのまとまった積雪となる。そして思いもよらぬ新年の労役が待っていた。新しい年を祝う花火を見ながら庭の樹木や花に積もった雪を払う作業を午前3時頃までやり、ヘトヘトとなって元旦の朝を迎える。
           
          雪景色 2
          大サボテン Saguaro もすっぽり雪に包まれる。

          砂漠に咲く野花や灌木類の多くは枝が風や重さに弱い。特に我が家の庭は「ハチドリと蝶に優しい庭」というコンセプトでデザインされ植えられた花や小灌木が多く、滅多にない雪が大量に降ると花や枝は簡単に折れてしまう。また、積もった雪をそのままにして朝を迎えると、それが凍ってしまっていっぺんに枯れて面倒くさいことになる。ひとまず枝の雪だけは払っておこうと思い、暖かい冬の砂漠では通常考えられない新年早々の雪との戦いとなってしまった。
           
          Gila Woodpecker ♀
          寒い朝は寝起きとともに庭の砂糖水を舐めに飛んで来るサバクシマセゲラ ( Gila Woodpecker ) ♀

          日中と夜間の気温差が非常に大きい砂漠、夜間の最低気温が零下になると予想される場合は防寒のために小さな木や花にシートカバーを掛けておく。ブーゲンビリアを包んでる緑のシートカバーの上にも雪が積もって、いつもの正月と雰囲気が異なる2015年の元日風景となった。
           
          Gila Woodpecker ♂
          ハチドリ用のフィーダーの砂糖水をかすめるサバクシマセゲラ ( Melanerpes uropygialis ) 。

          一週間前のクリスマスの頃、まだ花がいっぱい咲いて蝶が舞っていたのがウソのような元旦の天気。人間だけでなく、ソノラ砂漠に一年中暮らすサバクシマセゲラにとっても大変堪える異常気象であろう。
           
          Common Raven
          雪が積もった屋根で盛んに鳴くワタリガラス ( Common Raven / Corvus cryptoleucus ) 。

          ソノラ砂漠にはワタリガラスのみで、普通のカラス ( American Crow ) は見られない。天候が悪くしかも寒い朝にはよく人家近くに現れ、独特なしゃがれ声で鳴きわめく。

          Happy Holiday 2014

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            Xmas card Costas Hummingbird
            ローカルのアーティストによるコスタハチドリのクリスマスカード。

            この一年間私のブログを見ていただきありがとうございました。来年も頑張って皆様にご満足いただける写真を載せてゆきたいと思っております。 どうか良いお年をお迎えください。来年もよろしくお願い申し上げます。
             
            Tropic Queen
            南国の蝶 Tropic Queen ( Danaus eresimus ) 。
            南アリゾナの12月はまだ暖かい毎日です。庭には花がたくさん咲いており蝶が舞っているのどかな暮れです。
             
            Costas Hummingbird
            12月師走、庭のサルビアの花は満開、コスタハチドリもうまそうに花蜜を舐めてます。
             
            ソノラ砂漠の夕日
            2014年も暮れてゆきます。ソノラ砂漠の12月末の夕焼けです。来る2015年皆様にとって素晴らしい年でありますよううに。

            モンスーン(ソノラ砂漠の夏) 後編

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              プッシュリッジ山の夕焼け
              山全体をピンクに染めるモンスーン季の美しい夕焼け。

              東の山に雨上がりの雲が残り西に太陽が沈むとモンスーン季独特な雄大な夕焼けが楽しめる。この時期の砂漠は毎日40%を超す湿度で、我々日本人にとっては久しぶり肌がしっとりして気分の良い夕方となる。モンスーンが終わるとまた抜けるような青空がもどり砂漠も朝晩はぐっと涼しくなって、庭は秋の虫の鳴き声に包まれる。
               
              Red Spotted Toad
              モンスーンに入ると最初に出て来るカエル Red Spotted Toad (Bufo punctatus) 。

              モンスーン季の夜は普段は見かけない色々な生きものが活発に動き始める。なかでも Red spotted Toad は最初の雨が土を叩くと、その音を聞いて穴から出て来る。そして大きな声で鳴き始め仲間に「雨が降ったぞー」と知らせるらしい。しばらくすると、どこからともなく仲間が集まって来て大合唱となる。
               
              Snoran Desert Toad
              珍しいソノラ砂漠を象徴する Sonoran Desert Toad (Bufo alvarius) 。

              フィールドではめったにお目にかからない大きな(19センチ) Sonoran Desert Toad もモンスーン季に入るとオス、メスで庭に現れ水場に卵を産んで行く。この時期は多い時は4種類のカエルが集まって大合唱となる。単調に「ビヤー」と煩く鳴くのから猫によく似た声や人間の鼾のような声で鳴くのもいる。時々夜ベッドに入ってさあ寝ようか’’’’’という頃に庭で一斉に鳴き始めることもあり、さすがこれには生きもの好きの私も少々堪える。
               
              Desert Tortoise
              ペットとしても人気のある陸亀 Desert Tortoise ( Gopherus agassizii ) 。

              ソノラ砂漠を象徴するカメであるが、トレールを歩いていてもなかなかお目にかかれない。ところがモンスーン季になるとこの珍しいカメが庭の水場に現れることがある。アリゾナに住み始めた当初は「砂漠にカメ?’’’’’’」とビックリさせられた。
              カメが砂漠の庭を歩き回り、水場で泳いだりする姿を見れるのもなかなか良いものである。
               
              Great Horned Owl
              毎晩我が家の煙突に止まって鳴くアメリカワシミミズク ( Great Horned Owl / Bubo virginianus ) 。

              モンスーン季に入ると虫が多く発生し、サバクネズミも活発に動くので砂漠の多くの鳥たちは2度目の子育てをする。アメリカワシミミズクもその一種で’、この時期は毎朝明け方4時頃我が家の屋根の上で尾を上げて盛んにコートシップの低い「ホホッホーホー」という声で鳴き合いを続ける。時々早朝に起こされることがあるが、慣れると心地よい子守唄にも聞こえてくる。

              モンスーン(ソノラ砂漠の夏) 中編

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                プッシュリッジ山の虹
                激しい雷雨が終わりプッシュリッジ山に虹がかかる。

                モンスーン季は毎日のように虹が見られる。激しい雨で砂漠の土ぼこりがすっかりとれ、清々しい青空に心地よい風が吹く。
                鳥たちも鳴き始め活発にエサ取りに動き回る。
                 
                Harriss Hawk
                鵜のように翼を大きく広げて体を乾かすモモアカノスリ (Harris's Hawk) 。

                雨でずぶ濡れになって飛べなくなったモモアカノスリ。雨が止むとしばらくの間は Saguaro サボテンの天辺で羽を広げて踊るように体を動かしながら翼を乾かし、エサ取りに飛びたつ準備を始める。
                 
                Costas Hummingbird
                空中に飛ぶ小さな虫を懸命に追いかけるコスタハチドリ (Costa's Hummingbird) 。

                雷雨が過ぎ去り太陽が顔を出すと、虫たちが活発に動き始め鳥もエサ取りに忙しくなる。ハチ鳥の主食は花の蜜であるが、雨上がりで虫が多くなるとカルシューム補給のため小さな虫を追いかけて捕食する。
                 
                Zebra-tailed Lizard
                めったに庭には現れないシマオトカゲ (Zebra-tailed Lizard / Callisaurus draconoides

                雨上がりの庭は色々な虫たちが木や花、土からワッと出て来て活発に飛び回る。木陰で雨宿りしていた色々なトカゲがモソモソと日当りに出て来て虫を捕り始める。アリゾナやネバダの砂漠にしか棲息していないシマオトカゲ、顔を上げると胸から腹にかけての縞模様の色が実に美しい。
                 
                Giant Swallowtail
                モンスーン季になると現れるアゲハ蝶 Giant Swallowtail (Papilio cresphontes) 。

                雷雨が去って又強い夏の日差しが雲から顔を出すと庭のランタナ (Lantana クマツヅラの仲間)の花も生き生きとしてひときわ美しく見える。葉影で雨を凌いでいた Giant Swallowtail はランタナの蜜が大好物、花から花を飛び回り楽しそうに蜜を吸っている。
                 
                Red Skimmer
                砂漠の赤トンボ Red Skimmer (Libellula saturata) 。

                モンスーン季は庭に来るトンボやアゲハ蝶の数がぐーんと多くなる。日本の「ナツアカネ」や「アキアカネ」が時々懐かしくなるが、この砂漠の赤トンボは赤さも一段と明るく派手で、まさにアメリカンー赤トンボ’’’’’’だなーと思う。

                モンスーン(ソノラ砂漠の夏) 前編

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                  プッシュリッジ山と雲
                  激しい雷雨をもたらすモンスーンの雲がもくもくとわき上がる。

                  アリゾナの真夏は7月8月9月の3ヶ月で "Arizona Monsoon" (アリゾナモンスーン)と呼ばれる。モンスーンという気象状況は雨が多く降るインドが有名であるが、アリゾナのモンスーンは強い風をともなった雷雨の嵐で "Monsoon Thunderstorms" とも言われている。
                   
                  道路標識
                  南アリゾナならではの道路標識「洪水の場合は通行止め」。

                  南アリゾナの気候は一年のほとんどが抜けるような青空で、湿度10%前後と非常に乾燥している。しかし、夏のモンスーン季になると太平洋やメキシコ湾から湿った空気が入り込み、これに砂漠の日中の熱が加わって熱帯性低気圧ができ、激しいバケツをひっくり返したような雷雨をもたらす。特に小さな限られた一部地域だけに降る "Isolated Thunderstorm" は集中豪雨のようなもので、道路はたちまち冠水して数時間は通行止めとなる。
                   
                  Wash
                  緑と土砂の "Wash" と呼ばれる乾いた川床。

                  1〜2時間ほどの短時間の雷雨であっても傘など何の役にもたたないすごい雨の量である。そのため町中や住宅街には "Wash" と呼ばれる普段は水がまったく無く、木と草が青々と茂っている乾いた川床がたくさん造られてる。モンスーン季の雷雨時にはこの "Wash" が瞬く間に水でいっぱいになりものすごい勢いで流れて行く。
                   
                  雨の庭
                  激しい雷雨で勢いよく庭に流れる雨戸よの水。

                  モンスーン季以外はほとんど雨が降らない南アリゾナでは、この雨水が砂漠の木や花そして生きものたちにとってまさに恵みの水となる。このため庭は雨戸よから流れる水が集められいくつかのため池となって、庭の木や花へ栄養分の高い貴重な雨水を浸透させるようにデザインされてる。
                   
                  Harriss Hawk in the rain
                  激しい雷雨の中、ずぶぬれになっている砂漠の鷹、モモアカノスリ (Harris's Hawk / Parabuteo unicinctus) 。

                  この激しい雷雨は砂漠の木や花そして生きものたちにとってまさに恵みの雨で、この時期はすべてが生き生きとしてくる。鳥たちは久しぶりの雨に雨宿りするどころか、うれしそうにズッポリ濡れている。
                   
                  Costs Hummingbird in the rain
                  9センチほどしかない小さなコスタハチドリ (Costa's Hummingbird / Calypte costae) 。

                  ホブァリングしながら花から花へ飛び回って蜜を舐めているハチ鳥も、激しい雨の時は枝先で一休み。頭からびっしょり濡れても動こうともせず、じっと恵みの雨を楽しんでいるようである。

                  南アリゾナから暑中お見舞い(2014年夏)

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                    Flower & Costas Hummingbird
                    夏の庭花サルビアの蜜を舐めるコスタハチドリ。

                    暑中お見舞い申し上げます。

                    日本は夏の真っ盛りで暑い毎日でしょう。南アリゾナも毎日35度から40度の日々です。一年のほとんどが10%前後の湿度でカラカラのソノラ砂漠も7月8月は「モンスーン季」で湿度は50%近くまで上がって時々雷雨があります。
                    猛烈な強い風を伴ったゲリラ豪雨のような夕立もあり、道路はちょくちょく通行止めとなります。ここは砂漠の中の町、オフィス街や住宅街には "Wash" と呼ばれる普段は水がいっさいない大きな乾いた川がいくつもあります。激しい雷雨の時はこの Wash が水で満杯になり急流となって凄い音をたてて流れてゆきます。そして砂漠の中に造られてる一般道路(ハイウエイを除く)は大きなアップ、アンド、ダウンがあって、砂漠に降り注いだ雨水が勢いよく流れて来て道路の低いところに溜まり、しかも鉄砲水があるので怖くて通れません。道路至る所に立ってる標識 " Do not enter when flooded " の注意書きがよく目に入って来ます。自然が残ってる南アリゾナの夏は実に荒っぽいです。

                     
                    Bathing of Costas Hummingbird
                    庭の小さな水の流れで水浴びをしながら涼をとるコスタハチドリ。

                    まだまだ続く猛暑、どうかお元気で乗り切ってください。

                    イヌワシに出会える冬のソノラ砂漠 (後編)

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                      Red-tailed Hawk
                      イヌワシがゆっくりソワリングしながら低く下りてくると、突然アカオノスリ (Red-tailed Hawk/Buteo jamaicensis) が現れる。アカオノスリは全米でごく普通に見られる鷹で、ソノラ砂漠で見られるのは "Southwestern" 型の亜種である。体長56センチと大きさはイヌワシの約半分ぐらいしかない。


                       
                      Golden Eagle & Red-tailed Hawk 1

                      アカオノスリがソワリングしながら上昇してきたので、イヌワシもじょじょに高度を上げてモビングを避けようとするが、それでもアカオノスリはあきらめずじょじょにイヌワシに接近してくる。

                       
                      Golden Eagle & Red-tailed Hawk 2

                      イヌワシとアカオノスリはしだいに接近し、一瞬交差するが両者威嚇しあうのみで再びソワリングし続ける。

                       
                      Golden Eagle & Red-tailed Hawk 3

                      やがてアカオノスリが上になるや、勇敢にも自分より大きいイヌワシに襲い掛かる。イヌワシもアカオノスリの急襲にバランスを崩して逆さまになり下へ落ちて行く。

                       
                      Golden Eagle

                      激しいアカオノスリの一撃でイヌワシの尾羽の一部が損傷。しぶしぶ高度をどんどん上昇してその場を離れ、山の頂に姿を消した。イヌワシはアカオノスリだけでなく、時々ワタリガラスにもモッビングされることがある。


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